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芝浜三昧でいいぢゃないか、年末だもの。



今年の年末は【芝浜】をたくさん聴いた。



演芸ロックミュージカルの【芝浜】
芝浜オマージュの【正夢祈願】。


そして、開催3年目になる玉屋柳勢氏の【芝浜】。
さらに、林家つる子氏の【芝浜】&【おかみさん目線の芝浜】。

そういえば、以前、自身のノートで【芝浜】について綴ったときに、玉屋柳勢氏と林家つる子氏の名前をそこにも連ねていたのだった。

そのことを忘れていたのだが、無意識下でこの2名の高座は聴いておかなくてはいけないと思っていたのだろうか、しっかりと予約を入れて拝聴してきた。

いずれも年末の風物詩としての【芝浜】が活きるような、人情味溢れる良き高座であった。




さらに、林家つる子氏の【おかみさん目線の芝浜】は、特に生で拝聴できて良かったと強く思わせてくれるほどの深みのある高座だった。


「女性だからこそ、いつかおかみさん目線での芝浜を演りたい」と、この動画でつる子女史は語っていた。

そして、その年末に【おかみさん目線での芝浜】を見事高座にかけにきたのだ。

これは年末を語る上でかかせない、非常に尊い作品がまたひとつ出来上がったように感じた。

女性の噺家が、女性目線での芝浜を演って、他の女性のお客様が涙されていた、ということに大きな意味があるような気がしている。

一聴の価値、有り。

【芝浜】へ得体の知れないモヤモヤ感を抱き、永遠の“芝浜探し”に彷徨ってしまうであろうわたしでさえ、そう思うのだから間違いない。←




そして、何を隠そう2020年さや香の“ラスト芝浜”は、吟遊先生の【芝浜】であった。

例の“秘密の落語会”である。

吟遊先生の“落語にみる病跡学”的なイベントが、不定期で突発的に『ミステリー大喜利』内で開催されている。




そんな吟遊先生が以前に綴った芝浜愛溢れるnoteには、以下の通りに記されてある。

私はサゲを変えた。例のサゲの後を作ったのだ。それはここに書かないことにする。勘のいい人なら分かるかもしれない。依存という人間の業を踏まえ、たったひと言、付け加えたのだ。



もちろん、勘の悪いわたしは、その最後のひとことのサゲがわからないまま、今までずっと気になっていた。


そして、ついに先日の吟遊先生の【芝浜】で、そのサゲを耳にすることが叶った。


ああ!なるほど!そういうことか!


あの何気無いひとことを加えるだけで、こんなにも噺がひっくり返ってしまうだなんて。非常に秀逸だ。


わたしは、吟遊先生の焦がれる立川談志という人を知らないし、“食わず嫌い”のままでいる。


が、実は吟遊先生が芝浜で施したサゲの手法は、現在、談志の曽孫弟子が他の演目で用いている手法にちょっと似ているなと思う。そして、わたしはそれが結構好きなのである。


イカルス師匠も立川談志の芝浜にインスパイアされて、演芸ロックミュージカルで芝浜を作ったと言っていた。そのように心灯らくご会のパンフレットにも記載があった(って、わたしが載せたのだけどもw)。

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吟遊先生の作品もイカルス師匠の演芸ロックも大好きなので、もしかしたら、わたしの“食わず嫌い”も近い将来、緩和するかもしれない。



あぁ、2020年。

世の中的には大変なことも多い1年だったけれど、わたしにとっては最高にハッピーな1年だったことは間違いなくて、本当に泣けるくらい人の優しさに触れた年でした。

本当にいろいろな意味で“心に灯がともる”ような経験の多い年でした。

そして、好きなものがたくさん増えて、生活に豊かな彩りが加わり、全力で遊び倒したと思える1年でもありました。

大晦日の夜にこうやって【芝浜】に思いを馳せながら、noteを綴れることがもはやゼイタクで良い年末だなぁと滲みます。



来年は何して遊び尽くそうかな☆

来年はもっとたくさんの魅力的な人たちと全力で遊びにかかりたいと思います!

2020年、出会えたすべての(なんて言わないけどもw)人とできごとがわたしにとってのキラキラの宝物です。


こんな年末の最後の夜には、もう1度竹紋さんの【正夢祈願】を聴きたいなーーと、思いを馳せてみる。よし、来年の機会を楽しみに待とう♪


皆様の年末年始がそれぞれに良き時間になりますように・・・☆





誰でも参加できちゃう!
大人の文化祭やってます♪
2021年もまだまだ突っ走ります!










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さや香 / 落語ジャーナル
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