セクシュアルマイノリティの"学生"の悩みって実は社会人より厳しくつらいものなんじゃないか!?

タイトルの通りです。

前回の記事にあるように高校生の頃から交流会に参加している私ですが、当時は「このモヤモヤを正直に吐き出したい」という気持ちばかりでした。
それから社会人になって、「今の学生はどんなことで悩んでいるんだろう?自分はXジェンダーだけど、FtMさんやMtFさんは具体的に何がつらいのかな?」という気持ちが強くなりました。
(できれば、その人に対して自分の経験を踏まえてアドバイスができたらいいなーとか思いつつ)

「こころは女性、でも身体は男性。自分は間違って生まれてきたんじゃないか…」
「ホモフォビア的な発言や会話が常に同級生の中で起きている。それを聞くたびつらい気持ちになる…」
「どちらのトイレも入れない、家に帰るまで我慢するしかない…」

聞いていて、切なくなる悩みばかりです。なんでこんなことを学生が経験しなきゃいけないんだ、と感じます。

私が性別を気にし始めた高校生の頃は、特別仲の良い友達が多かったわけではなく、共通の趣味があって気軽に話せる人は7,8人くらい。その中で3人くらいにカミングアウトした覚えがあります。しかし、その内容は「自分がXジェンダーであること」のみでした。
恋愛に興味がなく(というのは、性的欲求はあるけど恋人が欲しいと思うことはなかったのです)、そもそもそんな話をする友達もいなかった私は、バイセクシュアルであることには悩みはありませんでした。

更衣室は、プール授業(水産に関する高校でした)や修学旅行のお風呂など「嫌でも裸を見せ合ってしまう空間」というのがNGでしたが、体育で服を着替えるだけなら大丈夫、トイレも違和感なく女子トイレを使う人でした。制服もスカートの方が涼しいし、機能的にも楽だしいいやという感じでした(これに関しては、今思い返すと周りを気にして無理して女子高生を演じていた可能性もあるけど)。

だからこそ「今の学生は何で悩んでいるんだろう」というのを知りたい。
そして、それを知って「学校というすごく狭い世界で遠くにいると思いがちな存在を近くにいると気づかず周囲は過ごしている」ことは、今も昔も変わらないんだなあと思いました。そして、そこで過ごす学生自身は、自分がとても狭い世界にいることを知らない。
私自身も、最初にカミングアウトした担任の先生に「学校ってすごく狭い世界なんだよ」と言われるまで気づきませんでした。

社会が学校より難易度が低いというわけではないけど、社会人になればそれなりに自衛手段や世界が広いこともわかっているし、何より学生の頃の経験があるのでそこまで「もうどうにもならない!」ということはないんじゃないかなあ。
でも学生は、まだ未熟でLGBTという言葉も知らない可能性もあるし、このモヤモヤを誰にどう伝えればいいのかもわからない、何からどう解決すればいいのか…と、袋小路になってしまいがちですごく厳しいものがあるんだろうなあ、と感じました。

と、長くなりましたが、とにかく今性別のことで悩んでいる学生の方に伝えたいこと。

あなたは間違って生まれてきたのではないです。そう思わせる風潮に問題があるのです。
どうか自分を大事にしてください。信用できる人に相談してみてください。

そして、世界は本当に広いです。学校で起きたことが全てではないです。あなたに対して理不尽なこともありますが、あなたを信じている人も必ずいます。あなたもその人を信じてください。1人じゃないです。一緒に闘ってくれる人を見つけましょう。

学生生活、悲しい出来事はあってもそれは必ず将来自分が闘うための糧になります。
でも悔いはないように!楽しんでください。

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