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りんたろう と おはぎ の微妙な関係①

画像は左が老保護猫おはぎ(メス)右が先住猫りんたろう(オス)です。年齢と男女差がはっきり出てる画像だなぁ...今冬毛なので普段スリムなりんたろうもモッフリと見えてます。

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おはぎが我が家に来た頃は、ひどい猫風邪も引いていて、病院でシャンプーして下さってたものの、まだ虫も付いていたし、感染力は弱いとは言え、猫エイズキャリア、他にも病気を持っていそうだし、臭いもあるしで、りんたろうの予防接種の効力もまだ出る頃ではなかったので、おはぎは基本ゲージ内で過ごさせ、最低1ヶ月はりんたろうとは別室で隔離と病院の先生から言われていた。なので、りんたろうとは12月まで一切対面させなかった。

ただ、りんたろうは、扉の向こうに何か老雌猫みたいなやつがいるのだな...とは感じ取っていて、ものすごく気になる様子を見せていた。それでなくても、おはぎの居る部屋は私の作業部屋なので、絵の具やら筆やらカッターやら、紙類やら何やらかんやら、触られたくないものが多いので、猫は立ち入り禁止にしているから、好奇心旺盛の若猫りんたろうの、元々気になる部屋ではあったのだけど。扉を開けると、さっきまで自分のゲージの上のベッドに寝ていたり、離れたソファーで寝転んでいたはずなのに、目の前に座って待っていたりする。隙あらば覗きたいのだ。

12月に入ってから、病院の先生にりんたろうとの対面に付いて聞いてみたら、「もういいと思うけど、いきなり同室はダメだから、ゲージ越しに少しづつ、短時間(5分とか)会わせて慣れさせるならいいかもしれないね。」とおっしゃったので、1度試してみることにした。扉を開けると、りんたろうは腰を低くしてゆ〜くり忍び足で入って来ようと扉まで近づいた...いきなり「ウウウウウ...ギャオゥーーーーアオゥーーーー」と今まで聞いたことのない、大きな低い怒り狂った威嚇の声。

その声の主はおはぎだった。今までカスれた蚊の鳴くような声で、ナオーとしか鳴いたことなかったのに。今までの弱々しいおはぎちゃんは何処へ...。老猫とは思えない大迫力、大音量の声。とてもじゃないけど、さっきまでの大人しい同猫同物とは思えない。「え?」と見上げ、戸惑うりんたろうに、追い打ちをかけるように、おはぎは「シャーーーーー」と化け猫の形相で威嚇した。りんたろうは尻尾を巻いてキッチンの隅に走って逃げた。私も驚きのあまり、思わず扉をさっと閉めたのだった。

続く

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