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ラブホの正社員になったわけ

失業したのが2020年5月。コロナ倒産というやつで会社がなくなった。膝から崩れ落ちるという表現が大袈裟ではないほど床に膝を強打した。まさか自分の会社が倒産するなどとは誰も思わないだろう。僕だって他人事だと思っていた。膝が奏でた床との共鳴は、大都会での無職生活の始まりのゴングだった。

そこからは地獄だった。1年間でIT系の業種に絞って面接を受けたが、経験年数が足りないことがネックになり40社落ちた。並行して日雇いやUberEatsドライバーで食い繋いでいたがそうもいかず、飲食業や物流なども視野に入れて20社ほど面接を行なったがこれらも全て落ちた。いよいよ人生おしまいコースである。自殺を何度も考えたし実際一度海に飛び込んだ。母なる海は殺してくれなかった。大きなお世話だった。終わりにしたかった。

そんなやさぐれた当時から掬い上げてくれたのがラブホテルだった。住んでる街の電柱に求人が張り出してあった。訳ありなんだろうと思ったが背に腹は替えられないのでその場で採用に電話をし翌日採用してもらった。これが悲劇の始まりだったことは今後書いていきたいと思う。

話が逸れたが、つまるところ僕は喘ぎ声を聞きたかった訳でもラブホ清掃に興味があったわけでもなく、単純に職がなくてラブホテルに就職した。今でも抜け出したいのでどこかの会社の社長がいたらTwitterにでも連絡してほしい。23歳はとても若く元気いっぱいなので。


甘いもの食べさせてもらってます!