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ハイレベル理系数学~10~

 このシリーズは、河合塾の「ハイレベル理系数学」の解答/解説に注釈をつけて、解りやすくしたものです。元の「ハイレベル理系数学(三訂版)」を見ながらでないと、このnoteだけでは何のことを書いてるか解らないです。


例題29

【解答1】

  • $${ 4,5,6,…,k-3}$$は、$${k-3-4+1}$$で$${k-6}$$個ある。

  • $${\displaystyle (k-6)(k-5)=\frac{1}{3}・(k-6)(k-5)\{k-4-(k-7)\}=\frac{1}{3}・\{(k-6)(k-5)(k-4)-(k-7)(k-6)(k-5)\}}$$。

  • $${ (k-6)(k-5)(k-4)-(k-7)(k-6)(k-5)+(k+1-6)(k+1-5)(k+1-4)-(k+1-7)(k+1-6)(k+1-5)=(k-5)(k-4)(k-3)-(k-7)(k-6)(k-5) }$$。

  • $${ (k-5)(k-4)(k-3)-(k-7)(k-6)(k-5)+(k+2-6)(k+2-5)(k+2-4)-(k+2-7)(k+2-6)(k+2-5)=(k-4)(k-3)(k-2)-(k-7)(k-6)(k-5) }$$。

  • $${\displaystyle \sum_{k=a}^n\{(k-6)(k-5)(k-4)-(k-7)(k-6)(k-5)\} }$$は、$${ (k-7)(k-6)(k-5)}$$が初項$${k=0}$$だから、$${(n-6)(n-5)(n-4)}$$だけが残る。

【解答2】

  • $${i}$$は$${1}$$以上の数で、$${3}$$つの数の最大が$${n}$$だから、$${i}$$は$${n-6}$$までだから、$${n-6}$$通り。

  • $${j}$$は$${i+3}$$以上の数で、$${3}$$つの数の最大が$${n}$$だから、$${j}$$は$${n-3}$$までだから、$${n-3-(i+3)+1=n-i-5}$$通り。

  • $${k}$$は$${j+3}$$以上の数で、$${n}$$までだから、$${n-(j+3)+1=n-j-2}$$通り。

  • $${\displaystyle \sum_{j=i+3}^{n-6}(n-j-2)}$$は、初項は$${n-j-2}$$に$${j=i+3}$$を代入して$${n-j-5}$$、末項は$${n-j-2}$$に$${j=n-3}$$を代入して$${1}$$、項数は$${(n-3)-(i+3)+1=n-j-5}$$だから、$${\displaystyle \frac{1}{2}\{(n-j-5)+1\}(n-j-5)=(n-j-5)(n-j-4) }$$。

  • $${\displaystyle \frac{1}{3}・(n-j-5)(n-j-4)\{n-j-3-(n-j-6)\}=\frac{1}{3}・(n-j-5)(n-j-4)(n-j-3)-(n-j-5)(n-j-4)(n-j-6) }$$。

  • $${\displaystyle \sum_{i=1}^{n-6}(n-j-5)(n-j-4)(n-j-3)-(n-j-6)(n-j-5)(n-j-4)=\{(n-6)(n-5)(n-4)-(n-7)(n-6)(n-5)\}+\{(n-7)(n-6)(n-5)-(n-8)(n-7)(n-6)\}+…+\{…+(n-(n-6)-6)(n-(n-6)-5)(n-(n-6)-4)\} }$$で、$${ (n-(n-6)-6)=0 }$$だから、$${ (n-6)(n-5)(n-4) }$$だけが残る。

【解答3】

  • $${i}$$は$${1}$$から$${j-3}$$まで選べる。

  • $${k}$$は$${j+3}$$から$${n}$$まで選べるからその個数は$${n-(j+3)+1}$$。

  • $${j-3=l⇔j=l+3}$$とおくと、$${4≦j≦n-3}$$に代入して$${4≦l+3≦n-3⇔1≦l≦n-6}$$。

  • $${\displaystyle \sum_{l=1}^{n-6}l(n-5-l)=\sum_{l=1}^{n-6}l(n-5)-\sum_{l=1}^{n-6}l^2}$$。

  • $${\displaystyle  \sum_{l=1}^{n-6}l(n-5)=(n-5)\sum_{l=1}^{n-6}l=(n-5)\frac{1}{2}(1+n-6)(n-6)=(n-5)\frac{1}{2}(n-5)(n-6)}$$。

  • $${\displaystyle  \sum_{l=1}^{n-6}l^2=\frac{1}{6}(n-6)(n-6+1)\{2・(n-6)+1\}}$$。

  • $${\displaystyle  (n-5)\frac{1}{2}(n-5)(n-6)-\frac{1}{6}(n-6)(n-5)(2・(n-6)+1)=\frac{1}{6}(n-6)(n-5)\{3・(n-5)-(2n-11)\}=\frac{1}{6}(n-6)(n-5)(n-4) }$$

【解答4】

  • 最大の数が$${k-4}$$であるから、$${i,j,k}$$は、$${1~n-4}$$から選ばなければならない。

例題30

(1)

  • 写像の集合が元の集合と同じで、変換が1対1対応なので、$${a_1,a_2,a,3_a,4_a}$$は、$${1,2,3,4}$$のどれかになる。

(2)

  • $${f○f=f}$$に右から逆写像を掛けると$${f○f○f^{-1}=f○f^{-1}⇔f○e=f○f^{-1}⇔f=f○f^{-1}}$$となり、$${f○f^{-1}}$$も$${e}$$(単位行列)である。

  • $${f○f=f}$$になる写像は単位行列しかない。

(3)

  • $${f○f}$$が恒等写像になるから、$${f○f}$$の変換で原像がもとの原像に戻るので、2回の写像(変換)で元のベクトルに戻る場合を考える。

  • 2回の変換で元のベクトルに戻る場合は、変換しないもの、2個の要素が1組だけ入れ替わるもの、2個の要素が2組入れ替わるものの3通りある。3個の要素が変わる変換を2度しても、原像には戻らない。

