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落語と都々逸のトリプルミーニング。



今、“都々逸”がマイブームである。


「明けの鐘 ごんと鳴るころ 三日月形の 櫛が落ちてる 四畳半」


先日拝聴してきた落語演目『棒鱈』のなかにあった、この都々逸がお洒落で気に入ってしまった。

もちろん『棒鱈』自体を聴くのは初めてではなかったのだが、こんなに粋な歌があったかしらと初めて気付いた。

なにがあったとは言わないけれど、それとはなく匂わせる文句が色っぽい。

言わんとしていることの最終着地点は1つなのだけども、妄想の余地に広がりをみせる漂わせ方がなんとも冴えている。

そこにストーリーが見える。



落語を聴いていると、たまにこのような都々逸が出てくる。

もちろん、俳句や短歌が出てくることもあるが、都々逸のほうが遭遇率が高い気がする。

やはり、落語自体が庶民の娯楽ならば“庶民の唄”である都々逸の登場が一番多いのではなかろうか。



さて、先日Amazonで都々逸本を購入いたしました。

柳家紫文氏の『都々逸のススメ』

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都々逸って、あまり馴染みが無いし、ネットの情報も他の唄に比べると少ない。


『さんぎり頭を叩いてみれば 文明開化の音がする』

『立てば芍薬 座れば牡丹 歩く姿は百合の花』

『信州信濃の蕎麦よりも わたしゃ あんたのそばがいい』


都々逸って、このくらいしか知らないよなぁと思っていたら、購入したてのこの本の巻頭に

「知ってても、この3つくらいでしょ?」

と、まさにこの3つが紹介されていた。



他にわたしが辛うじて知っているのは、

「三千世界の烏を殺し 主と朝寝がしてみたい」

「1度でいいから見てみたい 女房がヘソクリ隠すとこ」

くらいである。


ちなみに、「三千世界の烏~」のほうは、やはり落語のなかで聴いたことがあるものだった。

しかし、三枚起請の演目の中ではなく、どなたかのまくらで2度ほど。

そして、後者の「1度で~」は、言わずもがな、彼の有名師匠の大喜利前の名台詞である。



こう、都々逸を読み漁っていると、自分でもちょっとつくってみたいなという気になる。

そんな折、数理落語家 自然対数乃亭吟遊 さんが非常に洒落たコメントしてくださったことがあったので、

「それをなんとか都々逸でおねがいします!」

と、返したところ、すぐにさらりと素敵な都々逸にアレンジしてくれた。

なんともお見事☆



そして、ますます自分もつくってみたいという欲に駆られる。

しかしながら、少々欲張りな性格が禍してか、『トリプルミーニング』の唄をつくりたくなってしまった。

『ダブルミーニング』でさえ難しいのに、初心者が『トリプルミーニング』だなんて、ねぇ?

もしくは、

「明けの鐘 ごんと鳴るころ 三日月形の 櫛が落ちてる 四畳半」

のような、そうとは言わずに匂わせるタイプの唄をつくってみたい。

・・・というか、聴いてみたい!!! ←




ハイ!出ましたーっ。

たぶんコレ、いつかの『心灯杯』のお題になりそうな予感がします。

わからないけどね♪



ところで、『棒鱈』のサゲって、『トリプルミーニング』かと思ってたのですが、思い違いなのかしら。

『胡椒』
『故障』
『小姓』

掛けているのかと思い込んでいたけども。

違うのかな。


『胡椒』
『故障』

のダブルなのかしら。

これは、もしかして、『衆論』のサゲのときのような間違えなのか。↓


ご存知の方がいらしたら、ぜひに教えてください♪

そして、素敵な都々逸を思いついてしまった方もぜひぜひ教えてください☆







・・・まぁっ☆

早速ステキな都々逸を思いついちゃった方が登場しましたので、

ぜひ、コレを読んでくださっている皆様と共有したく☆


仕事早いなぁ、もうっ♪

かなーりおもしろいし、『都々逸』を知らない人にもわかりやすく書いてくれているから、ぜひ読んでいただきたい!









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