ボケと解像と。
屋内競技で空調しっかり、箱の差はあれど観戦環境が整っているバスケ観戦を6月に締めくくり、プロ野球のシーズンは屋外球場で大自然と戦っている昨今ですけども、皆様いかがお過ごしでしょうか。
機材面や環境面を考えると、お外とか日差しとか超望遠系レンズの重さとか大変な部分は多いんですけど、球場でしか感じられない色々は間違いなくあるので、週末にかけて色々なシーンで遊ばせていただいていたり。
推しごと(遠距離からサーチしてきた挙げ句、バスケなんでしょ知ってるとばかりにフリースロー打ってくる鴎の美少女の姿を残したい(笑))もありますし、自分が残したいと思ったいろいろなシーンを残していけたらいいな、なんて思いながらやっております。
そんな自然と闘う中で、今日の予定が見事に雨天中止。今シーズンはどうも週末の天気がよろしくないなぁと思うのですが、たまにはテキストも書いていきましょうと、写真の話でも書いていきましょうか。
■感覚的な話
私の機材的にバスケと野球で根本的に違うのはレンズ自体の明るさ。
これはもう客席と被写体までの距離がぜんぜん違うので仕方ないんですが、そのあたりで感覚に差ができたり、明るくて軽くて近距離(70-200 f2.8)で使う体力と暗くて重くて超長距離(150-600 f5-6.3)で使う体力の差につながって行くなと。
ただ、野球で慣れた体力とか感覚でバスケに行くと、光の読み方だったり、カメラやレンズを支える体力とかだったりってのがだいぶ楽。逆にバスケで慣れた感覚で野球に行くと、上にも書いたような屋内観戦環境面のありがたさなどを感じ、屋外はなかなか厳しいなぁと思いつつも選手やチアさんの動作予測という面でだいぶ楽だなぁというのを体感していたり。
ただまぁ、一番大きいのは撮らない時間を作らない、常にカメラを触って撮影しているのは重要じゃないかなと。もちろん撮れば基材の劣化は進みますけど、車の車検と同じイメージで、年に一度の重整備とか言う心構えでいたら幸せになれると信じています。
お金はかかりますけど、いいシーンが残せたら実質ゼロ円だと思うんですよね!(ダメ理論)
とりあえず、Twitterなどで流れてくる皆さんの写真を見ていて、開放でとろけるようなボケ味で……なんて塩梅の写真が一杯上がっていて、野良のカメラの民もほんっと凄い人多いよなぁと思う昨今。
オーダーに応じてしっかりとした絵を納めるプロのカメラマンさんとスキをスキなだけ撮ることができる野良のカメラの人との機材差が埋まってきているんだろうなぁと言うのが、仕事ではなく趣味100%でキャッキャキャッキャといろいろなシーンを撮って遊んでいる人は思うのです。
そんな中でスキをスキなだけ抽出した絵って、仕事の絵を超えるときもあるよなぁと皆さんの絵を見ていて感じる昨今。なかなかプロが撮らないよねっていうタイミングでシャッター切ってたり、仕事の人が追わないであろう被写体……ここ数年はプロが寄せてきている気がするスポーツマスコットの絵とか、市井の皆さんの絵のほうがいいよなぁってカットも結構多くて。
とにかくまぁ、色々な皆さんの「ここだ」って絵を見て楽しませていただいていますし、自分が撮ってきた「これだ」って写真も、見てくださったみなさんがなにかしら楽しんでいただけたり、現地の空気を少しでも感じていたけたり、なんらかのフックに引っかかって、ちょっと行ってみようかなって思っていただけたら嬉しいんですけどね。
■設定的な話
位置的なもの、機材的なもの、考え方……諸々で色々と変わってくると思うんですけど、個人的には開放全開ではなく、一段二段絞ったかっちりした絵が好み。
メイン機にAPS-C機のD500を使っているというのもありますが、明るいレンズを使っても、そこまで強烈なボケ味がでるわけではないので、それであればと野球や蹴球のときは絞りF8~9を基本線、デイだと+7ぐらいナイトだと-3ぐらいの露出補正。
屋外デーゲームは好条件ですし、設定をあまり気にすることがないですけど、照明の光度によって絞り優先で像がぶれないであろうシャッタースピードが稼げるのであればそのまま、厳しそうであればシャッタースピード優先にして、絞りがいい塩梅になるように……と、このあたりは機材の高感度耐性とレンズと好みの絵によるので、自分の基本線を作るのがいいんじゃないかなと。
先日、諸事情もあり数年ぶりに超望遠レンズを変えた(シグマ150-600 Sport→Contemporary)んですけど、焦点距離は同じでも、感覚的にちょっとズレがあるので、そこをどう埋めていくかっていうのが今の課題だったりします。
バスケの方は会場ごとに光量のばらつきが激しいので、固定でこのぐらいの数値というよりも現場合わせでってことが多く。それでも70mm-200mm f2.8のレンズでF4、一段二段絞りつつ撮っていることが多いです。むしろ、ホワイトバランスの癖が強いので、そっちに頭を使っています。
20-21シーズン、現地調査じゃないですけど、お邪魔したアリーナのWB設定を「各アリーナのホワイトバランス(参考値)」に残しているので、よろしければ見てやってください。
あとは基本線として「像を残す」ってのを優先させている方向性が強いので、いかに被写体ブレをさせずに残すかって言うのも考えながら撮っています。
あくまでもイメージと言うか、だいたいこのぐらいなら止まるでしょう……ってシャッタースピードとしては、以下の通り。
プロ野球
投手・投球動作 1/800
野手・打席 1/640
キャラの色々 1/500
チアさんのアクト 1/500
サッカー
プレー全般 1/640-800
キャラの色々 1/500
Bリーグ
プレー全般 1/640-800
キャラの色々 1/500
タツヲさんのトランポリンダンク 1/640
チアさんのアクト 1/500
野球やバスケの暗転演出時
出たところ勝負(とはいえ、SS優先1/200-1/320ぐらいにして、後は像が残りますようにと祈ります(笑))
何とか残った例を置きつつ……っと、重ね重ねですが、機材やレンズやボディの手ブレ補正、好みで変わってくるのであくまでも参考程度でという塩梅でしょうかね。
■最後に
とまぁ、色々と書いていますけど、結局の所は場数踏んでなんぼなんだろうなぁってのがここ最近の感覚。とにかく現場に出て、経験値稼いで、残したいをしっかりと残していけたら楽しいなーって塩梅でしょうか。
現場で感じた楽しいが絵にのって、写真を見て下さった皆さんに楽しいが伝わるよう、スキをスキなだけ撮っていられる野良のカメラの人として遊んでいけたらなと。
とにかく撮って撮って撮り倒して……機材の寿命が尽きるのは早まりますけど、いい絵を残すことが出来たらそれでいいとか、そんな勢いで突き進んでいきます。
サポートをご検討いただければ幸いです。いただいたサポートはカメラのメンテナンス代などに充てさせていただきますとか書いてますが、実際には設定しよう的に書いてありましたの設定しました程度です。