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東京大学が文理融合型の学部・修士一貫プログラムを創設ー「授業は英語」。。。

東京大学が2027年秋学期を目処に「新課程のカリキュラム」の設立を発表しました。これまでの4年制課程から学士課程修士課程一貫の5年制の課程という新しいプログラムになります。入学時期も9月となり(4月も可)授業は英語で実施され学生自身の関心や問題意識に従い、学生が主体的に学んでいける環境を提供という斬新なプログラム内容となっています。

新課程の入学試験については、グローバル入試を実施し、日本国内を含め世界から学生を受入。入学時期は秋、従来の大学入試にとらわれない新しい選抜方法で、多様性を確保とあります。どのような試験になるかによって今後の受験対策に大きく影響してくるものと思われます。

国内の学生においては英語を話す海外学生が競合となり塾や学校で習う使わない英語」から「世界で使える英語」の取得が急務になってきます。また海外在住で日本国籍を持つお子様にも高い教育水準の日本国での大学進学という新たな選択肢が生まれてきます。

海外在住で日本国籍を持つお子様

海外在住で日本国籍を持つお子様においてはこのような日本の超名門大学への進学において大きな門戸が開かれるようになります。現在海外の高校を卒業する学生であればいくつかの選択肢があります。

  1. 現地(海外)の大学への進学

  2. 日本の大学への進学(帰国子女枠)

  3. 日本大学への進学(総合型選抜)

この中で認知度の低いのが総合型選抜という新しい受験枠です。1990年に慶應義塾大学藤沢キャンパスで開始されたもので現在では多くの大学が取り入れています。今回の東京大学の新設もこの流れの一環となります。

総合型選抜では、従来のような試験ではなく小論文や志望動機書(Personal statement)と成績などの書類で選考されます。英語と日本語で対応する大学も多いため海外に住んでいる日本国籍を持つお子様には適した入学枠となります。

帰国子女枠と大きく違う点は、学部の豊富さです。これまで帰国子女枠というのは限られた学部選択しかありませんでした。また日本語で入学試験、日本語での授業を行うことは困難ですので日本の大学は断念し現地の大学への進学を選択するお子さんも多かったと思います。

今回の東京大学が開設する文理融合型は現代の子供達のニーズを満たしているといえるのかもしれません。最近子供達の間でも「どの学部に行けば良いかわからない。」という声が多く聞こえてきます。高校卒業時点で進みたい学部が見つからないというのは珍しいことではありません。文理融合型であれば学生生活を送るうちに興味のあるものが見つかり将来の道筋を立てやすくなります。

今回の東京大学のように文理融合型という新しい発想の学部は今後増え続けて行くのが予想されます。1990年にいち早く対応を始めていた慶應大学SFCは、現在では入学が超難関となっており近年大人気となっています。ここでは総合政策学部、環境情報学部といった文理融合型の学部が提供されおり両学科では必修でPython(コンピュータ言語の1つ)を受講します。本来であれば理系の分野ですが文理融合型ではコンピュータ言語はフランス語やドイツ語などと同様「コンピュータと話すための言語」として位置付けられ文系、理系の垣根なく必修としているのが大きな特徴です。

時代にあった大学カリキュラムの見直し

専門分野のみを突き詰める教育カリキュラムは何十年も前につくられたものでコンピュータがなかった時代のものでした。IT化が進んだ現代では企業が要求する人材とは大きなずれが生じてきているのが現状です。現状アメリカの名門大学コンピュータ学部を主席で卒業しても仕事がない。という学生は少なくありません。卒業したが就職がないというのは、企業からのニーズと大学とのカリキュラムがマッチされていないのが原因なのかもしれません。

AIが急激に浸透してきている現代社会では、専門分野のみならず文系理系にとらわれない文理融合型というニーズが生まれてきています。求人サイト最大手のIndeedによるとAIを手掛けるプロンプトエンジニアという職種の募集は年収3000万と高額になっています。これは大学のどのカリキュラムでも取得できない新しい分野であり新しい職種でもあります。固定された学部に囚われない文理融合型はこのような新しい分野でも柔軟に対応できる人材を育成する場になってくると思われます。

総合型選抜への対策方法は?

総合型選抜ではたくさんの書類を用意しなければなりません。慶應大学SFCの場合志望同期書、自由表記、成績証明書、活動記録など多岐にわたる書類の提出が必要になります。最も重要なのはこれらを1つのテーマとして大学の学びに嵌め込むことです。これには個人の能力を見極め個性をどのように表現して行くかが重要になります。

また、高校1年生からの活動報告を提出するため早期から方向性を持って高校生活を行ってゆくのも重要な点です。これらのアドバイスは総合的にそして策略的に行う必要がありますのでこれまでの専門塾や学校での指導では難しいのが現状です。

こちらの記事ではアメリカ在住25年の専門家がアメリカで高校生活を遂げた日本国籍を持つお子さんを最も難関である慶應大学SFCへ合格させた際の志望動機のサンプルをわかりやすく解説しております。どのような書類を提出するかのアイディアとしてご参考にしていただくことができます。ご興味があればご参照ください。


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