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「旅」という言葉を意識し始めたのは、小学生の頃でした。幼稚園児の頃は「関口知宏の鉄道の旅」を見ていましたし、ちょうど小学生に入るか入らないかくらいの頃からずっと、今の今まで『ポケットモンスター』を見続けていています。当時のシリーズは『ダイヤモンド&パール』で、主人公サトシがシンオウ地方を仲間と共に旅するという内容でした。だから幼稚園児の頃から、「旅」とは「出会いと別れ」の繰り返しなのだということを学んでいました。そして、ずっと続くものなのだと。一つの旅が終わっても、また新しい旅に出発せずにはいられない。人生そのものを長い長い旅路だと喩えられることもよくあります。新たな別れに出会うために、人は旅を続けるのかもしれません。出会いの数だけ別れがあるように、別れの数こそ、出会いの数を証明してくれます。だから、世界が自分を形作り、きっと自分という存在そのものが、世界になる。記録であり、記憶、思い出になる。世界に自分を刻み込むことができる。だから、絶対に忘れないし、忘れられない。そして、自分自身の王道という旅路を歩んだ先に、いったいどこに辿り着くのか。振り返った時に、何が見えるのか。自分自身が何者になるのか。自分は知りたい。


改めて『地球外少年少女』の感想メモ

この作品のテーマを一言で表すと「意志」です。そして、もう一つは「大人になる」ということ。それは、恐怖を乗り越えて外の世界に出て行くということ。

そして世界そのものが物語られていました。
言語と世界は在り方が違います。
過去も未来も同時に存在します。

決まった過去と未来もあれば、決まった未来以外の未来もあります。
そして後者を作り出すのが最終的には人の「意志」です。

本来的には、生と死は重要ではありません。

自分の生と死と相手の生と死は自分にとって価値が違ったりします。(相手の死より自分の死を軽んじることはよくあります。相手の命の価値はよくわかり、自分の命の価値はよくわからないのです。)

そして、頭がどんどん良くなっていった時、自分は自分の頭より大いなる知へと召し上げられていきます。
そして、大いなる知を獲得していくと同時に、自我を失っていきます。
もしかすると、この世に生まれ出る前や死後も似たような感じなのかもしれません。

そして最後に、この世界に生まれ、人類の最前線で人間を生きる意志を描いた作品。描くこと。

この作品そのものじたいが人の「意志」なのだと思いました。

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