  • 1組だけが入れ替わるものは、4箇所から入れ替わらない2箇所を選ぶので$${_4\rm{C}_2}$$。

  • 2組が入れ替わるものは、4箇所から入れ替わる2箇所を選び、残った2箇所のうち入れ替わるものと入れ替わらないもの2通りから1通りを選ぶから、$${\displaystyle \frac{ _4 \rm C_2}{2} }$$。

(4)

  • 3回の変換で原像にもどる変換を考える。

  • 3組入れ替わるものは、4箇所から入れ替える3箇所を選ぶ、さらに入れ替え方が、2数を右に1数を左に動かすものと、1数を右に2数を左に動かすかの2通りある。

(5)

  • $${a_1}$$は$${1}$$以外、$${a_2}$$は$${2}$$以外、$${a_3}$$は$${3}$$以外、$${a_4}$$は$${4}$$以外になる数を列挙する。

例題31

1⃣_1(1)

  • $${m}$$個のサイコロを$${1}$$回ふったときに少なくとも1が出る確率は、$${1-(m個のサイコロ全てで1以外の目が出る確率)}$$だから、$${\displaystyle 1-\left(\frac{5}{6}\right)^m}$$。

  • $${m}$$個のサイコロを$${1}$$回ふったときに少なくとも$${1}$$が出る事象が$${n}$$回連続する事象の確率だから、$${\displaystyle 1-\left(\frac{5}{6}\right)^m}$$の$${n}$$乗。

1⃣_1(2)

  • $${m}$$個のサイコロをふって$${1}$$が揃う確率は$${\displaystyle \left(\frac{1}{6}\right)^m}$$だから、$${1}$$が揃わない確率は$${\displaystyle 1-\left(\frac{1}{6}\right)^m}$$。

  • $${m}$$個のサイコロを$${n}$$回サイコロをふって、$${1}$$度も$${1}$$が揃わない確率は$${\displaystyle \left\{1-\left(\frac{1}{6}\right)^m\right\}^n}$$。

  • $${m}$$個のサイコロを$${n}$$回サイコロをふって、少なくても$${1}$$回は$${1}$$が揃う確率は、$${\displaystyle 1-\left\{1-\left(\frac{1}{6}\right)^m\right\}^n}$$。

1⃣_2(1)

$${\displaystyle \overline{E_k}=1-\left(\frac{1}{6}\right)^m}$$。

1⃣_2(2)

  • $${ \overline{F_k} }$$は、$${1}$$の目が$${1}$$つも出ない事象だから、全部$${1}$$の目が出る事象の余事象なので、全部$${1}$$になる確率は$${\displaystyle \left(\frac{1}{6}\right)^m}$$だからその余事象は$${\displaystyle1-\left(\frac{1}{6}\right)^m}$$。

1⃣_3(1)

  • $${m}$$個のサイコロのうち、$${1}$$の目が出るものが$${k}$$個とするとその他の目が出るものは$${m-k}$$個。

  • $${1}$$目が出るサイコロが$${k}$$個になり、かつ$${1}$$以外の目が出るサイコロが$${k-m}$$個になる確率は$${\displaystyle \left(\frac{1}{6}\right)^k\left(\frac{5}{6}\right)^{m-k}}$$。

  • $${m}$$個のサイコロを振ったときに$${k}$$個のサイコロで$${1}$$の目がでる出方はサイコロ別に$${_m\rm C_k}$$通りあり、$${1}$$の目が1個以上でる確率は$${1}$$個から$${m}$$個まで$${k}$$個のサイコロで$${_m\rm C_k}$$通りに$${1}$$の目がでる確率の和である。

  • 二項定理は$${\displaystyle (a+b)^n=\sum_{r=0}^n}$$$${ _n \mathrm{C}_r}$$$${a^{n-r}b^r}$$で$${r=0}$$に注意して、$${\displaystyle \sum_{k=1}^m {}_m\mathrm{C}_k \left(\frac{1}{6}\right)^k\left(\frac{5}{6}\right)^{m-k}}$$は、$${k=1}$$から始まっているので、$${\displaystyle a=\left(\frac{1}{6}\right),b=\left(\frac{5}{6}\right),n=m,r=k}$$として二項定理の公式に代入して得た$${\displaystyle \left(\frac{1}{6}+\frac{5}{6}\right)^m}$$から、$${k=0}$$のときの$${\displaystyle \left(\frac{5}{6}\right)^m}$$を引く。

  • $${n}$$回試行するから$${n}$$乗。

1⃣_3(2)

  • $${m}$$個のサイコロが全て$${1}$$になる確率は$${\displaystyle \left(\frac{1}{6}\right)^m}$$で、これが$${k}$$回起こる確率は$${\displaystyle \left\{\left(\frac{1}{6}\right)^m\right\}^k}$$。

  • $${m}$$個のサイコロが全て$${1}$$にならない確率は$${\displaystyle 1-\left(\frac{1}{6}\right)^m}$$で、これが$${n-k}$$回起こる確率は$${\displaystyle \left\{1-\left(\frac{1}{6}\right)^m\right\}^{n-k}}$$。

  • $${n}$$回の試行で$${k}$$回全てのサイコロの目が$${1}$$になる場合は回数別に$${ _n\mathrm{C}_k}$$通りある。

2⃣_1

  • $${\rm B}$$で忘れるときは$${\rm A}$$で忘れていない、$${\rm C}$$で忘れるときは$${\rm A}$$と$${\rm B}$$では忘れていない。

  • 忘れてこない事象を含めた全事象のなかで$${A}$$が起きる確率を$${ P(A)、B}$$が起きる確率を$${P(B)、C}$$が起きる確率$${P(C)}$$。

  • どこかで忘れてくる事象が$${F}$$なので$${B}$$で忘れてくる事象は$${FかつB}$$。

  • どこかで忘れてくる確率は$${P(F)}$$だが、忘れてきた事象のなかでそれが$${B}$$であった確率は条件付き確率。

  • $${BかつF}$$が起きる確率$${P(B∩F)}$$は$${F}$$が起きる確率$${P(F)}$$と$${B}$$でおきる条件付き確率$${P_F(B)}$$の積。

  • $${P(B)}$$は$${A}$$が起きずに$${B}$$が起きる確率だから、$${A}$$が起きない確率は$${\displaystyle 1-\frac{1}{5}}$$で$${\displaystyle \frac{4}{5}}$$なので、$${\displaystyle \frac{4}{5}・\frac{1}{5}}$$。

