![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/136403583/rectangle_large_type_2_20c1378e935405271b37d17decefed99.jpeg?width=800)
3つの飛行機
「空に浮かぶ飛行機を3つ見つけたほうが、勝ち」
二人でいるときは毎回、変なゲームをしている。いつも、提案した私よりも本気でゲームに参加してくれるのでついつい私も本気でやってしまう。
下から小さな飛行機を見つけると、空から下を見ている人たちがいかに世界を愛しているかがわかる気がする。のと同時に空を見上げていない時間の多さに気付く。全く顔を出さない桜も、風のぬるさも、静かに吹いている風もじわっと湿るような暑さもみんな、全てが体で感じるもの。
だからこそ、今ここに自分の体があることのすごさを思い知る。それだけでこの世には価値がある、そう思います。
そして空に3つの飛行機が見えたとき、私達が指をさしたのと同時に地上にいるみなが空のほうを見る。本当に飛行機が3つやってきた、もうすぐ見えなくなる飛行機を見ながらからだをぐるっとまわして目の前を通り過ぎてゆく飛行機にも目を向ける。空に浮かぶ飛行機を見ながらそれをわくわくと待っている。いつもてんやわんやで、思うように出来ず、時間もかかってしまう私の横に居てくれる、いつでも余裕があり、とても優しい彼のとなりに居ると、なにかに賭けている人生の美しさ、なにかに賭けているからこそ、いろんな他のことを許してあげられる余裕がある生き方の良さを、私は半分こしたチョコモナカジャンボといっしょにそんなことを味わっているように思う。誰もがこんなふうに、小さな幸せを見つけられるといいな。
この写真に写っている、3つの飛行機は私が見つけました。(豆粒みたいで見えないなんて言わないで3つの飛行機なのよ。)勝ったのでパン屋さんの美味しいぶどうパンをご馳走してもらって、私はたとえようもない幸せな気持ちになりました。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?