キッチンにブームが来たが外にいた
シリーズ・現代川柳と短文NEO/065
ここ数年、キャンプブームが到来して下火になった。きっと「到来する」の部分ではなく「下火になる」の部分こそがブームらしさを表しているのだろう。要するに、過ぎ去ればそれはブームであり、定着すればそれは新たな文化である、という考え方。ブームの外からそれを眺めることは容易いが、こと文化となるととたんむずかしい。どんなに自分は外にいると主張しても、気づかぬうちに片足が内側に入っていたりするものだ。
【きょうの現代川柳】
キッチンにブームが来たが外にいた
/今田健太郎
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