理学療法士を目指す学生へ
ご入学・進学おめでとうございます。
この記事は、以前アルバイトしていた理学療法士の小室君に執筆して頂いたものです。
これから新一年生になる方、理学療法士を目指している、又は将来考えている方に何かプラスになればと思い、掲載します。
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『神奈川県立保健福祉大学』3年になりました小室です。
現在学んでいる事は、人体の構造(筋肉、骨、神経などなど)、内部疾患、義肢装具、バリアフリーなどについてです。
大学一年の頃は解剖学や生理学など、暗記することがほとんどでした。
二年になると、患者様をベッドから車いすに移動させる練習など、実技の講義が多くなってきました。
他にも、感覚障害があるかどうかを調べる検査や筋力低下を調べる検査など、暗記と手技がどちらも必要になる試験が増え、より一層勉強をしなければと思っています。
何故この道を目指したのか?
自分は高校に入学する前から『誰かの、ためになることをして働きたい』という気持ちを持っていました。
その頃にちょうど、テレビで理学療法について取り上げていたんですね。部活動で整骨院などにお世話になった事もあり、興味を持ったのがきっかけです。
高校一年の二者面談の際
担任の先生に「理学療法に興味を持った」という事を相談すると、理学療法について学べる大学を紹介してくださいました。国家試験の合格率も高く、県立で学費も安い大学なので、とても魅力的に感じました。
そして、その大学の学校説明会に行ったとき、先生方のお話の中に「理学療法士とは、人の生きがいを自分の生きがいにする職業である」という言葉がありました。
この言葉を聞いた時、自分が目指していた職業像にピッタリとはまったように感じ、本当に理学療法士を目指そうと決めたのです。
大学という目指すべき目標ができたことで、さらに理学療法を学びたいという意志が強くなりました。それからは推薦の枠を勝ちとるために、高校の授業を必死に受けました。
無事目指していた大学に合格し、今に至ります。
不安な事もありますが、今はこの道を選んでよかったと思っています。
将来こんな風になりたい!!
将来はもちろん病院で理学療法士として働いていきたいと思っています!
ただ、リハビリを行うだけの理学療法士では機械と変わらないので、患者様に寄り添い、リハビリを楽しく続けられるような理学療法士になりたいです。
また、義肢装具や検査に使う道具の開発などにも興味があるので、理学療法士としてのキャリアを十分に積んでから、そのようなことにも携わっていきたいと考えています。
これは大学の先生から聞いた話なのですが、医療の現場で医療者が使う道具(検査の器具など)はあまり進化が進んでいないそうなんです。
たしかに、大学の講義の実技で使う道具には「この道具でやるしかないのか…」と思ってしまうような使いづらいものがいくつかありました。
患者様が使う杖や車イスの開発を進めることは重要ですが、医療者側が使う道具の開発を進め、効率を上げてその分サービスの質を高めることも大事だと思いませんか?
自分はそう思ったので、将来そのようなことにも携わって行きたいと考えています。
この授業を学んで役にたったこと
つい最近の授業で、高齢者体験というものを行いました。
それは、視界が暗くなるようにゴーグルを着け、耳が聞こえにくくなるように耳当てを着け、関節が動かしにくくなるようにサポーターを着け、身体が重くなるように重りを着け、高齢者が感じている感覚に近づけた状態で、駅の中や街を歩いてみたりする授業でした。
この授業から、高齢の方が家の外に出ることがどれだけ大変なのかを知ることが出来ました。
例えば、
・普段は気にしない小さな段差につまづいてしまう。
・買い物の際に上の方にある商品が非常に取りにくい。
・お店の看板にある料理の写真が美味しそうな色に見えない。
などなど…
この授業が終わった後、筋肉痛になるほど疲れてしまいました。
高齢者は不自由なことが多いとは思っていましたが、実際に体験してみて本当に高齢の方の大変さを知ることができたのです。
・アクティブに歩きたいから、脚の筋肉をつけたい!
・きついトレーニング(スクワットなど)は膝が痛くなってしまう…。
そんな方におススメの筋トレをご紹介します。
①脚を伸ばした状態で座ります。
②小さいクッション(タオルを重ねた物などでもいいです)を膝の下にセッティングし、膝が少し曲がった状態にします。
③膝の裏でセッティングしたクッションを押しつぶすようにします。
どうでしょうか?
最近では各デイサービスや福祉施設等で取り上げられてる体操系筋トレになります。空いている時間に、テレビを見ながら…
気付いた時に気軽にできますので、是非祖父母様にお試し下さい。
皆さんにも言えること
学生の方は特に、高齢の方が普段どのような状態で生活しているのかを考えて欲しいです!ぜひ機会があれば高齢者体験をしていただきたいです。
自身の祖母や祖父が感じている不自由さをなんとなく捉えていませんか?
自分が思っているよりも大変ですよ!
ぜひ優しくしてあげて下さい。
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