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8角形の☆(2)

昨日からの続きです。
表にまとめて示した一覧をもとにして、法則性を考察&一般ルール化すると以下の通りにまとめられると思います。

☆奇数について
5角形以上に大きな「正(2n-1)角形(奇数角形)」では、必ず☆が描けます。

ただし、正9角形とか、正15角形みたいに「約数を持つ奇数」(3とか5が約数に相当します)では「約数角形」において正六角形の時と同じことが起こります。

*言葉だけでは説明しにくいです。表を参照ください。表において(9-3)や、あるいは(15-3)、(15-5)のところです。

*今の説明と逆に、約数を1つも持たない奇数角形の場合は「2以上{(2nー1)÷2}未満」の間にある整数の個数ぶんだけ、いろいろな☆が描けます。たとえば正7角形や、正11角形がそうです。

☆偶数について
6角形以上に大きな「正(2n)角形(偶数角形)」では、「3以上n未満」までの整数のなかに、2nを割り切れない整数がある場合は☆が作れます。

例えば正10角形の場合なら、「10÷x」(ただし2<x<5)という計算式が割り切れない整数は「3,4」の2つがあるので、2種類の異なる☆が描けます。
正8角形ならば「10÷x」(ただし2<x<4)という計算式が割り切れない整数は「3」の1つしかないので、1種類だけ☆が描けます。
*注意:xは、3~(n-1)の範囲の整数

***

さて、法則性の「一般化」までやってみました。
でもこの作業はホントに「だから何?」という内容ですね。
やり終えたからこそ言えることですが、ホントに無駄な作業を行ったものだと思います。

ということで、こんどは気持ちを切り替えまして、表をじっと見ていたら思いついたことを論じてみたいと思います。

まず正6角形をご覧ください。6角形といえばSIMですよね。
正6角形を使った著名(?)なゲームです。
このゲーム、日本ではあんまり有名ではないですが、英語圏では、ゲーム好きな人は皆知ってるっていう感じでポピュラーみたいです。

SIM   2 players
勝利条件:
自分の色の線3本で三角形を作ってしまったら負け。
用具:

図の通りの6つの点を紙に描く。
赤ペンと黒ペンなど、異なる色のペンを用意する。
遊び方:
交互に任意の点と点との間を、自分の色の線で結ぶ。自分の色の線3本による三角形が完成しないようにする。

次は正7角形です。

厳密にはゲーム盤は星形ではないのですが、(7-2)型にとても近似してる図形ということで、Orbitのことを思い出してしまいました。
BGGに紹介されているルールをチラ見してみたのですが、ダイスを使っていて、Luck(運)に偏ってる印象だったことから、ルールを熟読しておりません。ちなみにこれ、あの有名人のAlex Randolphさんの作品です。

さらに正8角形にも既存のゲームがあります。
表の(8ー2)のカタチ、これは先日ご紹介した、HikuSpiele社のWanTuゲーム盤と相似図形です。こんな具合に、アブストラクトゲームにはさりげなく数学が関与しているのかな、と思う次第です。

WanTuゲーム盤と相似

このお話はまだ明日に続きます。


ゲームシステムのデザイナーって、何なの?どういう意味? そんな疑問は、私の記事群によってご理解いただけるものと期待してます。 ラジくまるのアタマの中にある知識を活用していただけるお方、サポート通知などお待ちしています。