マガジンのカバー画像

天使にパズル

3
気まぐれに作った卯月さんの初めてのシリーズ小説。どうせ待ってくれる人なんていないので不定期更新です…
運営しているクリエイター

記事一覧

天使にパズル No.3

天使にパズル No.3

母は、僕に学校に行きなさいと強要はしない。
父は、滅多に家に帰ってこなくて会わないから分からない。
おかげで僕は、学校に行かないことについて
罪悪感を抱くことなはい。

学校に行く時間が減ると、
家にいる時間が増えるのは当然だ。
その時間は、何も考えずにテレビを観たり、
気が向いたら色んな問題集を解いたり、
絵をかいたり。

最近はよく1人で電車に乗って
遠出するようになった。
補導されたり、

もっとみる
天使にパズル No.2

天使にパズル No.2

春、僕には桜の花びらが
淡い綺麗なピンク色になんか見えなかった。
それは、
白だったり
灰色だったり
はらはらと落ちてくる花びらが、

僕の体にまとわりついて離れないような。

首や腕にきつく絡み縛りついているような。

とにかくとても重苦しく
鬱陶しいものにしか思えなかった。

「お前にはこの綺麗さを感じる資格などない」

「我らをみて戒めるがいい」

あちらこちらに咲いている
満開の桜の木を見

もっとみる
天使にパズル No.1

天使にパズル No.1

~プロローグ~先生、僕はいけないことをしているのですか。

教えてください、先生。

僕が皆から軽蔑されるのは、僕がいけないことをしているからではないのですか?

先生、先生、僕はどうすれば良いのですか?
なぜ、僕なのですか?

僕が皆から敬遠されるのは、僕が悪い子だからではないのですか?

どうか、教えてください下さい。

僕はどうすれば、皆と仲良くすることができるのですか?

教えてください。

もっとみる