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はぐるま


歯車は力を伝える道具だ。
一点にかけられた力を分割したり、方向を変えたりする。
受けた力を繊細に次へ次へと伝えていく。

歯車はいろんな個性を持つモノが集まって働く。
大きいモノも、小さいモノも。歯の形だって様々だ。
それぞれが、かみあって力は伝わる。
同じ形の歯車ばかりでは、仕事は進まない。

歯車は繊細だ。
繊細に力を伝えていくけれど、歯車自身だって繊細だ。
自分が仕事を完了するのに必要不可欠であることも理解しているし、
自分の代わりがいくらでもあることも理解しているから。

歯車は自衛する。
仕事をしているとどうしても傷がつく。
だから、同じところばかりを傷つけないように工夫したりもしている。
特に大きな力を伝えようとするときや、スムーズな力の伝達を必要とするときは、自分を守らなくちゃいけない。

歯車は自分では動かない。
何も動かすことができない。

動力をもっていないから。

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