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男女共同参画に関する予算執行状況とアンステレオタイプアライアンス

はじめに

 いつもお世話になっております。相変わらず堅苦しいタイトルで読者の目を惹かないnoteになっている所、クリックして頂きありがとうございます。

この度、泡沫アカウントである私のツイートに多くのいいねを頂いており、いくつかのニュースと併せますと手持ちの資料をご覧頂くのに丁度よいタイミングと捉え、急ぎnoteを認める次第であります。

昨今では400強のいいね(執筆時点)では「バズ」とまでは言えない事は承知しておりますが、私にとっては大きなリアクションでございます。拡散頂いた皆様にお礼申し上げます。

1. 問題の出発点

 さて、何の資料であるか?を説明する前段としまして情報の共有をしておきたいのですが、四の五の説明するよりも山田太郎参議院議員の動画をご覧頂けると話が早く、またその熱量も伝わってきますのでオススメです。

ハフポストの記事に対して動画が3つあり、それぞれタイムスタンプを埋め込んでいますのでクリックと同時に問題の箇所から再生されます。未視聴の方は1.5倍速でも良いので是非ご覧ください。

では、情報共有ができた所で、問題点を再度整理します。

① UN Women本部の抗議は事実としてあった

漫画『月曜日のたわわ』の宣伝のため、性的に描いた女子高生のイラストを日本経済新聞が朝刊の全面広告に掲載した問題で、UN Women(国連女性機関)の本部(米・ニューヨーク)が日経新聞に抗議していたことが4月15日、ハフポスト日本版の取材で分かった。

https://www.huffingtonpost.jp/entry/story_jp_6257a5d0e4b0e97a351aa6f7

 未だに信じられないのですが、非実在少女の、そして殆ど肌の露出のないイラストに対して、国連直属の機関が国境を超えて抗議をすると言う事態が起こっています。

念の為、既に古いツイートになりましたが4月17日時点の私の疑問を下記ツリーにまとめ、またその疑問は6月を過ぎた時点でもまだ不明のままです。

尚、ツリー最後のUN Women本部の活動記録を検索しても、執筆時点では下記キーワードでヒットするStoryはありません。

  • Japan

  • tawawa

  • nikkei

  • unstereotype

  • unstereotype alliance

失礼ながら、UN WomenのこのStoriesに表示される数々の活動記録を見ますに、先に開戦した痛ましい戦争や長引く内戦、貧困など緊迫した様子が多々垣間見れ、ここに本問題が掲載されたとしたら日本人としては何と居心地が悪いことだろうかと案じてしまうレベルであります。

私的には活動記録として掲載されない限り、日本事務所のスタンドプレーを一報告として受理したに過ぎないのではないか?、という淡い期待を捨て切れずにおりますが、現状では山田太郎参議院議員の動画の通りでございます。

② UN Womenが山田太郎参議院議員に規約を開示する義務はあるか?

 ここで冒頭のツイートに戻りますが、来る参院選に立候補予定の赤松健氏はともかくとして、UN Womenが山田太郎参議院議員(ら)に公開する義務はあるか?をもう少し掘り下げます。

極力少ないツイートで収めようとしたので情報不足感は否めません。ここで追記させて頂きますと、

・UN Women↔日経新聞社間の契約と規約
・UN Women→日経新聞社への抗議文

 先方が開示不可(存在の有無も含めて)と仰るなら、抗議への対応は日経新聞社が決めれば良い事です。ひとまず棚上げでも良いでしょう。

・UN Women↔内閣府・外務省間の契約と規約
 こちらも同様で、UN Womenにその意思がないと仰るならば、UN Women側からの開示は期待出来ません。

・内閣府・外務省↔国会議員間の関係性
 今更言及するのも憚りますが、国会議員の職務の一つに国政に関する省庁の契約や予算の執行状況を監視・コントロールする役割があり、税金の中からUN Womenへ幾ばくかでも拠出されている限りは内閣府・外務省は回答しなければなりません。

繰り返しますが、百歩譲ってUN Womenは内閣府や外務省への回答を拒否しても構いませんよ?しかし、内閣府・外務省は国会議員からの請求を拒否できないし、するからにはそれなりの理由が必要になりましょう。

そして、くれぐれも山田太郎参議院議員の役職をお忘れなきよう。内閣府は、内閣府大臣政務官(兼デジタル大臣政務官)からの要請を拒否できるとお考えでしょうか?

