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2020.07.03 "擬似的同期性"と音楽の行方

こんにちは。かみなりひめです。
先日に引き続き、ライブへ赴きました。

扇谷研人ライブ
@中目黒 楽屋

ピアノ・扇谷研人さん
ベース・藤谷一郎さん
パーカッション・福長雅夫さん

この皆さまは、
クロマチックハーモニカ奏者
南里沙さんのサポートメンバーです。

(南さん、このCMソングを奏でています)

また、扇谷研人さんは
ギタリストの松田肇さんや田中義人さんを
通しても存じ上げておりますピアニスト。

そして、福長雅夫さん。
水樹奈々さんのサポートメンバーとしても
ご活躍されておりますね。

(日本一になってました)

週の頭には藤陵雅裕カルテット
週末には扇谷研人ライブ。

今までライブに行けなかったという
その穴を埋めるかのように、
音楽の世界を堪能しております。

そこでまた、
ライブハウスの新たな取り組み
知ることになりました。

1. 観客ありの同時配信

この日のお客さんは、
私含めて20人程度でした。

これでもソールドアウトでしたから、
やはり観客数は絞ったのでしょう。

そこで、あえなく入れなかった人のため、
同時配信も実施されていました。

(当日から1週間限定です)

お店の公式YouTubeチャンネルや、
扇谷さんのFacebookでの生配信でした。

先日、無観客ライブ配信を行ったという
扇谷さんが、MCでこう仰ってました。

(無観客ライブ配信は)それはそれですごく楽しかったんですけど。楽しいっていうのは、このチャットでコミュニケーションしててもちゃんとライブ感があるんですよね。ちゃんとみんなが見ててくれるとか、すごく応援してくれるというのがすごく伝わってきて、全然これはこれで、それはそれでいいなぁって思ったんですけど

YouTubeで配信などを見ていると、
右横に表示されるチャット画面

これを通して、タイムリー
自分の感想やMCへのレスを行っていく。

つまり、擬似的に同じ空間にいられるのです。

そういえば、水樹奈々さんの
NANA MIZUKI LIVE PARK 2016配信の際も
キーワードは「擬似的同期性」でした。

ライブ」であることの大きな意味のひとつは、
そこでしか生まれ得ないコミュニケーション

一期一会なサウンドとの出会い、
この場限りのミュージシャンのMC
その雰囲気を一体になって味わえる。

同時配信された映像とチャット機能を通して、
あたかもその雰囲気を一体となって味わっている
かのように感じられる
わけですね。

2. 観客の新たなレスポンス

擬似的同期性」を生み出す仕掛けによって、
その場にいない人も同じ時空を体験できる。

それは、その場にいない人にとっての朗報です。

同じ空間に運よくいられている人達には、
何の変化もないのでしょうか?

当然、そんなことはありません
観客でさえも、変化を強いられています。

藤陵カルテットのときは、感染症対策としての
消毒や検温という体験をしてきました。

今回は、藤陵カルテットのときには見られなかった
新たな観客のかたちを目の当たりにしました。

最前列にいらした女性。
ライブ開始後から、手もとで何かをされていました。

何か召し上がっているのかな?
と最初は思っていたのですが。

(アジア風のお料理が美味しい)

MCのときにその正体が分かりました。

まさかのフリップだったのです。
フリップに感想やメッセージを書き、
直接ミュージシャンに見せていたのです。

あんまり喋れないからね……」と
ミュージシャンも一定の配慮を示した模様。

飛沫感染」なんて単語の飛び交う昨今、
ステージに上がる人々はマスクをつけるか否か、
選択を迫られている場合もあるでしょう。

そして、マスクをつけないという選択
する場合もありましょう。

もしかしたら、有効打なのかもしれませんね。
(私はやりませんが)

3. 変わる現場、変わらぬスタンス

ここまで述べてきたように、
ライブ」という空間は変容してきています。

みんなで音楽を聴きながらも、
喋って呑んでワイワイ
……というのは
まだまだ難しいのかもしれません。

それに伴い、ライブ中に想いを伝える方法について
主催側・観客側から創意工夫が始まっています。

でも、変わらないこともあると思います。

音楽を、ライブハウスを存続させるには、
そこにお金を落としていくしかないということ。

この配信も、投げ銭システムを採っています。
クラウドファンディングを始めたライブハウスも
多々ありますよね。

そして、ミュージシャンは自身の関わったCDを、
ライブハウスはアルコールや食べ物を売っています。

こういったところでお金を落とし、
彼らの存続に貢献するのがお客さんの使命
なのではないでしょうか。

行ける人、行けない人。
それぞれの立場で、できることをやる。
潰れてからでは遅いのです。

これからも、好きな音楽やライブハウスに
お金を落としていきたいという想いを強くしました。

(また皆さんとお会いできるその日まで)

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