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ストーリー構成におけるキャラクターの立て方 とテクニックとその実践法をご紹介



漫画家志望の方々と作業通話している時にふとキャラの立て方の話になりまして、気になったので調べてみました。
ストーリーの成功にはキャラクターの設計が欠かせません。キャラクターが物語の中心となり、読者の心をつかむためには、巧妙なキャラクター設計が求められます。以下に、ストーリー構成におけるキャラクターの立て方に関連するテクニックを紹介し、それぞれの狙いと効果を解説します。

1. キャラクターの目標設定

テクニック: キャラクターに明確な目標を設定します。目標は物語の主要な推進力となり、キャラクターの行動や選択に一貫性を持たせます。

狙い: キャラクターが目標に向かって努力する姿を描くことで、物語に緊張感やドラマを加える。

効果: 読者はキャラクターの努力や成長を応援しやすくなり、物語に対する没入感が高まる。

実際の例: 『ナルト』のうずまきナルトは「火影になること」を目標にしており、これが物語の中心的な推進力となっています。

2. バックストーリーの設定

テクニック: キャラクターに過去の経験や背景を持たせ、行動や動機に説得力を持たせます。バックストーリーはキャラクターの現在の状況や性格に影響を与えます。

狙い: キャラクターの行動にリアリティを持たせ、読者が感情移入しやすくする。

効果: キャラクターに深みを持たせ、物語に対する読者の感情的な投資を促進する。

実際の例: 『ドラゴンボール』の孫悟空は、地球に降り立ったサイヤ人であることが彼のバックストーリーであり、物語に深みを加えています。

3. 個性の際立たせ

テクニック: キャラクターにユニークな特徴や性格を持たせ、他のキャラクターと差別化します。個性を際立たせることで、キャラクターの記憶に残りやすくなります。

狙い: キャラクターを一目で識別できるようにし、物語に独特の魅力を加える。

効果: 読者はキャラクターの個性に引き込まれ、物語への関心が高まる。

実際の例: 『ワンピース』のモンキー・D・ルフィのゴムゴムの実の能力や無邪気な性格が、彼を非常にユニークなキャラクターにしています。

4. 欠点や弱点を持たせる

テクニック: キャラクターに欠点や弱点を持たせることで、よりリアルで共感しやすいキャラクターを作り出します。これにより、キャラクターの成長や葛藤が描かれます。

狙い: キャラクターの成長や挑戦を描き、物語にドラマを加える。

効果: キャラクターの成長や努力が物語の中心となり、読者の感情を引き出します。

実際の例: 『デスノート』の夜神月は、自信過剰な性格と計画への盲目な自信が物語の葛藤を生み出します。

5. 他キャラとの関係設定

テクニック: キャラクター同士の関係性を設定し、その関係が物語に影響を与えるようにします。関係性が物語に複雑さと深みを加えます。

狙い: キャラクター間の関係が物語に緊張感やドラマを加え、物語をより魅力的にする。

効果: 読者はキャラクター同士の関係に感情的に引き込まれ、物語の展開に対する関心が高まります。

実際の例: 『進撃の巨人』のエレン・イェーガーとミカサ・アッカーマンの深い絆と共依存の関係が、物語に深みを加えています。

6. キャラクターの成長と変化

テクニック: キャラクターが物語の進行に伴って成長し、変化するプロセスを描きます。キャラクターの成長は物語の核心を形成します。

狙い: キャラクターの成長を通じて物語のテーマを深め、読者に感動を与える。

効果: 読者はキャラクターの成長を見守り、その変化に感情的に引き込まれる。

実際の例: 『鋼の錬金術師』のエドワード・エルリックは、物語を通じて成熟し、自己の誤りを認識することで成長します。この過程が物語のテーマを深めています。

7. 内面的葛藤の描写

テクニック: キャラクターの内面的な葛藤やジレンマを描くことで、物語に複雑さと深みを加えます。葛藤はキャラクターの成長や物語の展開に大きな影響を与えます。

狙い: 内面的葛藤がキャラクターの行動に影響を与え、物語に緊張感や深みを加える。

効果: 読者はキャラクターの内面的な葛藤に共感し、物語に対する感情的な反応が強まる。

実際の例: 『進撃の巨人』のエレンは、自身の信念と仲間との関係に悩む葛藤が描かれており、物語に深い感情的な層を加えています。

8. キャラクターのビジュアルデザイン

テクニック: キャラクターの外見や服装、表情を工夫して、キャラクターの性格や役割を視覚的に表現します。

狙い: キャラクターのビジュアルがその性格や役割を視覚的に示し、読者にキャラクターの特徴を迅速に理解させる。

効果: 視覚的なデザインがキャラクターの印象を強化し、物語の中での役割を明確にします。

実際の例: 『ドラゴンボール』のベジータの鎧や鋭い目つきが、彼の戦士としての性格とプライドを強調しています。


これらのテクニックを駆使することで、キャラクターは物語に深みを与え、読者の心をつかむことができます。日本の漫画における成功例を参考にしながら、キャラクターの立て方を工夫することで、より魅力的なストーリーを作り上げましょう。

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