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#34 環境を設計し、リーダーシップの総量を増やす 23/12/30

みなさん、こんにちは。
今日は、リーダーシップの総量=リーダーフル、を考えます。

以前のエントリー記事も参考に、会議場面にみるリーダーシップのあり方を考えてみます。

「自分の意見を主張する」、
「賛成か反対か、ポジションを表明する」

2名以上が集まって物事を決める際は、必ずリーダーシップが存在します。

意思決定の質を高める、集団全体の効用を大きくするには、自分の意見やポジションを言う、リーダーシップ行動があると良いと考えます。

これは、なぜ多様性があるほうが、より良い意思決定になるのか、この文脈からもすでに検証、考察がされているようです。


さて、会社は、多かれ少なかれ同質的な集団であり、同調圧力が働きやすい集団です。「自分」の意見を出さなければ、意思決定が集団浅慮に陥る危険性が高くなります。

ここで、上述#32の会議で感情的な面が表出してしまう例から、リーダーシップ行動の問題を捉えてみます。

起案者の提案を承認するのは、主に経営層、事業責任者層(以下、合わせてボードメンバーと言います)です。ボードメンバーの中でも、起案内容の論点を的確に捉えて、かつ率直に意見交換ができる人は、そう多くはありません。

なぜなのか、わたしが考える要因はこうです。

・相手の立場に配慮する。
 (→気分を損ねない、嫌われたくない)

・その場を支配する空気感で賛否ポジションの判断をする、
 (→同質、同調圧力、皆と違うことの居心地の悪さ)

・自分の意見を持つほどに考えていない。
 (→業績指標など他のマインドシェアが高い)

これらのメンタリティに強く影響を受けているこら、と考えます。

さらに考えてみると、自分の管掌範囲の一段上の視座で考え、より全体最適の視点を持って意見を出すことが、本来の自分の役割である認識がそもほもないから、と考えます。

タテ割りによる弊害であり、典型的なサイロ組織です。そして割に多くの組織に見られる傾向と考えます。

この点を、属人性(人の能力、性格、民度)の問題として捉えるのは簡単です。

しかし、そうではない方向から考察してみます。
組織構造のハード面と組織カルチャーのソフト面に矛盾があることがその根本要因と考えます。

まずハード面は、事業部制や機能組織に代表されるとおり組織をそもそもサイロ化しやすい構造に設計しているケースが多いことです。
一方、管掌範囲を超えて全体最適を考えることがリーダーシップである、など人事制度や行動規範などの組織カルチャーとして慣習にしていないことがソフト面の要因と考えます。
このハード、ソフトの設計自体が期待したいリーダーシップとに相矛盾する、ギャップがあることが構造的な要因と考察します。

ですから、ソフト面をまず仕組みとして確立して、浸透することが一手と考えます。

たとえば、より大きな、全体の効用や善につなげることこそが求められるリーダーシップである。それを行動として発揮することが、管掌範囲や担当業務を超えて求められてます、と。

これらのことは、今現在は思ってもみない、想像もしていない、組織の慣習にもない、と考えていることが、多くの従業員の立ち位置だと考えるからです。

さて、みなさんはいかがお考えになりますか。
それでは、また。

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