いやまぁ拒否できるかどうかの実務上の可能性の話をすれば、これもまた可能ではありますが・・・ では、UN Womenにどれくらいの拠出があったか確認してみましょう。

2. 「表現の自由」から「ジェンダー平等」へ

 山田太郎参議院議員のyoutubeにも登場した図表を赤松健候補がツイートしておりましたのでこちらをお借りしますと、日本からUN Womenに対して2015年~2020年に平均して年間約2千万ドルが拠出されている事が分かります(拠出開始年度は2013年)。

https://twitter.com/kenakamatsu/status/1516050135117041670
より引用・一部着色

ドルベースではイマイチピンと来ないので、今度はhttps://judgit.net/を利用してUN Womenがヒットするかどうか検索してみます。

ジェンダー平等と女性のエンパワーメントのための国連機関(UN Women)拠出金(任意拠出金)
https://judgit.net/projects/15048
より抜粋・作図

これらの資料から、2015年以降UN Womenに対して毎年20億円規模で拠出されていたのは間違いありません(決算額は2年後の12月頃に男女共同参画白書で明らかになるのが通例です)。

では、整理を続けます。

③ アンステレオタイプアライアンスと日経新聞社間の規約違反か

 当初、この問題はアンステレオタイプアライアンスと日経新聞社間の規約違反かどうか、転じて「表現の自由を侵害するような検閲が行われようとしているのか?」と言う問題でした。

④ 直ぐ様UN Women日本事務所が対応した

 アンステレオタイプアライアンスからの正式な広報を待たずして、UN Women日本事務所の石川雅恵所長がハフポストのインタビューに回答し、同時にUN Women本部から日経新聞社に直接抗議があった旨の報道が出ます。

⑤ 内閣府と外務省もサポーターである

 つまり、①~④を踏まえて、アンステレオタイプアライアンスとそれを管理監督するUN Women日本支部並びにUN Women本部が規約の公開を拒否したいのなら仕方がない。

さらにはUN Womenと内閣府・外務省間のサポーター契約の規約をも公開を拒否したいと仰るならば、それも同様に仕方がない。

しかしUN Womenはさておき、内閣府と外務省が国会議員から問われたならば特段の理由なく拒否しようとするのは筋が通りませんし、有権者の知る権利を阻害するものではないでしょうか。

https://japan.unwomen.org/ja/unstereotype-alliance
【アンステレオタイプアライアンス日本支部メンバー(2020-2021)】

⑥ 年間20億円が拠出されるUN Women

 さらには、UN Womenには年間約20億円が拠出されており、総額が既に100億円を超えている現状を踏まえますと、この予算の出処はどこでしょうか?また、こういう対応であればサポーター契約は解除しますよと通告されてもおかしくない状況にあるのではないか?との思いに至るのです。

このような不透明な機関とのパートナー契約は継続できませんし、ウェブサイトのバナーが表示されているのも不愉快である、と。何しろ、この原資は日本国民から集められた血税なのですから。

ではこの拠出金の出処はどこでしょうか?

男女共同参画基本計画です。

3. 男女共同参画基本計画とUN Women

 UN Womenが男女共同参画基本計画に記載されるのは第3次基本計画以降になります。男女共同参画白書より、それぞれ確認してみます。

男女共同参画・第1次~第5次の開始年度とUN Womenとの関わり
第3次男女共同参画基本計画
第15分野 国際規範の尊重と国際社会の「平等・開発・平和」への 貢献
第4次男女共同参画基本計画
2 男女共同参画に関する分野における国際的なリーダーシップの発揮
第5次男女共同参画基本計画
3 国民的広がりを持って地域に浸透する広報活動の展開 より
第5次男女共同参画基本計画
~ すべての女性が輝く令和の社会へ ~ 説明資料