  • $${P(C)}$$は$${A}$$も$${B}$$も起きず$${C}$$だけが起きる確率だから、$${A}$$も$${B}$$も起きない確率は$${\displaystyle \frac{4}{5}・\frac{4}{5}}$$なので、$${\displaystyle \frac{4}{5}・\frac{4}{5}・\frac{1}{5}}$$。

2⃣_2

  • 最後まで忘れない確率は$${\displaystyle \left(\frac{4}{5}\right)^3}$$だから、最終的に忘れている確率は$${\displaystyle 1-\left(\frac{4}{5}\right)^3}$$。

  • 事象$${x}$$が起きた下で事象$${y}$$が起きるときの確率は、「事象$${x}$$が起きた」という条件のついた確率で、$${\displaystyle \frac{P(x∩y)}{P(x)}}$$。

例題32

(1)

  • 全事象は、$${n}$$枚のカードから$${1}$$枚づつ引くことを$${2}$$回繰り返すから$${n^2}$$通りある。

  • $${1}$$から$${n-k}$$は$${(n-k)-1+1=n-k}$$個。

  • $${X}$$と$${Y}$$の最大が$${n}$$で最小が$${1}$$であるから、$${Z}$$は$${0}$$から$${n-1}$$のいずれかある。

(2)

  • 期待値は$${P(Z)}$$に$${Z(=k)}$$をかけたものであり、$${k}$$が$${0}$$から$${n-1}$$まであるのでこれらの総和になる。

  • $${k=0}$$のとき$${kP(k)=0}$$。

  • $${\displaystyle \sum_{k=1}^{n-1}k=\frac{1}{2}(n-1)n、\sum_{k=1}^{n-1}k^2=\frac{1}{6}(n-1)n\{2(n-1)+1\}=\frac{1}{6}(n-1)n(2n-1)}$$。

  • $${\displaystyle \frac{1}{2}n(n-1)n+\frac{1}{6}(n-1)n(2n-1)=\frac{1}{6}3n(n-1)n-(n-1)n(2n-1)=\frac{1}{6}(n-1)n\{3n-(2n-1)\}=\frac{1}{6}(n-1)n(2n+1)}$$。

問88

(1)

  • 同一直線上にない$${3}$$箇所の点を使ってできる直線は$${ _3 \rm C_2 }$$本あるから、$${3}$$箇所の点で$${ _3 \rm C_2 =3}$$本引ける直線は減るが、$${3}$$点を含む直線は$${1}$$本引けるので、$${2}$$本しか減らない。

  • $${3}$$個以上点を含む直線は$${3}$$本以上あるという条件なので、$${5}$$箇所の点を通る直線$${1}$$本と$${3}$$箇所の点を通る直線$${1}$$本の組み合わせにはならない。

(2)

  • 同一直線上にない$${11}$$個の点から$${3}$$点を選んで線で結ぶと、全部で三角形が$${_{11}\rm C_3}$$個できる。

  • $${3}$$個の点でできる三角形は$${ _3 \rm C_3}$$個、$${4}$$個の点でできる三角形は$${ _4 \rm C_3}$$個。

  • $${3}$$点以上が同一直線上にあると三角形はできない。

問89

【解答1】(1)

  • 三角形を作る頂点を$${(a,b,c)}$$とすると、$${(1,2,3),(1,2,4)…(1,2,n)で(1,2,c)}$$のパターンは$${c=3~n}$$で、$${n-3+1}$$個。

  • 同様に$${(1,3,4),(1,3,5)…(1,3,n)}$$だから、$${(1,3,c)}$$のパターンは$${n-4+1}$$個

  • $${(1,n-1,n)}$$は$${1}$$個だけ。

【解答1】(2)

  • もとの正$$[n}$$角形の辺は隣接する点を結ぶ線だから、これを含まないものは$${(1,3,5),(1,3,6)…(1,3,n-1)}$$までで、$${(1,3,c)}$$のパターンは$${c=5~n-1}$$で、$${n-1-5+1}$$個。

  • $${(1,n-2,n-1),(1,n-2,n),(1,n-1,n)}$$は点が隣接するので、$${(1,n-3,n-1)}$$が最後。

【解答2】(1)

  • 鈍角三角形になるためには、正$${n}$$角形の右または左側半分に頂点が偏ってなければならない。

  • 正$${n}$$角形の頂点が点対称になるか否かで場合分けが必要になるが、$${n}$$が偶数なら点対称になる。

  • 鈍角三角形は片側半分に偏っているので、重複して数えていない。

【解答2】(2)

$${n}$$角形の辺は$${n}$$個ある。
選んだ辺の両隣の頂点を選ぶと$${2}$$辺を共有する三角形となってしまうので、選べる頂点は、共有する辺を作る頂点$${2}$$つとその両隣を除いて$${n-4}$$個。

【解答2】(3)

  • $${\displaystyle _{\frac{n}{2}}\mathrm{C}_2=\frac{\frac{n}{2}\left(\frac{n}{2}-1\right)}{2・1}=\frac{4\frac{n}{2}\left(\frac{n}{2}-1\right)}{4・2}=\frac{n(n-2)}{8} }$$。

  • $${\displaystyle _{\frac{n-1}{2}}\mathrm{C}_2=\frac{\left(\frac{n-1}{2})(\frac{n-1}{2}-1\right)}{2・1}=\frac{4\left(\frac{n-1}{2}\right)\left(\frac{n-1}{2}-1\right)}{4・2}=\frac{(n-1)(n-1-2)}{8}=\frac{(n-1)(n-3)}{8} }$$。

問90

【解答1】(1)

  • $${S_1=1}$$で$${S_{10}=2}$$になるときは、最初に表が出て$${S_{10}-S_1=1}$$だから、残り$${9}$$回のうち表が$${5}$$回、裏が$${4}$$回出たとき。

【解答1】(2)

$${S_1=-1}$$で$${S_{10}=2}$$になるときは、最初に裏が出て$${S_{10}-S_1=3}$$だから、残り$${9}$$回のうち表が$${6}$$回、裏が$${3}$$回出たとき。

