セコガニが大好きなおばあちゃん

おばあちゃんはお肉よりも魚介類が大好きだった。
毎年この時季は、知り合いに仕事で城崎の方まで行く人がいて
セコガニ大好きなおばあちゃんのために
「今年、カニいる?」と
毎回聞いてくれるのである。

私は仕事が忙しくてセコガニを受け取れないし
おばあちゃんの夕食の時間に帰ってこれないので
どうしようかなと思ったけど、後何回食べる機会があるか分からないし!ということで、
受取りとセコガニの調理〜剥く作業までを全て父親に託して
おばあちゃんには二杯、他の家族は1人1杯ずつのセコガニをお願いした。

セコガニが来た日、仕事から帰ってきておばあちゃんの様子を親に尋ねると、
待ってましたとばかりに食べてたよ!
とのこと。
良かった良かった
と過ごしていると、それから数日後
会社からの帰り道おばあちゃんから電話が来た

お礼が遅くなってごめんなさい。
カニ本当にすごく美味しかった。
おばあちゃんだけ沢山もらっちゃって
お父さんが熱々が美味しいって言うから
茹でたてのを頂きました
ほんっっっっっとうに美味しかったありがとう!!!
…またご馳走楽しみにしてます♪

と、お礼を言ってもらい
私は嬉しくなった。
この電話が去年の11月19日に来たので
丁度1年前。

お年寄りの食欲が無いと不安だけど
おばあちゃんは食べることが大好きで
そしてこれからも食べる気満々な姿勢が
私は本当に嬉しかったのだ。

もっと色々食べさせてあげたかったな。
でも去年ちゃんとセコガニお願いしといて良かった。
私とおばあちゃんのほっこりする思い出。

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