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ラブホの正社員5日目

自宅のお風呂に何かを入れたり浮かべたりする人は多いだろう。入浴剤やハッカ油、かわいいアヒルちゃんや風呂桶など、ご家庭によって色々あるのではないだろうか。ちなみに僕は風呂桶に缶の酒を入れて浮かべている。入浴剤は絶対にバブのミルク色の入浴剤だ。あれはいい匂いがする。

話が逸れたが、風呂に何かを浮かべることはラブホテルでも例外なくあることだ。外から持ち込んだガチャガチャのカプセルを3個浮かべて帰る客や、そもそも部屋にあるものをなぜか浮かべてみたりする客も多い。そんな中でも衝撃だった入社5日目にあった一例をご紹介しよう。

清掃を始めようと503号室に入るとコーヒーのいい匂いがする。だが備品のマグカップは見当たらず、アメニティーのコーヒーは使われていて不思議だった。まあマグカップを持って帰る奴もいるから、と先輩も言っていたからそんなもんかと思いベッドメイクを終えた。次は風呂の清掃だな。タオルを持って風呂を開けた。茶色い湯船が眼前に広がった。皆様もおわかりだろうが、コーヒーである。

絶句した。アメニティのコーヒーと持参したコーヒーを混ぜて湯船に溶かしていた。一般的な湯船の容量が200リットルだというから、マグカップの容量を考えるとおよそ800杯ぐらいのコーヒーの量である。備品のマグカップで湯船のコーヒーをすくって飲んでいた形跡と、湯船に浸かっていた形跡があった。整理すると湯船に浸かりながら湯船を飲んでいたということか。そんなことがあるのだな、不思議な世の中である。さらに驚いたのは精子が浮かんでいたことだ。

前後関係が気にならないだろうか。彼氏が精子を浮かべたコーヒーを2人で飲んだのか、2人で浸かった湯を飲んだ後に何らかの行為を経て湯船に射精したのか、僕は切実に気になってしまった。撮影だったかなとも思ったが、そんな特異なものに需要があってたまるか。単なる趣味だと信じたい。

かくいう僕も思春期に読んだ好きな女を氷漬けにして一生眺めていたい男の話に共感してしまうような人間なのできっとどこか狂っているのだろう。

皆さんにも特異な趣味はあるだろうか、よければ教えてほしい。

甘いもの食べさせてもらってます!