問91

【解答1】(1)

  • $${n}$$回のうち、一度でも$${3}$$か$${6}$$が出れば、割り切れる。

  • 一度も$${3}$$も$${6}$$も出ない確率を求めて$${1}$$から引く。

【解答1】(2)

  • $${2}$$か$${6}$$が$${2}$$回以上出ても$${4}$$で割り切れる。

【解答1】(3)

  • $${2}$$で割り切れてかつ$${3}$$で割り切れる数が$${6}$$で割り切れる数。

  • 「$${2}$$でも$${3}$$でも割り切れる」の否定は、「$${2}$$で割り切れない または $${3}$$で割り切れない」。

  • $${2}$$で割り切れない数になる確率と$${3}$$で割り切れないになる確率の和には、「$${2}$$で割り切れず かつ $${3}$$でも割り切れない数になる」確率が重複している。

  • $${2}$$で割り切れない確率は$${n}$$回とも奇数が出る確率で、$${3}$$で割り切れない数になる確率は$${n}$$回とも$${1,2,4,5}$$のいずれかが出る確率、「$${2}$$で割り切れず かつ $${3}$$でも割り切れない数になる」確率は、$${n}$$回とも$${1}$$か$${5}$$が出る確率。

【解答2】(1)_1

  • $${k}$$回$${3か6}$$が出る確率は$${ \displaystyle \left(\frac{2}{6}\right)^k}$$で、$${k}$$回の$${3か6}$$が出る出方は回数別に$${_n\mathrm{C}_k}$$通りあり、$${k}$$回$${3か6}$$が出るときは$${n-k}$$回$${3}$$か$${6}$$以外の目が出るのでその確率は$${ \displaystyle \left(\frac{4}{6}\right)^{n-k}}$$になる。$${k}$$は$${1}$$回から$${n}$$回まであるので、$${1}$$回以上$${3か6}$$が出る確率はその総和になる。

  • 二項定理。$${k=1}$$だから$${k=0}$$を引く。

【解答2】(1)_2

  • $${k+1}$$回目に$${3か6}$$が出たら、$${k+2}$$から$${n}$$回目までどんな目が出ても$${3}$$で割れる。

【解答2】(2)

  • 二項定理。$${k=2}$$だから$${k=0}$$と$${k=1}$$を引く。

【解答2】(3)

  • $${6}$$で割り切れる数は$${2}$$で割り切れてかつ$${3}$$で割り切れる数。

  • $${2}$$で割り切れてかつ$${3}$$で割り切れる数になる確率は、$${2}$$で割り切れる数になる確率$${+3}$$で割り切れる数になる確率$${-2}$$または$${3}$$で割り切れる数になる確率。

  • $${2}$$または$${3}$$で割り切れる数になる確率は、$${k}$$回$${2,3,4,6}$$のいずれかが出る場合。

問92

  • 直方体なので、面積の大きい面が下になる確率が高く、同じ面積になる面が$${2}$$面づつ$${3}$$対あるので、同じ確率で出る数が$${2}$$組づつ$${3}$$対ある。

  • $${1}$$から$${6}$$のいずれか2数の和をx,y,zとしているから、$${x,y,z}$$の最小は$${1+2=3}$$で最大は$${5+6=11}$$である。

問93

(1)

  • $${p_1}$$は$${1}$$回の試行で引いたカードが$${4k+1}$$になる確率で、$${k}$$は整数なので$${k=0}$$の場合もある。

  • $${p_2}$$は$${2}$$回の試行で引いたカードの合計が4k+1になる確率。

  • $${R_2}$$と$${R_3}$$それぞれを$${4}$$で割った余りの和が$${5}$$になるから、$${R_2}$$と$${R_3}$$の和を$${4}$$で割った余りは$${1}$$。

(2)

  • $${n}$$回カードを引いて$${S_n}$$が$${4k+1}$$である確率が$${p_n}$$あるから、次にカードを引いて$${S_{n+1}}$$が$${4(k+1)+1}$$になるのは$${4}$$を引いたときだからその確率は$${\displaystyle \frac{1}{7}}$$で、全体の確率は$${\displaystyle p_n\frac{1}{7}}$$。

  • $${S_n}$$が$${4k}$$または$${4k+2}$$または$${4k+3}$$である確率は$${S_n}$$が$${4k+1}$$でない確率だから$${1-p_n}$$。

  • $${S_n}$$が$${4k+1}$$でないときは、どんなときでも$${S_{n+1}}$$は$${\displaystyle \frac{2}{7}}$$の確率で$${4l+1}$$になる。

(3)

  • $${\displaystyle p_{n+1}+x=-\frac{1}{7}(p_n+x)⇔p_{n+1}=-\frac{1}{7}p_n-\frac{1}{7}x-x}$$なので、$${\displaystyle p_{n+1}=-\frac{1}{7}p_n+\frac{2}{7}}$$だから、$${\displaystyle -\frac{8}{7}x=\frac{2}{7}}$$で、$${\displaystyle x=-\frac{1}{4}}$$。

  • $${\displaystyle p_n-\frac{1}{4}=-\frac{1}{7}\left(p_{n-1}-\frac{1}{4}\right)=\left(-\frac{1}{7}\right)^2\left(p_{n-2}-\frac{1}{4}\right)=\left(-\frac{1}{7}\right)^{n-1}\left(p_1-\frac{1}{4}\right)}$$。

  • $${\displaystyle p_n=\left(-\frac{1}{7}\right)^{n-1}\left(\frac{2}{7}-\frac{1}{4}\right)+\frac{1}{4}=\left(-\frac{1}{7}\right)^{n-1}\left(\frac{1}{28}\right)+\frac{1}{4}=\left(-\frac{1}{7}\right)^{n-1}\left(-\frac{1}{4}\right)\left(-\frac{1}{7}\right)+\frac{1}{4}=\left(-\frac{1}{7}\right)^n\left(-\frac{1}{4}\right)+\frac{1}{4}=\frac{1}{4}\left\{1-\left(-\frac{1}{7}\right)^n\right\}}$$。

問94

【解答1】(1)

  • $${n-2}$$点のときに$${\rm A}$$が起こると$${n}$$点になり、$${n-1}$$点のときに$${\rm A}$$が起こらなければ$${n}$$点となる。