 第3~4次は元より、第5次男女共同参画基本計画ではその関係性が明示されております。

国連女性機関(UN Women) が進める国際的な共同イニシアティブ「Unstereotype Alliance」と連携する。

第5次男女共同参画基本計画
https://www.gender.go.jp/about_danjo/basic_plans/5th/pdf/print.pdf

くどいようですが、だからこそこの拠出額と政府との関係性に対してUN Womenは余りにも塩対応でバランス感覚を欠いてはいまいかと嘆くのです。

失礼ながら、現在も一般に広くスポンサーを公募しており、興味を持った人物や団体に予め提供されるであろう規約を見せられないと言うのがどうにも解せません。

規約を確認せずにどうやって契約するのか?契約してはじめて閲覧可能になる規約を、規約と呼べるのか?等々・・・

しかも今回、規約を確認させてくれと言っている相手は20億円/年を出資するサポーター国であり、その指示を出しているのも出資国の内閣府と内閣府大臣政務次官です。

また内閣府や外務省も、相手が内閣府大臣政務次官の肩書のない一国会議員であっても、問い合わせに無視できる規模の拠出でない事くらいは承知のはず。

一体、何が障壁になって情報を渡せずにいるのか、ここまで時間が掛かっているのか、懐疑的になっているのは私だけではないでしょう。

そしてもし、このまま国民の知る権利が阻害されたままで終わるのであれば「この予算はふさわしくない」と声があがっても仕方がありません。

アンステレオタイプアライアンスのウェブサイトから、内閣府と総務省のバナーの速やかなる削除を。

そしてUN Womenへの血税の投入を即刻中止すべきであると。

4. 男女共同参画基本計画関係予算と使用実績

 ここまでお読みの方であれば、恐らく次に気になるのは男女共同参画事業にまつわる予算と使用実績でしょう。このUN Womenに毎年20億円を投じられる本事業全体の予算はいかほどあるのか?と。

まずサンプルとしてご覧頂くのは、平成20年度 男女共同参画推進関係予算政府案の図表からです。

平成20年度 男女共同参画推進関係予算政府案https://www.gender.go.jp/about_danjo/yosan/pdf/20yosan-overview.pdf

一目見て驚きますのは全体で4.5兆円もの予算がある事、そしてもうひとつはその2/3に当たる約3兆円が高齢者等が安心して暮らせる条件の整備として予算されているのです。

奇しくも、先日6月3日に東京新聞社より防衛費倍増「5兆円」あったら何ができるか?なる記事が公開されましたが、男女共同参画局もなかなか骨太な予算編成になっています。

防衛費倍増に必要な「5兆円」教育や医療に向ければ何ができる? 自民提言受け考えた
https://www.tokyo-np.co.jp/article/181138

では、使用実績はどうでしょうか?と言う事で、ここでようやく冒頭でお話した資料のお目見えとなります。単位は兆円でございます。

第2次基本計画から第4期基本計画までに89.1兆円が拠出され、尚第5次基本計画に向けて30.4兆円が予算されています。

しかも、その内の約4割が高齢者向けの施策に使われていると言う・・・

一般会計・特別会計の出処の違い、省庁ごとの予算・分担については最下段の資料よりご確認頂けますので、ご興味のある方はぜひご覧ください。

男女共同参画事業・決算額及び予算概要
内閣府・男女共同参画白書より抽出・作図

ここで、丁度同時期(平成17年度から令和元年度まで)の防衛関係費(当初予算)の推移の折れ線グラフがございますので、併せてご覧ください。

令和元年版防衛白書・防衛関係費の概要

さらに上図に、男女共同参画関連事業決算額並びに予算額を追加、比較してみますと規模の大きさに改めて唸らされます。

男女共同参画白書・予算概要、令和元年版防衛白書より作図

この規模の金額が動いていますからUN Womenに拠出する毎年20億円程度の枠など意に介する必要のない微々たる額なのかもしれませんが、さりとて血税が投じられている事には変わりなく、色良い返答がないどころか"けんもほろろ"の対応であればUN Womenとの連携そのものを見直す必要が出てくるやもしれません。

