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⑯キャメルキャラメル~MPとの出逢い~

当時は、アマチュアバンドを出演させてくれるラジオ局やテレビ局が多かった。
僕達はPOPCONに出場したのと、女性3人男性4人という編成もあり、ラジオに出たり、タウン誌に出たりした。

僕は、どうもこのてが苦手で時々、いかなかった。
村下孝蔵さん、大久保さん(風)、Aさんの番組などによく出て、曲を流してもらった。
そのかたわらに練習は勿論、大学で一緒にバンドをした恩人でもある、K竹の町でLIVEしたり、大学のカクテルPARTYで演奏したり、なかなか忙しい日々を送っていた。


ある日、バイト先の社長から「K田君、音楽してるんだって?私が慰問しているH園で演奏してくれないか?」という話があった。
H園は知的障碍者の施設、みなさん音楽がすごく好きということだった。

社長には「喜んでお手伝いさせて頂きます。ですが、演奏するのにはPA器材というものが必要で、それに料金がかかってしまいます」と説明した。
社長は、「全額だす」と言ってくれ、話は進んだが、レンタルする楽器屋さんは「そういうことで使うなら…」となんと無料でいいという。
なんと優しい人たちばかり。。。

そして、僕達はH園で演奏した。
みんな、目がキラキラして、演奏を楽しんでくれてるようだった。
演奏後、「興味のある、楽器をさわったり、弾いたりしてもいいですよ」というとみんな続々とイスから立ち上がり、やってきた。
すてきな時間だった。
シンバル、そんなに叩いたら割れちゃうよとヒヤヒヤしたが…
今思えば、勝手にそんなこと言ったけど、自分の楽器を触られるのは嫌だったメンバーがいたかもしれないけど、みんなにこにこして一緒に遊んでくれてたな。
優しいメンバーだった。

演奏したことの感想と感謝の気持ちが綴られた手紙も頂いて、しばらく文通が続いた。
そして、園には「僕たちの慰問がすごく楽しかった」という感想文が貼られていたそうで、それをみたMプールという団体の代表者から電話が来た。

Mプールも、僕達のように慰問演奏していて、園に貼られた感想文を見たそうだ。
「あなたが、そういう気持ちがあるなら、協力するし、なにか一緒にやりましょう」という。
あとで知ったのだが、かなり、大きな団体で、たくさんのバンドが会長を慕い、コンサートを企画、公演し、長く音楽活動していた人達はみんな知っていた。

「1度遊びにいらっしゃい」というので、事務所に行った。
ほんとうにたくさんの人が気兼ねなく訪れては、いろんな話をしている。
しかも魅力的な大人が多い。
僕はすぐに感化され、日々通うようになった。
いつでもWelcomeなのだ。
いっきにバンドの知り合いが増えたし、他のバンドのコンサートの企画や準備を手伝うことで学んだことも多かったし、なにより裏方もとても楽しかった。
シールドの巻き方も厳しく教えてもらったし 笑
多くの人とご縁を頂いた団体、Mプール。ありがとう!

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