  • $${n}$$点になる確率が$${p_n}$$だから、$${n-2}$$点になる確率は$${p_{n-2}、n-1}$$点になる確率は$${p_{n-1}}$$。

  • $${\rm A}$$が起こらない確率は$${1-p}$$。

  • $${ (x-a)(x-b)=x^2-(a+b)x+ab=x^2-(1-p)x-p}$$より$${a=1,b=-p}$$なので、$${x^2-(1-p)x-p=0}$$の解は$${x=1,-p}$$。

  • $${x=-p,1}$$となるので、$${α}$$も$${β}$$も$${-p}$$または$${1}$$だが、$${α=-p}$$とすれば$${β=1}$$で$${α=1}$$とすると$${β=-p}$$なので$${α}$$と$${β}$$は$${2}$$組あり、どちらを採用しても結果は同じであるが、$${α=1}$$を採用したほうが計算しやすい。

  • $${ p_n=(1-p)p_{n-1}+pp_{n-2}⇔p_n=p_{n-1}-pp_{n-1}+pp_{n-2}⇔p_n+pp_{n-1}=p_{n-1}+pp_{n-2}}$$。

  • $${ p_n-αp_{n-1}=β(p_{n-1}-αp_{n-2})}$$に$${α=1,β=-p}$$を代入すると、$${p_n-p_{n-1}=p(p_{n-1}-p_{n-2})}$$。

  • $${p_2-p_1=p^2=(-p)^2}$$。

  • $${(1+p)p_n=1+p(-p)^2=1-(-p)(-p)^n=1-(-p)^{n+1}}$$。

【解答1】(2)

  • 途中で$${n}$$点にならない確率は$${n-1}$$点をとる確率だから、$${p_{n-1}}$$。

  • $${n-1}$$点になった次に$${\rm A}$$が起こらないと$${n}$$点になるので、$${\rm A}$$が起こって$${n+1}$$点にならなければならない。

  • $${n+1}$$点になった次から起算して$${n-1}$$点を取らないと合計で$${2n}$$点にならない。

【解答2】(1)

  • $${p_n}$$は$${p_{n-1}}$$の確率で$${n-1}$$点になった後に$${\rm A}$$が起きない確率と$${p_{n-2}}$$の確率で$${n-2}$$点になった後に$${\rm A}$$が起きる確率の和であるから、$${p_{n-2}}$$を考慮しなければならないが、$${n-1}$$点から$${n}$$にならない余事象で考えれば$${p_n}$$は$${p_{n-1}}$$との関係だけで求まる。

  • $${n}$$点にならない事象は$${n-1}$$点になったあとに$${\rm A}$$が起こる事象しかないので、$${n-1}$$点になった後に$${\rm A}$$が起こる確率は$${n}$$点にならない確率に等しい。

  • $${p_n+x=-p(p_{n+1}+x)⇔p_n=-p(p_{n+1}+x)-x=-pp_{n+1}-px-x=-pp_{n+1}-x(p+1)}$$だから、$${\displaystyle -x(p+1)=1⇔x=-\frac{1}{(p+1)}}$$。

【解答2】(2)

  • 求める確率は、$${n}$$点にならずに$${2n}$$点になる確率。

  • $${n}$$点になった後にさらに$${n}$$点とる確率は、$${p_n×p_n}$$。

問95

(1)_1

  • カードを引くまで表裏は決定しない。

  • $${6}$$枚のうち$${2}$$枚は両面も赤だから$${\displaystyle \frac{2}{6}}$$で赤を引く。さらに$${1}$$枚は片面だけ赤だから$${\displaystyle \frac{1}{6}}$$の確率でその$${1}$$枚を引き、さらに$${\displaystyle \frac{1}{2}}$$で赤か青になるので、$${\displaystyle \frac{2}{6}+\frac{1}{6}・\frac{1}{2}}$$

(1)_2

  • 条件付き確率で、分母は「表が赤の確率」、分子は「両面が赤の確率」。

(2)_1

  • $${1}$$枚目は$${6}$$枚のカードから選び、$${2}$$枚目は残った$${5}$$枚から選ぶ。

  • 条件付き確率で、分母は「$${1}$$枚目のカードの表が赤の確率」、分子は「$${1}$$枚目の表が赤、$${2}$$枚目の表が青の確率」。

  • 事象$${E_1かつF}$$の確率は$${P(a)+P(b)}$$。

(2)_2

  • 条件付き確率で、分母は「事象$${E_1かつF}$$の確率」、分子は$${P(a)}$$。

問96

【解答1】

  • $${p_n(2)}$$は、第$${k-1}$$世代まで$${1}$$個で第$${k}$$世代に$${2}$$個になり、$${k+1}$$世代から$${n}$$世代まで増えずに$${2}$$個のままである確率だから、$${P_{k-1}(1)・(1-p)・(p^2)^{n-k}}$$であり、$${k}$$は最初に$${2}$$個になる第$${1}$$世代から最後に$${2}$$個になる第$${n}$$世代まで考えられる。

  • $${p^{k-1}(1-p)p^{2n-2k}=p^{2n-2k+(k-1)}(1-p)=(1-p)p^{2n-1}p^{-k}}$$。

  • $${\displaystyle \sum_{k=1}^np^{-k}=\sum_{k=1}^np^{-1}(p^{-1})^{k-1}}$$だから、初項$${p^{-1}}$$、公差$${p^{-1}}$$の等比級数の和。

  • $${p_n(3)}$$は、$${p_n(2)}$$を用いて、第$${k-1}$$世代までに$${2}$$個になり第$${k}$$世代に$${3}$$個になり、$${k+1}$$世代から$${n}$$世代まで増えずに$${3}$$個のままである確率となる。

  • $${2}$$個から$${3}$$個になるときは、$${2}$$個のうちどちらの細胞が分裂するかの組み合わせが$${2}$$通りあるので$${ _2 \mathrm{C}_1}$$。

  • $${\left(1-p^{k-1}\right)p^{3n-2k-1}=p^{3n-2k-1}-p^{3n-2k-1+k-1}=p^{3n-2k-1}-p^{3n-k-2}=p^3n\left(p^{-2k-1}-p^{-k-2}\right) }$$

