読書感想文:サンダー・ポイントの雷鳴&探偵はひとりぼっち~近未来ならぬ近過去ハードボイルドの世界
先日の古本まつりで買ってきた本のうち、「サンダー・ポイントの雷鳴」と「探偵はひとりぼっち」を読み終わりました。
古本まつりから一週間で二冊というのは、最近のペースとしては悪くないです。どちらも面白かったしね。
で、この両者の作中時期って、<ショーン・ディロン>シリーズのサンダー・ポイントの雷鳴は旧ユーゴスラビア紛争が勃発してた90年代、<ススキノ探偵シリーズ>の探偵はひとりぼっちの方はと言えば更に遡って全共闘運動の記憶が生々しい一方で55年体制崩壊後の構図が見えてきた80年代。つまりどちらも20世紀の終盤だったんですね。というか、映画が3.11後という公開当時のリアルタイムだったし、なので初版当時のリアルタイムだと思い込んでたから飲み込むのに多少時間が掛かりました。
つまり、どちらも近未来ならぬ“近過去”作品ということになるのかな。
TRPGのサタスペもそうなんですが、こういう舞台設定には独特の面白さがあります。「あの頃あったっけな、こんな事件が」とか「当時の雰囲気ってこうだったよな」とか、そういった懐かしさを伴う記憶が、作品世界への没入の潤滑剤となるんですよね。
さて、次は海洋小説の「ネプチューンの剣」に行く予定ですが、そろそろ盗墓筆記も出る頃合です。
これが届いたら最優先で読みますし、残った古本まつり収穫物は、ちょっと積読化しちゃうかも。