 蛇足ではございますが、令和2年からはじまった就職氷河期世代支援への予算額は、単年度当りたったの200億円程度(関連施策を含めても1,200億円)と、高齢者や女性に対するエンパワーメントで数十兆円が投じられた事に比べると哀愁漂う予算概況となっております。

防衛費5兆円がどうこうよりも、就職氷河期世代並びに弱者男性こそエンパワーメントしてあげたいと思うのは私が男性だからでしょうか。閑古鳥が鳴いていると申しましょうか、桁が一つ二つ足りないと申しましょうか、クスリとも笑えません。

令2年度概算要求 就職氷河期世代支援予算の概要
令和3年度概算要求 就職氷河期世代支援予算の概要
令和4年度概算要求 就職氷河期世代支援予算の概要

5. ジェンダーギャップ指数は打ち出の小槌か?

 第1期・2001年から20年に渡るこの事業への拠出は既に100兆円を超えているにも関わらず、目立った成果も出せず、日本経済に刺激を与えたような爪痕も残せないまま、第5次以降は年間10兆円規模の予算が組まれています。

ここでキーワードとなるのがおなじみのジェンダーギャップ指数(以下GGI)です。こちらは既に再三再四説明して参りました通り、男女共同参画を推進する為に参考する指数としては不適切です。

それにも関わらず、未だに

  • GGIが低いので日本はジェンダー平等ではない、女性差別が根強くある

  • GGIを改善すればジェンダー平等が実現し、幸福な社会が訪れる

と言う原理原則の元、予算が湯水の如く注ぎ込まれているように思います。ご存知の方には説明不要ではありますが、GGIのスコアや順位の改善がジェンダー平等にも繋がりませんし、女性の幸福度やQOLを上昇させる指標でもありません。

またGGIの特性上、急激なスコア上昇は望めないにも関わらず、男女共同参画局は常にGGIの上昇を目標に掲げ、それが実現されないからまだ予算が足りていないのだと言わんばかりに振る舞い続けます。

例えば、当該問題で一躍有名になったアンステレオタイプアライアンス日本支部のアドバイザー4人の中から、男女共同参画事業に造詣の深いお二人をピックアップしてみます。

アンステレオタイプアライアンス日本支部
https://japan.unwomen.org/ja/unstereotype-alliance
より

続いてお二人の、GGI121位を嘆き、改善に向けて熱弁する記事をご覧いただきます。

”日本の評価が低い原因は、政治や経済におけるジェンダー平等が遅れているから。特に経済に関しては、アジアは進んでおり、日本が一番取り残されている状況なのです。日本も努力はしているけれど、世界はもっと早く進んでいるということ。この反省を踏まえ、ますます気を引き締めてこの問題に取り組みたい。日本の、あまりにも大きいジェンダーギャップをなんとかしたいなと思っています」”

日経xwomanトップ ARIA [PR]白河桃子 ジェンダー不平等な日本ですべきこと

 ”最大の要因はジェンダー平等を目指す世界潮流を知る人が、日本のリーダー層の中にも少なく、これが優先課題であることを知らない人が多すぎることです。現に、順位が公表されると、SNSでは不都合な真実を見たくない人達による「論点ずらし」が多々見られました。いわく、計測の仕方がおかしい。日本がこんなに順位が低いはずがない…。”

日経xwomanトップ doors ジェンダーギャップ121位「過去最低の日本に意見します」 ジェンダーギャップ過去最低の日本 治部れんげの意見

GGIの構成要件や計算方法を熟知しているとは思えない御高説に震え、涙が止まりません。

そして今回の忘れてはならないハフポストのインタビューに回答されたUN Women日本事務所長を改めてご紹介いたします。

UN Women日本事務所
https://japan.unwomen.org/ja/about-us/japan-liaison-office-director
石川雅恵UN Women日本事務所長就任のお知らせ