  • $${l=k-1⇔k=1+l}$$だから、$${p^{-2k-1}-p^{-k-2}=p^{-2l-3}-p^{-l-3}=p^{-3}\left(p^{-2l}-p^{-l}\right)}$$。

  • $${\displaystyle \frac{p^{-2}\left({1-p^{-2(n-1)}}\right)}{1-p^{-2}}}$$の分母分子に$${p^2}$$をかけると、$${\displaystyle \frac{1-p^{-2(n-1)}}{p^2-1}}$$。

  • $${\displaystyle \frac{p^{-1}\left(1-p^{-(n-1)}\right)}{1-p^{-1}}}$$の分母分子にpをかけると、{1-p^{-(n-1)}}{p-1}。

  • $${ p^{3(n-1)}{{1-p^{-2(n-1)}}{p^2-1}-{1-p^{-(n-1)}}{p-1}}⇔p^{n-1}p^{2(n-1)}{{1-p^{-2(n-1)}}{p^2-1}-{1-p^{-(n-1)}}{p-1}}⇔p^{n-1}{{p^{2(n-1)}-1}{p^2-1}-{p^{2(n-1)}\left(1-p^{-(n-1)}\right)}{p-1}}⇔p^{n-1}{{p^{2(n-1)}-1}{p^2-1}-{p^{(n-1)}\left(p^{(n-1)}-1\right)}{p-1}} }$$。

  • $${(1-p)=-(p-1)}$$

  • $${p^{2(n-1)}-1=\left(p^{n-1}-1\right)\left(p^{n-1}+1\right)}$$。

  • $${-\left(p^{n-1}+1\right)+(p+1)p^{n-1}=-p^{n-1}-1+p^n+p^{n-1}=p^n-1}$$。

  • $${\left(p^{n-1}-1\right)\left(p^n-1\right)=-\left(1-p^{n-1}\right)・-\left(1-p^n\right)=\left(1-p^{n-1}\right)\left(1-p^n\right)}$$。

問96

【解答2】

  • 第$${n}$$世代で$${1}$$個のまま事象は、第$${n-1}$$世代が$${1}$$個でこれが分裂しない事象。

  • 第$${n}$$世代で$${2}$$個になっている事象は、第$${n-1}$$世代が$${1}$$個でこれが分裂する事象と第$${n-1}$$世代で既に$${2}$$個になっていてこれらが分裂しない事象の和。

  • 第$${n}$$世代で$${3}$$個になっている事象は、第$${n-1}$$世代が$${2}$$個でこれのどちらかが分裂する事象と第$${n-1}$$世代で既に$${3}$$個になっていてこれらが分裂しない事象の和。なお、分裂する細胞は$${2}$$個のうち$${1}$$つなので第$${n-1}$$世代が$${2}$$個でこれのどちらかが分裂する事象は$${ _2\rm C_1}$$通りある。

  • 第$${0}$$世代で$${1}$$個だから$${P_0(1)=1}$$、また、$${P_n(1)=p^n}$$だから、$${P_{n-1}(1)=p^{n-1}}$$。

  • $${P_n(2)=(1-p)p^{n-1}+p^2P_{n-1}(2)⇔P_n(2)-p^2P_{n-1}(2)=(1-p)p^{n-1}}$$で両辺を$${p^2n}$$で割ると$${\displaystyle \frac{P_n(2)}{p^{2n}}-\frac{P_{n-1}(2)}{p^{2n-2}}=\frac{(1-p)}{p^{2n-n+1}}⇔\frac{P_n(2)}{p^{2n}}-\frac{P_{n-1}(2)}{p^{2(n-1)}}=\frac{(1-p)}{p^{n+1}}}$$

  • $${\displaystyle \frac{P_n(2)}{p^{2n}}-\frac{P_{n-1}(2)}{p^{2(n-1)}}=\frac{(1-p)}{p^{n+1}}}$$だから、{P_n(2)}{p^{2n}}をn項としてn-1項との差が常に{(1-p)}{p^{n+1}}なので、等差数列の和となり、{P_n(2)}{p^{2n}}-{P_{0}(2)}{p^{0}}=\sum_{k=1}^n{(1-p)}{p^{k+1}}。

  • $${P_0(2)}$$は最初から$${2}$$個ある確率なので$${0}$$。

  • $${\displaystyle \sum_{k=1}^n\frac{(1-p)}{p^{k+1}}=\frac{(1-p)}{p^2}\sum_{k=1}^n\frac{1}{p^{k-1}} }$$。

  • $${\displaystyle \sum_{k=1}^n\frac{1}{p^(k-1)}}$$は初項$${1}$$公比$${p^(-1)}$$の等比級数の和だから、$${\displaystyle \frac{1-p^{-n}}{1-p^{-1}}}$$。

  • $${\displaystyle \frac{1-p}{p^2}\frac{1-p^{-n}}{1-p^{-1}}=\frac{-(p-1)(1-p^{-n})}{p^2-p}=\frac{-(p-1)\left(1-p^{-n}\right)}{p(p-1)}=\frac{-(1-p^{-n})}{p}}$$で、分母分子をp^nで割ると{-(p^{n}-1)}{pp^n}。

  • $${\displaystyle \frac{P_n(2)}{p^{2n}}=\frac{-(1-p^{-n})}{{p・p^n}}⇔P_n(2)=\frac{p^{2n}(p^{-n}-1)}{p・p^n}=\frac{p^{n}(p^{-n}-1)}{p}=p^{(n-1)}(p^{-n}-1)}$$

  • $${\displaystyle \frac{1-p^{n-1}}{p^{2n+1}}}$$の分母分子に$${ p^{-(2n+1)}}$$をかけると$${ p^{-(2n+1)}\left(1-p^{n-1}\right)=p^{-(2n+1)}-p^{n-1-2n-1}=p^{-(2n+1)}-p^{n-1-2n-1}=p^{-(2n+1)}-p^{-(n+2)}}$$、これをp^3で割ると$${\displaystyle \frac{1}{p^3}\left(p^3\right)\left(p^{-(2n+1)}-p^{-(n+2)}\right)=\frac{1}{p^3}\left(p^{-(2n-2)}-p^{-(n-1)}\right)=\frac{1}{p^3}\left(p^{-2(n-1)}-p^{-(n-1)}\right)}$$

