認知機能と辛い物、筋肉量と食物繊維、ストレスと過食、有機農産物の健康作用、香害と子供、親の唾液と子の腸内環境、帝王切開児と膣分泌物、子宮内膜症と歯周病、冷えとエストロゲン|7/10(月)〜11(火)医学論文&健康関連ニュースまとめ
7/10(月)〜11(火)にラハール公式Twitterで紹介した、医学論文や健康関連ニュースをまとめました。
【論文紹介】認知機能と辛い物
『Spicy food intake predicts Alzheimer-related cognitive decline in older adults with low physical activity』
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/37193785/
アルツハイマー病など認知機能低下と辛い食品の摂取や身体活動との関連を196人の高齢者で調べた所、辛いものを好むことと記憶力及び認知機能の低下に有意な関連があったよという論文です。
尚、身体活動が活発な高齢者ではこの関連は見られなかった(運動による緩和効果あり)とのことでした。
💭高齢で辛いものが好きな方は、なるべく運動をしていただけると良いですね🏃
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【論文紹介】筋肉量と食物繊維
『Higher dietary fibre intake is associated with increased skeletal muscle mass and strength in adults aged 40 years and older』
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/34585852/
40歳以上になると筋肉の量が減少し始めますが、食物繊維の摂取量が多ければ多いほど、筋量の低下を防ぎ脂肪を減少させ、筋力の改善にも効果がある可能性が示唆されました。
💭筋肉の維持と脂肪を減らすには、運動はもちろん大事ですが、それと併せて食物繊維を摂っていくと、なお効果的ということですね💪
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ストレスと過食について
『ストレスでつい食べたくなるのはなぜ? 対処法はいくつもある 』
https://natgeo.nikkeibp.co.jp/atcl/news/23/052500262/
✅ストレスを受けると特に脂肪と糖を求めるようになる
✅急性的なストレスは食欲⬇️ 慢性的なストレスは食欲⬆️
✅ネガティブ感情が引き金となる「感情性摂食」の習慣化は、脳の報酬系の働きを低下させ、より過食に
✅ストレス過食の解決策は、過食パターンを見つけること
💭「糖と油の多い食べ物を家に常備しない、身の回りに置いておかない」ことも、ストレス過食の機会を減らすという意味で効果があります。
替わりに、食べても体の負担になりにくい食べ物を用意しておくことも大事ですね。
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有機農産物の健康作用
『「有機農業は健康的か」は的外れ、より体にいい野菜や果物は? 』
https://natgeo.nikkeibp.co.jp/atcl/news/23/060900290/
✅有機農産物は農薬の残留量が少なく、抗酸化物質に富むフラボノイドやカロテノイドなどのファイトケミカルが豊富
✅ファイトケミカルは炎症を抑え、免疫を強化し、健康を増進する
✅ファイトケミカルの研究で、有機農産物にはファイトケミカルが12%も多く含まれていることが明らかに
✅有機農産物を3週間摂取した試験では、有機農産物を食べた後に尿中のフラボノイドが増加
✅有機農産物の摂取が多い人は、乳がんやその他のがん、2型糖尿病の罹患率が最低だったことが確認
✅慣行農産物の残留農薬は有機農産物より30%多いという報告、有機農産物の金属カドミウムが慣行農産物より48%少ないという報告がある
✅不耕起&土壌被覆&輪作を行っている畑で栽培されたブロッコリーやカリフラワーはファイトケミカルが10倍に増加
💭全ての食品を有機農産物などのより安全な食品にすることはなかなか難しいですが、普通の野菜と有機の野菜を選べる時は、有機のものを選べると良いですね🥦
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香害に苦しむ子供の割合
『人工的な香りに苦しむ子ども、柔軟剤・消臭剤・化粧品で「香害」…頭痛や吐き気など体調不良に』
✅小中学生の保護者にアンケート
✅3087人の回答のうち8%が、人工香料により子供が体調不良を起こしたことがある
✅市教委は香料を控えるよう啓発するとしている
💭弊店のお客様がでも、電車に乗っていて、隣の方からの匂いで鼻が痛くなったり気分が悪くなることがあるという方が何人もいらっしゃいますね。騒音と同じように何かしら基準を設けて、一定以下の匂いに抑えられるようになると良いなと思います。
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【論文紹介】親の唾液と子の腸内環境
『Saliva contact during infancy and allergy development in school-age children』
https://www.jaci-global.org/article/S2772-8293(23)00033-4/fulltext
小中学生3,570人とその保護者への調査で、乳児期の子供が、おしゃぶりや食器の共有などによって親の唾液に暴露していた場合に、学童期のアレルギー疾患(アトピー性皮膚炎、アレルギー性鼻炎)のリスクが軽減していたことが分かったそうです。
また、口の中は消化管の次に常在菌が豊富に存在していて、それが唾液を介して子供の腸内へ移動し、腸内細菌叢が変化することで免疫能を高めることが示唆されているとのことでした。
💭子供は親から様々なものを受け継いで生きて行くわけですが、実は免疫機能に関わる細菌も受け継いでいるんですね🧒
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【論文紹介】帝王切開乳児と膣分泌物
『Effects of vaginal microbiota transfer on the neurodevelopment and microbiome of cesarean-born infants: A blinded randomized controlled trial』
https://www.sciencedirect.com/science/article/abs/pii/S1931312823002159
帝王切開の乳児に母親の膣分泌物を付着させたところ、乳児の生後6ヶ月時点の脳の発達や腸内細菌叢成熟度がプラセボ群より高かったよという論文です。
経膣分娩は膣を通るため自然に分泌物が付着しますが、帝王切開ではそれは無く、乳児のマイクロバイオームは経膣分娩で生まれた乳児とは異なっており、病気のリスクの増加に関連していることから、この研究が行われたようです。
💭様々な理由で経膣分娩が不可能なことも少なからずありますから(日本の帝王切開率は全体の約2割強)、その場合に後から赤ちゃんの健康状態を後押しできる可能性の知見が得られたことは、喜ばしいことですね👶
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子宮内膜症と歯周病
『子宮内膜症の発症、歯周病の細菌関与 名古屋大が解明』
✅子宮内膜症の発症を促す細菌を同定→「フソバクテリウム」
✅歯周病の原因菌で多くの人が持っている
✅細菌が子宮内膜症の患者の組織に感染
✅口や大腸にいる常在菌で、歯周病や大腸がんの原因になる
💭子宮内膜症や生理痛のある方は、デンタルケアにも力を入れてみると良いかもしれないですね🦷
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冷えとエストロゲン受容体
『エストロゲンの受容体が低体温で減少することを発見』
https://pola.co.jp/about/news/e0bv2n0000009oof-att/po20230627.pdf
✅冷えを感じている人は生理痛や生理不順が多い
✅低体温だとエストロゲンの受容体ERβの発現量が減少
✅平均体温である37度と低体温にあたる35度を比較
✅低体温ではERβが有意に減少していた
💭冷えの自覚のある人や、冷えやすい足元を触ってみて温度が低い人などは、衣類や食べ物をうまく用いて温活に取り組むと、生理にまつわるお悩みが低減できるかもしれないですね👚🧦
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