1人用パズル「Sia Sola」の「ムーブメント」に感動した話(3)
タイトル画像はBoardgamegeekのリンクで「PiFroG」
から引用しました。
Sia Sola のお話をしている途中に出てきた、Guerrilla Checkers(ゲリラチェッカー)について、ちょっと思うところがあるので記事にしてみます。
この記事はSia Solaのお話ではないです。Guerrilla CheckersとPiFroGとの比較論をお話しします。
ゲリラチェッカーは、「囲碁」と「チェッカー」との異種格闘技だ!と昨日は論じました。2011年作品ということでBGGに登録されています。
でも、本当の意味での?(何を基準に本当というべきか?激しく議論を呼んじゃうかもしれませんけど・・・・)
異種格闘技のゲームといえば?といったら、それはやっぱり2009年に発表されたPiFroG(ピフロッグ)のほうが優秀だよなあ。
と、昨日の記事を書きながら、そんなことを考えておりました。
きのう記事を書いている際には、記事の論説のどまんなかにPiFroGの説明をぶっこんでしまうと、論旨が統一感をなくしてストーリーが散逸しちゃう予感がしました。
ですので、PiFroGのことは別稿として書こうと思ったのです。
さて、こうして話題にしているPiFroGは、もう廃盤ゲームになっちゃいました。しかし大丈夫。BGGには今でも記録がしっかり残されています。
このゲーム、実は静かなブームが当時はあった。
っていうか、ルールが気に入った人が、それなりにいっぱいいたんだろうなぁと想像しています。
PiFroGはその名の通りで、ブタとカエルの戦いです。
ブタさんは、将棋のコマの「歩」みたいな?イメージで相手のコマを取るし、カエルさんは、「チェッカー」のイメージで相手のコマを取ります。
詳しくルールを書くとちょっとそうではない(今の書き方はルールをかなりはしょった説明)けど、要するにゲームルール的に、異種格闘技なゲームなのです。
正直なところ、生まれて初めてこういうアイデア(発想)に触れたわけでして、当時は本当に驚きました。
これとはさらに別の視点/別の話題になるのですが、PiFroGにはコマの顔の向きを方向転換することで、1ターンを消費するっていうルールがあります。
この考え方って、将棋やチェスがテーブルゲームの主流だった時代には、絶対にありえなかった動作システムですよね。
こうした「方向転換」の「概念」って、1980年というシミュレーションゲームが発明され&発売されたという時代の壁よりもこっち側(近代=1980年以後)の発想だと断言できます。
アメフトの選手が単位時間内に可能な挙動の「動作個数(1980年当時は移動力と日本語に翻訳された)」とか、戦車が方向転換に要する時間とか、そういう1ターン=10秒とか、あるいは1分とか、そんな単位時間のシミュレーション想定がボドゲに導入されたという大事件以後の話なのです。
*AvalonHill社のWar Game Seriesから導入され始めたシステムですね!
あの当時は、そこまでしっかり考えてみなかったのですが、PiFroGで「顔の向きを変える」(1ターン消費)って、たとえば1ターン=実時間で3秒相当とかって、ウォーゲーム・シミュレーションの要素(システム)が利用されていたんだなあ、と今頃になって気づきました。
本日は、ちょっと感動ひとしおです。PiFroGの発表年より15年も経過してから今さら感動しても手遅れだとも思うんですけど。
ゲームシステムのデザイナーって、何なの?どういう意味? そんな疑問は、私の記事群によってご理解いただけるものと期待してます。 ラジくまるのアタマの中にある知識を活用していただけるお方、サポート通知などお待ちしています。