  • $${\displaystyle \frac {2(1-p)\left(1-p^{-2n}\right)}{p^3-p}=\frac{-2(1-p)\left(1-p^{-2n}\right)}{p(1-p^2)}=\frac{-2(1-p)\left(1-p^{-2n}\right)}{p(1-p)(1+p)}=\frac{-2\left(1-p^{-2n}\right)}{p(1+p)}}$$、ここで分母分子に$${p^{2n}}$$をかけると$${\displaystyle \frac{-2\left(p^{2n}-1\right)}{p^{2n+1}(1+p)}=\frac{2\left(1-p^{2n}\right)}{p^{2n+1}(1+p)}}$$。

  • $${\displaystyle \frac{2(1-p)\left(1-p^{-n}\right)}{p^3-p^2}=\frac{2(1-p)(1-p^{-n})}{p^2(p-1)}=\frac{-2(1-p)(1-p^{-n})}{p^2(1-p)}=\frac{-2(1-p^{-n})}{p^2}}$$、ここで分母分子に$${p^{n}}$$をかけると$${\displaystyle \frac{-2(p^{n}-1)}{p^{n+2}}=\frac{2(1-p^{n})}{p^{n+2}}}$$。

  • $${\displaystyle \frac{2(1-p^{2n})}{p^{2n+1}(1+p)}-\frac{2(1-p^{n})}{p^{n+2}}=\frac{2(1-p^n)(1+p^n)}{p^{2n+1}(1+p)}-\frac{2(1-p^{n})}{p^{n+2}}=\frac{p^{n+2}2(1-p^n)(1+p^n)-2(1+p)p^{2n+1}(1-p^n)}{p^{n+2}(1+p)p^{2n+1}}=\frac{2(1-p^n)}{p^{2n+1}(1+p)}\left\{\frac{(1+p^n)}{p^{n+2}}-\frac{(1+p)p^{2n+1}}{p^{n+2}}\right\}=\frac{2(1-p^n)}{p^{2n+1}(1+p)}\left\{(1+p^n)-(1+p)p^{2n+1-n-2}\right\}=\frac{2(1-p^n)}{p^{2n+1}(1+p)}\left\{1+p^n-(1+p)p^{n-1}\right\} }$$。

  • $${\displaystyle \frac {P_n(3)}{p^{3n}}=\frac{2(1-p^n)}{p^{2n+1}(1+p)}\left\{1+p^n-(1+p)p^{n-1}\right\}⇔{P_n(3)}=p^{3n-2n-1}\frac{2(1-p^n)}{1+p}\left\{1+p^n-(1+p)p^{n-1}\right\}=p^{n-1}\frac{2(1-p^n)}{1+p}\left\{1+p^n-(1+p)p^{n-1}\right\}=p^{n-1}\frac{2(1-p^n)}{1+p}(1+p^n-p^{n-1}-p^n)=p^{n-1}\frac{2(1-p^n)}{1+p}(1-p^{n-1})}$$。

問97

(1)

  • $${k}$$ドルから$${0}$$ドルになる事象は、$${k+1}$$ドルになってから$${0}$$ドルになる事象と$${k-1}$$になって$${0}$$ドルになる事象の和。

  • $${k}$$ドルから$${0}$$ドルになる確率は、$${k}$$ドルから$${\displaystyle \frac{2}{3}}$$の確率で$${k+1}$$ドルになってから$${0}$$ドルになる確率と、$${k}$$ドルから確率$${\displaystyle \frac{1}{3}}$$で$${k-1}$$ドルになってから$${0}$$ドルになる確率の和。

(2)

  • 3項間漸化式の特性方程式の解を$${α,β}$$とすると、$${a_{n+2}-αa_{n+1}=β(a_{n+1}-αa_{n}),a_{n+2}-βa_{n+1}=α(a_{n+1}-βa_{n})}$$となる。

  • $${\displaystyle 0-\frac{1}{2}P_{n-1}=P_1-\frac{1}{2},0-P_{n-1}=\left(\frac{1}{2}\right)^{n-1}(P_1-1)}$$の両辺をに{1}{2}をかけると$${\displaystyle -\frac{1}{2}P_{n-1}=\left(\frac{1}{2}\right)^{n}\left(P_1-1\right)}$$となる。

  • $${\displaystyle P_{1}-\frac{1}{2}-\left(\frac{1}{2}\right)^k(P_1-1)=\left\{1-\left(\frac{1}{2}\right)^k\right\}P_1-\frac{1}{2}+\left(\frac{1}{2}\right)^k}$$。

  • $${\displaystyle \left\{1-\left(\frac{1}{2}\right)^k\right\}\left\{1-\left(\frac{1}{2}\right)^{n-1}\right\}+\left(\frac{1}{2}\right)^{k-1}\left\{1-\left(\frac{1}{2}\right)^n\right\}-1+\left(\frac{1}{2}\right)^n=1-\left(\frac{1}{2}\right)^{n-1}-\left(\frac{1}{2}\right)^k+\left(\frac{1}{2}\right)^{k+n-1}+\left(\frac{1}{2}\right)^{k-1}-\left(\frac{1}{2}\right)^{k-1+n}-1+\left(\frac{1}{2}\right)^n=-\left(\frac{1}{2}\right)^{n-1}+\left(\frac{1}{2}\right)^n+\left(\frac{1}{2}\right)^{k-1}-\left(\frac{1}{2}\right)^k=\left(\frac{1}{2}\right)^n\left\{1-\left(\frac{1}{2}\right)^{-1}\right\}+\left(\frac{1}{2}\right)^k\left\{\left(\frac{1}{2}\right)^{-1}-1\right\}=\left(\frac{1}{2}\right)^n(1-2)+\left(\frac{1}{2}\right)^k(2-1)=\left(\frac{1}{2}\right)^k-\left(\frac{1}{2}\right)^n}$$。

問98

【解答1】(1)

