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黒い小さなツブツブの正体は...

おはぎが来て、先住猫りんたろうの様子が少し変わった。以前から甘えん坊のところがあったのだけど、さらに甘えが強くなった。私の後追いも増えたし、台所に立っていると下からよじ登ってきて肩に乗る。歩いていたら飛び上がって肩に乗り、ぎゅっと首に巻きつくかしがみつく。食事するために座ると必ず膝に座って見上げた視線を離さない、おはぎのゲージのある部屋に私がお世話に入ると「アオーンアオーン」と悲しげに呼び鳴きする...おはぎに私が取られてしまうと思っているのか、常に一緒にくっついて居たい様だ。小さい子供のいる家庭でよくある、下の子が生まれたら上の子が赤ちゃん返りをするのと似ている。孤独に慣れているのか、甘えん坊な所もあるけれど、おはぎは基本、身の回りのお世話して話しかけ、少しの時間、膝に乗せたり頭や体を撫でてやるだけで満足な様子なので、出来るだけりんたろうと一緒に過ごす時間を多く取る様にした。下の子が生まれたら、上の子に特に気を配らないといけない人間の子と、ペットもあまり変わらないのだなぁと感じた。

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おはぎは薬を変えてすぐに食欲が戻ってきた。病院がくれた療養食のサンプルもペロリと平らげる様になったから、また高齢猫用の餌のカリカリのとろみ掛けを復活させた。3日ほど経った頃には血尿が止まる。もしかしたらしばらく大丈夫かも...と思った。予約した受診日はきっと連れて行ける。

予約日の2日前、止まっていた血尿がまた出始めた。豆粒状の血餅(けっぺい)も、それからは毎日砂の上に数個乗っていた。食欲もまた落ち始めた。

それでも診察予約は無事に迎えられた。体重は少し増えて、2.5キロになっていた。背中を触ると骨は出ているものの、以前のギョッとする程ではなくなった。初めて触る人は、それでもギョッとするかもだけど。骨盤はまだ相変わらずはっきりと見て取れる。先生は、血尿は膀胱の腫瘍の様な血溜まりの様なものから出血してる可能性が強いのかなぁ...分からないけれど、とおっしゃられた。本当はもっとよく調べないと分からないのだ。おはぎよごめん...。

血液検査の結果も、前回の検査の時よりは大分マシではあるけど、まだかなりの貧血な数値が出てるんだけど、血尿が出ているからだろうねとの事。ただ白血病は今回も陰性だったので、こちらは一安心という所。りんたろうに移る心配が無くなったし更に良かった。食欲が落ちてしまったんなら、歯もほぼ無いし、柔らかいものだけにして下さいということだった。おはぎの腿の辺りに、黒い小さなツブツブが無数にあるのが以前から気になっていて、それも診てもらう。正体は猫じらみだった!衝撃。すごく移りやすいらしく、また虫下してもらった。虫下しても卵も付いているらしく、孵化する恐れもあるので、りんたろう用に虫下の薬もいただく。毎日拭いているのに何ででしょう?と言ったら、拭くぐらいじゃ取れないよ!とおっしゃった。シラミはかなりしぶといらしい。付いている部分の毛をカットしたら、大分取れるけど、取りきれないし、シャンプーは弱ってるおはぎには絶対ダメですとの事だった。毛が生え変わる時に少しづつ取れていくそうだし、りんたろうとこのまま別室を続けていれば大丈夫なのだそうだ。もし1ヶ月後にまだ付いているようなら、また虫下してもいいしねとの事。1ヶ月後か...

飲み薬は今度は、抗菌剤と抗生剤を混ぜた粉薬に変更になった。種類も変わったらしい。粉薬になると、餌の上から掛けて食べさせることになるから(少しの水に混ぜてスポイトで飲ませることも可能だけど。)、ちゃんと飲んでくれてるか不安なんですと先生に伝えたら、前の2つの錠剤の内の一つが、長期服用すると糖尿病を発症する可能性が高まるリスクがあるらしく、今回は止めてこれで様子をみて下さいとのことだった。先生も今出来ることで、少しでも長く幸せな時間を私たちと過ごせる様におはぎの事を考えて下さっている。また2週間後に診療予約となった。

薬を変えても、血尿は止まらなかった。カリカリが勿体無いので、一晩水に漬けて冷蔵庫でふやかしたものを、朝に少しのお湯とパウチの餌の半分と混ぜたものを与えてみた。何とか食べてくれたのは数日で、また食べなくなってしまった。やっぱりふやかして柔らかくしても、カリカリはもう食べてくれないので、パウチだけにすると少し食欲が戻ったが、それでも一時程ではなくなってしまった。次回の診療に行けるか不安になっていた。

続く...


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