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#209 「どのように意思決定しているか」に基づき、やっていることを判断する 24/6/26

みなさん、こんにちは。
今日は、採用選考の判断を考えます。

採用担当にとっても、面接官にとっても、書類選考、面接の合否判定は常に悩ましい判断を伴うものと考えます。経験者・中途採用の場合、明らかに採用条件に満たない場合は問題になりませんが、実績・経験、それを生み出すスキルの判別は難しいものと考えています。

さて、その中でも今日取り上げたいのは、転職歴が多い場合や、1社の就業歴が短い場合の判断です。いわゆる自社に定着してもらえる人なのかどうか、です。

以前にも同じ類の記事をエントリーしています。合わせてお読みください。

まず、転職回数について考えてみます。
年齢との兼ね合いを1つの判断基準に用いている企業も多いのではないでしょうか。また、求人する職種によっても多少のグラデーションがあると考えます。

たとえば、30代、30~34歳と35歳~39歳の前後半にも分けられるかもしれまん。一般的にも多いのは、年代と同じ回数あたりまで、30代なら3社経験まで、と線引きをしていることが多いように体感的に感じます。細部化して、30代後半であれば、年代+1社くらいでしょうか。

職種でいえば、エンジニア、中でもIT系のエンジニアは上記の年代基準にさらに+1~2社多くても可、としているケースも多いように見受けられます。なぜだかは明確にわかりませんが、プロジェクトベースで仕事をすることが多いから、企業に所属する感覚が他の職種に比べて高くないようなことが言われますが、わたし自身は懐疑的です。

なお、年齢に比して転職回数が多い、あるいは年齢に対して経験が不足している、など年齢との比較を基準にすることが年齢差別だとの言説もあります。

が、わたし自身はその点については反対のポジションです。やはり、年齢に伴い職種の実務経験、人生経験、経験社数といったモノサシの多寡は求める要素になると考えるからです。ある程度年齢に応じて、その経験から学んでいることが積み重なるのは当然のことだからです。

年齢と転職回数=経験社数についての結論は、年代+1社が基準と考えます。それは、5年・5歳刻みくらいで経験するテーマは1周する、と考えられるからです。もちろん、例外的にその経験から得ることが早く回る人もいます。が、標準的には、新しい会社で実務経験を重ね、成果を出して信頼を積み上げ、取り入れたい学びのテーマをひとしきり学習するにはその時間程度は必要と考えるからです。そして3~5年目で実績を残して、そのことを証明できると言える、と考えるからです。

次に、1社あたりの就業期間です。
いわゆる転職に失敗してしまった、自分のOSとその企業環境が合わなかったケースです。

まず直近1社が、半年から1年以内の場合です。これは、理由の確からしさも加味しながらですが、あまり気にしなくてよい、がわたしの考えです。誰しも、合う・合わないはありますし、1度くらいのミスジャッジはしてしまうものだからです。

これは、転職経験のない年齢が比較的上の方に多いです。もう1つは、20代の若手で就職した1社目があまりにブラック企業だったりすることや、1回目の転職で見誤ってしまったケースが多いです。このいずれも、人は判断の過ちを犯してしまうことから、ある程度寛容でよいと考えています。

一方、NGなのは、過去の転職のほとんどが3年程度以内でころころと変わっているケースです。この場合の多くは、自分の合う・合わない、自分のOSを理解していないケースと、とにかく他責のケースです。いずれも、採用するにはハードルが高いと考えます。

自己認識がないから、自分に合う・合わない環境を選ぶ基準がさだまっていない、自分を正当化する理由として他責理由に帰着させているからです。つまるところ、経験から学んでいない、失敗から学べる人ではない、の判断をすることが多いです。

なお、面接官によって、転職・退職理由が外部的な要因であっても「合理的、妥当性がある」と判断することが往々にしてあります。この場合、リクルーターは自己制御、牽制が必要です。少しでも勉強のできる人は、面接の場面では、もっともらしい理由を述べることができますし、その準備も十分に可能だからです。

この点は、転職希望者、面接官の双方に問題があります。しかし、特に面接官側を適切にするには相当な時間とパワーを要します。ですから、採用部門が冷静なレフェリーとして差配できるとよいと考えます。

まとめてみます。
言っていることではなく、やっていることで判断するとは、紐解くとどういうことでしょうか。

それは、どのような意思決定をしているか、意思決定の仕方が1つです。
もう1つは、何に時間を投下しているか、時間の使い方がもう1つです。
この2つをやっていること・やってきたことで判断するとよいと考えます。

さて、今日は採用選考における判断を取り上げてみました。みなさんが面接官になった場合は、どんな点に留意して採用選考のジャッジしますか。
それでは、また。

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