  • $${k}$$回目に表が出て$${x=2}$$に達するには、$${k-1}$$回目までに表が$${1}$$回、裏が$${k-2}$$回でなければならない。

  • $${k-1}$$回のうち$${1}$$回表が出るのは何回目に表がでるかで$${ _{k-1}\rm C_1}$$通りあるから、その確率は$${\displaystyle _{k-1}\mathrm{C}_1・\left(\frac{1}{2}\right)^1・\left(\frac{1}{2}\right)^{k-1-1}}$$で、その後に$${\displaystyle \frac{1}{2}}$$の確率で表が出るから、$${\displaystyle _{k-1}\mathrm{C}_1・\left(\frac{1}{2}\right)^1・\left(\frac{1}{2}\right)^{k-1-1}・\frac{1}{2}=(k-1)\left(\frac{1}{2}\right)^{k}}$$。

  • 条件は、$${x=2}$$のうち$${y≦N-3}$$の半直線だから$${N-2}$$回までに$${x=2}$$に達していなければならない。

  • $${k-1}$$回目が$${1}$$回目とすると$${k=2}$$、半直線の端点は$${(2,N-3)}$$なのでここに達するには表が$${2}$$回裏が$${N-3}$$回出ているので計$${2+N-3=N-1}$$回コインを投げているから、最大でも$${N-1}$$回のうちに$${x=2}$$に達しなければならないため、$${k}$$の最大は$${N-1}$$。

  • $${\displaystyle 2=\left(\frac{1}{2}\right)^{-1}}$$だから$${\displaystyle 2k\left(\frac{1}{2}\right)^k=k\left(\frac{1}{2}\right)^{k-1}}$$。

  • $${\displaystyle \sum_{k=2}^{N-1}{k\left(\frac{1}{2}\right)^{k-1}-(k+1)\left(\frac{1}{2}\right)k}=2\left(\frac{1}{2}\right)^1-3\left(\frac{1}{2}\right)^2+3\left(\frac{1}{2}\right)^2-4\left(\frac{1}{2}\right)^4+…-(N-1+1)\left(\frac{1}{2}\right)^{N-1}}$$。

  • 「$${x=2}$$上を長さ$${1}$$以上通る」は、$${x=2}$$に達した後に裏が出て$${y}$$方向に動く事象。

【解答1】(2)

  • $${\displaystyle \sum_{l=2}^{N-k}{l\left(\frac{1}{2}\right)^{l-1}-(l+1)\left(\frac{1}{2}\right)^{l}\left(\frac{1}{2}\right)^k}={1-(N-k+1)\left(\frac{1}{2}\right)^{N-k}}\left(\frac{1}{2}\right)^k }$$。

  • $${k}$$は$${x=2}$$になってから裏が連続で出る回数で、$${x=2}$$になるまで少なくとも$${2}$$回はコインを投げるから、全部で$${N}$$回コインを投げるので$${k}$$が連続する最大は$${N-k}$$回。

  • $${X}$$が$${k}$$以上になる確率は、$${kになる確率+(k+1)になる確率+…+(N-2)になる確率}$$の和。

  • 期待値は、$${X=1にk=1になる確率を乗じたもの+X=2にk=2になる確率を乗じたもの+…+X=N-2にk=N-2になる確率を乗じたもの}$$。

  • $${X}$$が$${1}$$以上になる確率$${P(X≧1)}$$は、$${P(X=1)+P(X=2)+P(X=3)+…+P(X=N-2)}$$。

  • $${X}$$が$${2}$$以上になる確率$${P(X≧2)}$$は、$${P(X=2)+P(X=3)+P(X=4)+…+P(X=N-2)}$$。

  • $${X=1にk=1になる確率を乗じたもの+X=2にk=2になる確率を乗じたもの+…+X=N-2にk=N-2になる確率を乗じたもの}$$は、$${kになる確率+(k+1)になる確率+…+(N-2)になる確率}$$の$${k=1}$$から$${N-2}$$までの総和になる。

  • $${\displaystyle \sum_{k=1}^{N-2}\left(\frac{1}{2}\right)^{k}=\frac{1}{2}\sum_{k=1}^{N-2}\left(\frac{1}{2}\right)^{k-1}=\frac{1}{2}\frac{1-\left(\frac{1}{2}\right)^{N-2}}{1-\frac{1}{2}} }$$。

  • $${\displaystyle \sum_{k=1}^{N-2}\frac{N-k+1}{2^N}=\frac{1}{2^N}\left\{\sum_{k=1}^{N-2}(N+1)-\sum_{k=1}^{N-2}k\right\}=\frac{1}{2^N}\left\{(N-2)(N+1)-\frac{1}{2}(N-2)(N-2+1)\right\}=\frac{1}{2^N}(N-2)\left\{(N+1)-\frac{1}{2}(N-2+1)\right\}=\frac{1}{2^N}\frac{(N-2)(N+3)}{2} }$$。

  • $${\displaystyle \frac{1}{2}・{1-\left(\frac{1}{2}\right)^{N-2}}{1-\frac{1}{2}}=\frac{1}{2}・\frac{1-\left(\frac{1}{2}\right)^{N-2}}{\frac{1}{2}}=1-\left(\frac{1}{2}\right)^{N-2}=1-\frac{1}{2^{N-2}}=1-\frac{2^3}{2^{N+1}}}$$。

【解答2】(1)

  • 条件は$${x=2}$$のうち$${y≦N-3}$$の半直線だから、$${N-1}$$回までに$${y=N-1}$$または$${y=N-2}$$に達すると条件を満たせなくなる。

  • $${N-1}$$回のうち表が$${0}$$回出る事象は$${ _{N-1} \rm C_0}$$通り、$${N-1}$$回のうち表が$${1}$$回出る事象は$${ _{N-1} \rm C_1 }$$通りで、前事象は$${\displaystyle \left(\frac{1}{2}\right)^{N-1} }$$通り。

  • $${ _{N-1} \mathrm{C}_0=1、_{N-1} \mathrm{C}_1=N-1}$$。

【解答2】(2)

  • 全部で$${N}$$回コインを投げるうち$${x=2}$$に達した後に$${k}$$回連続して裏が出なければならいから、$${N-k}$$回投げた時点で$${(0,N-k)}$$または$${(1,N-k-1)}$$にいると条件を満たせない。

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