ここでもGGIの改善を口にし、あたかもGGIが改善されれば日本が理想郷に近づくような話をされており、どういう理解の仕方をすれば100兆円注ぎ込んでも順位が下がるばかりのGGIをどうにかしようと思えるのか、不思議でなりません。

そろそろGGIそのものがおかしいのではないかと気がついても良い頃合いなのですが。

加えて、第5次男女行動参画基本計画に当り、女性活躍担当大臣・内閣府特命担当大臣(男女共同参画)に任命されました丸川珠代参議院議員より、ありがたいお言葉を頂戴いたします。

内閣府男女共同参画局:「共同参画」2021年6月号
https://www.gender.go.jp/public/kyodosankaku/2021/202106/pdf/202106.pdf
より

”世界経済フォーラムが公表した2021年のジェ ンダー・ギャップ指数において、我が国の総合順位は156か国中120位と、 G20の中でも下位に位置しています。グローバル化が進む中、男女共同参画 の取組は、世界的な人材獲得や投資を巡る競争を通じて、日本経済の成長力 にも関わる問題です。”

内閣府男女共同参画局:「共同参画」2021年6月号

同じ自民党内でも立場が変わればここまで変わるかと思える程にGGIを盲信し、また、どなたが口を開いても異口同音にGGIがG20の中でも低い!改善なくして経済成長なし!と挨拶の初っ端からぶち上げてしまうのは、高等戦術ではないかと勘ぐってしまう程です。

確かに、GGIを低い低い・下がるばかりである・先進国で最低だと嘆き、指数の改善こそがジェンダー平等に繋がり、ひいては経済成長に繋がるのだと訴え続ければ年間10兆円の予算編成に関われるのですから、口が裂けてもGGIを基軸に政策決定をしてはいけない等とは言えないでしょう。

第5次男女共同参画基本計画
~ すべての女性が輝く令和の社会へ ~ 説明資料 より

トップを彩る女性陣がGGIを盲信しているのですから、第5次男女共同参画基本計画の1ページ目からGGIの話題を持ち出して口火を切るのも頷けます。

誰もがGGIと言う名の打ち出の小槌を手放したくはないのです。

6. 問題点の整理

 奇しくも東京新聞が投げかけた防衛関係費も霞む程の巨費が投じられている男女共同参画事業は、常にGGIの低順位・低スコアが根幹を支えており、軌道修正が困難な状況に陥っている事が伺い知れます。

しかしながら冒頭の動画の通り、表現の自由の侵害、国際機関による検閲行為から始まった本件は、男女共同参画事業の予算編成との関係性を無視できない事を世間に知らしめる格好になったように感じています。

また、赤松健氏の既報の通りUN Womenからの公開はほぼ絶望的となりました。しかし、いつまでもUN Womenやアンステレオタイプアライアンスのターンは続きません。私達日本国民には憲法で保障された知る権利があります。

そして近々に迫った参院選では、下記の2つの疑問を解決に導く候補者に一票が投じられる事と信じています。

・表現の自由を守る為に他国や国際機関からの検閲行為を許さない
・男女共同参画関係予算(UN Womenとの連携)にメスを入れる

以下に備忘録を。

A. UN Women本部が日経新聞社に抗議をしたのは事実
 国際機関による他国メディアへの検閲行為ではないか?
B. UN Women本部が日経新聞社との間に交した規約は
 一般にアライアンスを公募している以上は公開しても構わなさそうだが、UN Womenが是としないのであれば拒否は已むを得ない
C. アンステレオタイプアライアンス日本支部について
 4名のアドバイザーのうち2名は男女共同参画事業に深く関わっている
D. 男女共同参画事業の予算規模
 防衛関係費に匹敵するどころか既に凌駕しており、UN Womenにも毎年20億円程が拠出されている
E. 内閣府・外務省の対応
 UN Womenが規約の提出に難色を示したのは理解するものの、サポーター契約をしている内閣府・外務省が、国会議員(内閣府政務次官)からの要請を拒否するのは解せない(知る権利の侵害)
F. サポーターを降板し、血税からの拠出を停止すべき
 規約・契約内容が不透明なままでアンステレオタイプアライアンスのウェブサイトに内閣府と外務省のバナーが掲載されているのは不相応で、来年度以降の拠出金は再検討すべき
G. 高齢者(外国人・要介護者含む)向け予算(別件)
 年金支給額では恵まれる世代に、新たに年間4兆円もの拠出が必要なのか
H. 就職氷河期世代支援への予算(別件)
 上記高齢者に比べて予算規模が余りに貧弱で気の毒、看過できない

