文字が読めなくなったらそろそろやばい

読書は飽き性の私が唯一続けられている趣味だ。
というか私は、文字を読む行為自体が好きなのだと思う。
言葉を知ることも、表現を知ることも、知らない人が無数のそれらを組み合わせて成立させた文章を読むことも、すべてが好きだ。

それでも自分の生活に余裕がなくなったり、うまくいかなくて何も考えたくなくなってしまったりしたときには、どんなに好きな作家の好きな文章でも目に留まらなくなる。
文字を目で追い、脳に落とし込んで感情を抱く一連の流れができなくなる。
水を弾くみたいに目が滑って、同じ行を読み返してしまう。

そういう時、私はいったん寝るようにしている。寝ることができないときは、深呼吸をする。
余白を作ろうと試みるようにしている。

きっといっぱいいっぱいで、自分が思うよりも自分自身が張り詰めているから、文字が入る余地も、感情が動く隙間もなくなっている。
それだけだ。

悲観する必要も、重く受け止めて不安視する必要もない。

一つのバロメーターとしても、機能する読書を、この夏も私の支えにしていきたい。
今日は久しぶりにお気に入りの本を読み返してみる。


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