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先住猫、りんたろうの事

4日前から、おはぎの食欲ががたっと落ちてしまった。とうとう来たかも...と思った。昨日の朝、試しに新しいメーカーの餌を与えてみた。...ガツガツ美味しそうに食べた。いつもの餌に飽きていただけだった(笑)ただ、口内環境がますます悪くなって来ているみたいで、唾液に時々血が混じりだした。毛繕いした部分にもうっすら色が付いている。不潔になるので、体を拭く回数を増やした。そろそろ彼女の身の回り品も、洗濯回数を増やさねば。

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実はりんたろうも元捨て猫なのだった。2年前に個人で動物保護活動されていた保護主さんから、引き取った子だ。保護主さんが、捨て猫りんたろうを生後一ヶ月の時に、公園で見つけて保護してくれたそうだ。私は里親募集サイトで掲載されていた、りんたろうの写真に一目惚れしたのだった。当時りんたろうは4ヶ月の子猫だった。

保護主さんが保護した時、3匹だったらしい。すぐに里親募集サイトに掲載したら、2匹はすぐに里親が見つかったそうだ。でも、りんたろうだけが残ってしまい、3ヶ月が経過。「可愛いのになぜか貰い手が見つかりません」と書かれていたのを記憶している。だから今改めて、りんたろうには強い縁を感じている。

保護主さん宅には、ハスキー犬3匹と他の種類の犬2匹、猫があと5匹、フェレットが3匹と賑やかな家だったようで、りんたろうはハスキー犬と一番仲が良かったらしく、里親募集サイトに人懐こいと書かれていた。その通りに、家に来て30分くらいで馴染んでしまった。猫って初めての家だと、慣れるのに時間がかかると聞いていたんだけど。ペット用のバッグからすぐに出てきて、そろぅーりそろりと低い姿勢で部屋を恐る恐る匂いを嗅ぎながら、ウロウロしていた。30分くらい経って、不安を解消するためにと思い、チュールをあげたら、ぺろっと平らげ、遊ぼうぜと誘って来た。その瞬間から、前から家に住んでいた猫のような態度になった。

トイレも躾済みなのか、初めから用意していたゲージの猫トイレで用を足していたし、初日から猫ベッドで寝るし、部屋中を駆け回っていた。グルメな猫で、飽きたり、気に入らない餌は全く受け付けない。何度も色々なメーカーや種類の餌を試した。食べる事よりも遊びが好きで、細身でやんちゃ。部屋のレースのカーテンは、彼の日々のクライミングのおかげでボロボロだ。エアコンの上にも登る。同じことをする猫も結構いるみたいで、最近、知人がエアコンが故障して大変なことになったと言っていた。夏までに登れない対策をしないといけない。

神棚に鎮座していることも、よくある。当たり前のように、神棚の前にじっと座って見下げているので、猫神様かと思って拝んでしまいそうになる。風呂場にも入って、知らない間に床を舐めていたり、シンクの上にも乗って、気がつかない内に中のたらいの水も飲んだり、生ゴミをネットごとキッチンの床に投げ出したり、食器洗いスポンジを咥えて振り回したりもしていたので、昨年の冬に内臓を壊してしまった。治療をして、回復したのだが、以来、風呂場に体重計や猫砂ケースで入り口を通せん坊したり、シンクのたらいは使用後はすぐに三角コーナーの上に被せ、洗剤類は彼の手の届かない位置に置くようにしている。全く、手間のかかる猫なのだ。

そして、一番の天敵は、後からやってきた老猫おはぎだ。今まで家人の愛情を一身に受けていたのに、今は二分しているのだから。やきもちも半端なく、たまに嫌がらせで粗相をしたり、呼び鳴きも半端なくなっている。でも、りんたろうは甘え上手。座っていると、ちょこんと膝に座ってくるし、肩にも乗ってくる。時には首にくるんと巻きついて、顔を覗いたり、舐めてくれたりもする。ふみふみマッサージもしてくれる。やっぱり飼い主は、そんなりんたろうも可愛くて仕方がないのだ。猫バカな飼い主は、りんたろうの下僕なのだった。



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