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【心理的安全性】大人にも”安全地帯”が必要。

あなたには『安全地帯』がありますか?

人が夢を言葉にしたり
自分にもできる!とワクワクする気持ちを持てたり
もし失敗してもまた挑戦すればいいと思えるためには
絶対的な安全地帯の存在が欠かせません。

幼い子どもが、保育園や公園でケンカしたり、転んで擦りむいたりしたとき
泣いて帰る場所があると、
また立ち直れます。

安全地帯にいる大人は、
まず、泣いている子どもをしっかり抱きしめる。
ヒザや手のひらの擦り傷の手当てをする。
そして
ココロが受けたストレスを吐き出せるように、
ゆったり向き合って、子どもが話したいことを聞く。

落ち着いてきたら、改めてさっきは言えなかったことも聞き出して
本人がどうしたいかを導くのを手伝う。

これが安全地帯です。

シンプルにいうと、
絶対に自分を受け入れてくれる人がいるところ。

と言えるかもしれません。

どんなことがあっても
自分がやらかしてしまっても
走って帰れる場所があることで、人は落ち着きを取り戻すことができます。

そのままでは再起できなく感じる心やカラダの傷を癒すこともできます。

この「安全地帯」があることが、
成長のためには欠かせない。

成長すると「安全地帯」が減ってくる?!

学校に行くようになると、徐々に「安全地帯」から離れる時間が増えてきます。保護者のいる場所が「安全地帯」だったことも変化して、仲の良い友人といる場所が「安全地帯」となることも出てきます。

一番、楽しい時間は?

と高校生に聞いたことがあります。
さまざまな高校や専門学校に通う20名ほどの女子高生でしたが、
その大半が「友だちと話している時間」と答えてくれました。

大人になると、どうでしょう?

安全地帯はありますか?

職場の同僚とはなんでも話せる?
家族のいる場所が安全地帯?
自分の部屋の中だけ?(そんなものないからトイレの中?お風呂の中?)
話し相手はおらず、自分の日記に書き出す時間?
SNSで繋がっている趣味のサークル?

日々、仕事や生活に追われて多くの人が多忙だと思います。
何をしているわけでもないのに、
今年ももう年末だ💦
という方も多いのではないでしょうか。

大人にも「安全地帯」が必要です。

失いやすい、、、
意識して大切にしていかないと、すぐに忙しさに紛れて何処かへ行ってしまいます。

理想的な大人の「安全地帯」の条件

十人十色なので、どんな場所や時間でも構いませんが、理想的には、次の条件が満たされていることだと思います。

① 本当の自分の気持ちを吐き出せる

格好をつけたり、道徳的にまちがっていることだからと言葉にせずに飲み込んだりすることなく、本心で感じていることをそのまま吐き出せることが大切です。

本当は存在している感情を「なかったこと」にしてフタをすると、自分の中でオリが溜まってしまいます。

言葉にすることで自分でも意識してしまい、怒りや悩ましい気持ちが増幅されるのでは?と感じる人がいるかもしれませんが、吐き出して流す!ことを意識します。

吐き出して、それについてあれこれ思考を始めるのはNG。
吐き出す▶︎流す。以上終了!にするために、吐き出す作業が必要です。

カラダの中に、抱えていると気持ちがスッキリからっぽにならなくなっていきます。こうなると、前に進む力が弱くなってしまいます。

② 聞いてくれる「人」がいる

対面で「人」がいてくれたら最高です。
それが難しい場合は、書いたものを読んでくれる人(手紙やメッセージ)でもOK。自分以外の「他者」が受け止めてくれる、知っていてくれることがココロの力になることが多いです。

③ ”問題”を一緒に見るのではなく ”あなた”自身を見てくれる人がいる

ここが一番、重要です。

あなたのことを大切に思ってくれる人がいて、本心を吐き出した時、
それを一緒に解決しようとしてくれる人でなくても良いのです。

解決するのはあなた自身。

一緒に「問題」に立ち向かうために手を握ってくれる人は、仲間ではありますが、安全地帯とは少し意味が違います。

安全地帯の人は、「問題」を見るのではなく、「あなた」自身を見てくれる人です。

図解するとこんな感じ。

「安全地帯」の人はBの位置が理想

問題を解決するために、知恵を絞り一緒に戦ってくれる人は貴重です。
同僚の中にそんな人がいる場合、大きな挑戦もしやすくなりますね。

一方で、Bの方は、一見、役に立たないように感じるかもしれません💧

でもBは、
あなたが自分らしく成長するための最適なサポーターになります。

Aの場合は、「問題」の種類によっては最適な人が変わることもあるでしょう。そして初めて会った人と最強のパートナーになるというラッキーも起こり得ます。
同僚や、業務提携、仕事やプロジェクトのメンバーとしての理想的な関係と言えるかもしれませんね。手に手を携えて、共に敵に向かう同志。

それに対してBは、解決策を提示してくれることは少ない。
もしかしたらないかもしれません。

でもあなたの気持ちを受け止めて、あなたが「問題」に対して対策を考える時に、あなたの気持ちが爽快になることをゴールに、支援をする人です。

わたしはプロのコーチですが、
コーチは、Bであることを非常に強く意識しています。

コーチの役割は、あくまでも相談者さんが、自身で取るべき道を決めること支援することです。

「最良の選択」と、本人が思えるようにサポートすることが役割です。
その背景には、人は自分で選べる。自分の進みたい道を掴む力がある。という信念のようなものがあります。

最良の解決策を出すためのアイディアは、専門の知見のあるコンサルタントさんや、ビジネスメンターに、相談者さん自身が自分の意思でサポートを求めることを支援します。

安全地帯の人は、本音を受け止め、
あなたが自分の本当の願いや、進みたい道を見極めるために力になろうとする人です。

子育てにも通ずるところがあるかも?

蛇足になりますが、1人の母親として、いつもコレを思い出します。
子どもにとって、家を「安全地帯」にしておきたい。

そのためには、
子どもが、自分の本心で、後悔しない道を選ぶことを応援できたら最高です。

家では本当の気持ちを、何の気兼ねなく出して欲しい。

だからなんでも聞くし、途中で遮らないようにしようと思っています。
ついつい口を挟んでしまうことばかりですが。。。
そして、親であるわたしの思う解決策を先に提示してしまわないように、
自分の気持ちと戦っています。笑

子どもの「同志」になれるのは、それはそれで嬉しいかもしれないですが、
先にこの世を去る身としては、ずっと「同志」ではいられない💦

ならば、少なくとも子どもたちが、自分で「安全地帯」を持つようになるまで、<安全地帯1号>として頑張りたいと思っています。


なかなかの男性社会で30年働いてきたテレビマンが、コーチングやカウンセリングで「自分らしく生きる」を支援中。限定少数しか出来ませんが小学生からシニアまで。