おわりに

 今回も長旅にお付き合いいただきありがとうございます。つい先月、アンケート機能を利用したツイート(クイズ)が功を奏し、GGIに対するSNS上の意識調査としてはサンプル数として十分な1904件を集める事が出来ました。

興味深い結果が出ましたので僭越ながらツリーを紹介させて頂きます。

設問がいくつかありますが、最初のクイズでは最終結果の通り正答率は54.4%と大変低く、GGIを勘違いなさっている方がいかに多いかを表す結果となりました。

私のnoteをお読み頂いていると推察されるフォロワーさんの殆どが①に投じたとしても、それでいて同程度が②と回答したのですから、なかなか大変な結果です。

このようにGGIは誤解されやすい指数で、UN Womenの皆様や丸川珠代参議院議員もそうであるように堂々と誤用されるとそれが真実であるかのような雰囲気すら漂わせてしまう危険性に、一刻も早く気がついて欲しいものです。

GGIの誤謬が白日の元に晒されるのが先か、UN Womenへの拠出金が見直されるのが先かは分かりませんが、一つずつ解決に導かれる事を願っております。

そして表現の自由(知る権利を含む)を守る戦いに、男女共同参画事業の予算の執行状況の監視も加えて頂けましたら幸いです。

p.s. 就職氷河期世代支援の予算と取り組みは何とかなりませんかねぇ・・・

参考文献

内閣府:男女共同参画局
平成18年度男女共同参画推進関係予算額の使用実績
平成19年度男女共同参画推進関係予算額の使用実績
平成20年度男女共同参画基本計画関係予算額の使用実績
平成21年度男女共同参画計画関係予算額の使用実績
平成22年度男女共同参画基本計画関係予算の使用実績
平成23年度男女共同参画計画関係予算額の使用実績
平成24年度男女共同参画計画関係予算額の使用実績
平成25年度男女共同参画基本計画関係予算の使用実績
平成26年度男女共同参画基本計画関係予算の使用実績
平成27年度男女共同参画基本計画関係予算の使用実績
平成28年度男女共同参画基本計画関係予算の使用実績
平成29年度男女共同参画基本計画関係予算の使用実績
平成30年度男女共同参画基本計画関係予算の使用実績
令和元年度男女共同参画基本計画関係予算の使用実績

令和2年度男女共同参画基本計画関係予算の概要
令和3年度男女共同参画基本計画関係予算①(男女共同参画社会の形成を目的とする施策・事業)
令和3年度男女共同参画基本計画関係予算②(男女共同参画社会の形成に効果を及ぼす施策・事業)
令和4年度男女共同参画基本計画関係予算①(男女共同参画社会の形成を目的とする施策・事業)
令和4年度男女共同参画基本計画関係予算②(男女共同参画社会の形成に効果を及ぼす施策・事業)

第3次男女共同参画基本計画
第15分野 国際規範の尊重と国際社会の「平等・開発・平和」への 貢献

第4次男女共同参画基本計画
第5次男女共同参画基本計画

令和元年版防衛白書 防衛関係費の概要

令和2年度概算要求 就職氷河期世代支援予算の概要
令和3年度概算要求 就職氷河期世代支援予算の概要

令和4年度概算要求 就職氷河期世代支援予算の概要

内閣府男女共同参画局:「共同参画」2021年6月号

JUDGIT!:ジェンダー平等と女性のエンパワーメントのための国連機関
(UN Women)拠出金(任意拠出金)

ジェンダーギャップ指数にまつわる過去記事

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