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#52 ホワイトカラーは作業・労働時間ではなく仕事・成果で評価する 23/1/17

みなさん、こんにちは。
従業員の報酬を、何の対価として支払うか、を考えます。

人事制度のチューニングを考えるフェーズに差し掛かり、意見交換を始めたところに由来します。

まずはじめに、物理的処理を行い、時間単位に生産物を生み出す、身体的かつ技術的労働です。一般に言うブルーカラーと言われる働き方では、労働時間=生産量に対して対価を払うことが合理的と考えます。

次に、一般に言うホワイトカラーです。
こちらも、書類の処理などがアウトプットはありますが、時間単位で生産物を生むものではなく、実質的には処理や作業の遂行をしています。アウトプットするプロセスを実行している時間ですから、同じ生産量だったとしても、3時間かかる人、5時間かかる人と、労働時間はバラつきます。
そして、ここだけを切り取り、その労働時間に対して対価を払うとなると、後者の5時間かかる人が3時間の人よりも、報酬を得ることになります。
ですから、労働の時間に対して対価を払うことはアンフェアを生んでしまいます。

よって、前者のブルーカラーは、労働時間=生産量が成り立ちため、労働の時間に対価を払うことがフェアと考えます。一方、後者のホワイトカラーは、労働時間=タスク遂行≠生産量ですから、労働の成果「生産量)に対価を払うことが適切と考えます。

しかし、ここで現実問題にぶつかります。
ホワイトカラーには、企画型あるいは専門型裁量労働制を適用できない業務種類、働き方の仕事に従事する人が圧倒的に多いわけです。ここに該当する人々は、労働時間を計算根拠にした賃金規程、賃金の払い方を適用します。労働法が足枷になっていると考えます。

では、これに対する打ち手は?
いっとき話題に出ていた、ホワイトカラーエグゼンプションの適用です。日本では、高度プロフェッショナル制度です。ただし、文字通り高度、年収1,075万円以上が対象ですから、これを平均年収あたりまで広く適用対象にした、ホワイトカラーエグゼンプション制度が必要ではないかと考えます。
もちろん、労働時間の概念がなくなるため、過重労働、それによる労働者の安全衛生面のリスクは高まります。これに対する受け身対策もセットすること必要があります。
一方、手放しで、ホワイトカラーの仕事成果と労働時間を切り離せるかといえば、そうでもありません。ある程度、成果と時間をかけることは比例します。そして、経営者や上長もある程度時間をかけて質の良い成果を出してほしいと暗に明に望んでいることも確かだからです。

さて、この労働時間ではなく、労働の成果に対して報酬対価か支払われることに変えていく目的は、生産性を上げるため、です。
労働の量(時間)ではなく、労働の質(成果)に転換し、労働の質に応じた報酬を支払う制度に変えていくことで、生産性を上げ、さらにはこれからの仕事の仕方として組み込みたいところです。

みなさんの会社の制度はいかがでしょうか。
それでは、また。

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