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カスタマーサクセス――サブスクリプション時代に求められる「顧客の成功」10の原則

数年前、高級車であるポルシェが定額で乗り放題のサービスがリリースされて話題になりましたよね。

さらに、最近では月額5980円でランチ食べ放題のサービスも存在しています。

always LUNCH(オールウェイズ ランチ)は月額定額で毎日ランチが楽しめるサービスです。

このように「所有」から「利用」に時代は変化しています。この変化に対応するためにはカスタマーサクセスが欠かせません。

私もこの本を読んでカスタマーサクセスの重要性を再認識しました。

この本についてより詳しく知りたい方は下記のリンクから購入いただけます。

それでは、さっそくこの本のまとめを書いていきます。


【カスタマーサクセスとは】

まずは「カスタマーサクセス」の定義について説明します。

WIkipediaでは下記のように定義されています。

カスタマーサクセスとは継続率とLTVを最大化することをミッションとする組織・職能のこと。

後ほど語句の解説はしますがLTVとはLife Time Valueの略で「顧客生涯価値」とも表現されます。

つまり、顧客1人(1社)が取り引きの開始から終わりまでどれだけの利益をもたらすかを算出したものです。

カスタマーサクセスとは1人(1社)のサービス継続率・利益率を高めることを目的とする組織や職種のことです。


【なぜカスタマーサクセスが重要視されているのか】

冒頭でも記載しましたが、近年「カスタマーサクセス」が重要視されています。それはなぜでしょうか。

結論から言いますと、サービスが「所有」から「利用」に変わり、力関係が「ベンダー」から「顧客」に移っているからです。

この力関係の変化はIT業界において顕著です。

SaaS(Software as a Service)製品の登場により、顧客は自社でシステムを管理する必要がなくなりました。

さらに、SaaS製品は安価で導入しやすいという特徴を持っているので、顧客は簡単にシステムを乗り換えることができるようになりました。

その結果、システムベンダーはシステムを他社に乗り換えられないために、既存顧客を成功に導く必要が出てきました。

これがカスタマーサクセスが重要視されている理由です。

さらに冒頭でも記載した通り、サブスクリプションのビジネスモデルがIT業界を飛び出して様々な業界に進出しています。

もはやカスタマーサクセスはIT業界だけの話ではないのです。

※Saasについては下記記事をご参照ください。


【カスタマーサクセスはどのような価値をもたらすのか】

カスタマーサクセスはサービスとしての差別化要因となるだけでなく、マーケティング的にも価値をもたらします。

顧客が自社のサービスで成功してくれれば、チャーンは少なくなり、アップせるを狙うことができます。

さらに、成功した顧客は広告塔となって新たな顧客を呼んでくれるという効果をもたらします。

また、全ての企業がカスタマーサクセスに取り組む訳ではなく、製品の差別化要因の一つになります。


【カスタマーサクセスにおいて重要な指標】

顧客の成功における10の原則を説明する前に、カスタマーサクセスを計測するための重要な指標をご紹介します。

これらの数値はカスタマーサクセスの効果を計測するための一部でしかなく、ビジネスモデルや業界によっては他にも測るべき指標があります。

自社のサービスではどのような数値を達成すれば顧客が成功したと言えるのかを考える必要があります。

・ARR(Annual Recurring Revenue):年間定期収益

・MRR(Monthly Recurring Revenue):月間定期収益

・チャーン:定期収益の減少率

・カスタマーチャーン:顧客の減少率

・LTV(Life time Value):顧客が特定の会社に対して使った金額の合計

・リテンションレート:製品の継続率

・部分チャーン:契約金額の損失

・カスタマーヘルス:顧客の健康状態(製品の使用状況など)

・アップセル:顧客当たりの売り上げ単価の向上

・NPS(Net Promoter Score):製品・ブランドへの評価を数値化したもの


【カスタマーサポートとカスタマーサクセスの違い】

カスタマーサクセスとカスタマーサポート

カスタマーサクセスが注目を浴びる前からカスタマーサポートは存在していました。

しかし、これらには下記表の通り明確な違いがあります。

カスタマーサクセスとカスタマーサポートの違い

大きな違いは財務上の性質と活動内容です。

カスタマーサポートはコストセンターなので売上・収益に対して責任は持ちません。そして、活動は顧客からの問い合わせの対応です。あくまで受け身なのです。

※もちろんテクニカルサポート自体が収益源の一つになっている企業もありますので一般的な話になります。

対して、カスタマーサクセスは収益ドライバーなので売上・収益に対して責任を持っています。そして、活動は顧客を成功に導くために先回りして能動的に顧客へアクションを起こします。


【カスタマーサクセス10の原則】

前置きが長くなってしまいましたが、どうすればカスタマーサクセスをうまく実行できるのか。

本書におけるカスタマーサクセス10の原則をご紹介していきます。

1.正しい顧客に販売すること

正しい顧客とは自社のサービスが提供できる価値で成功に導くことのできる顧客のことです。

成功に導くことのできないと分かっている顧客にはサービスを売らない方が良いです。

合っていない製品を顧客に提供しないという選択肢に対して忌避感を覚える人もいるでしょう。

しかし、自社製品で成功させることができない顧客をふるい落とす必要があります。

なぜなら、成功に導くことができない顧客にかかる人材コストは高くつくからです。

自社のサービスで解決できない課題を抱えている顧客に無理にサービスを提供してしまい、導入を失敗してしまった経験がある方も多いのではないでしょうか。

そもそも新規顧客の獲得は既存顧客よりもコストがかかります。そのため、新規顧客獲得の目線でも成功に導ける顧客にアプローチする方が正しいです。

【人材コストの例】

・問い合わせの増加によるカスタマサポートの稼働増

・オンボーディングコストが高い

・LTVが他の顧客に比べて低い

ではどのように正しい顧客を判断すれば良いのでしょうか?

一つの方法として、データを使用する方法があります。

業種や使用事例、価格帯、NPSの結果などのデータを活用することで正しい顧客を判断することができます。

これらのことから、営業部門はデータを駆使し、自社製品の機能だけでなく、それが提供できる価値を明確にイメージできる必要があります。

2.顧客とベンダーは何もしなければ離れる

顧客とベンダーは何もしなければいずれ、離れる事になるという原則を常に頭に入れておく必要があります。

顧客は「利用」の時代において簡単に製品を乗り換えることができます。

下記にチャーンになるパターンを記載しています。

【チャーンになるパターン】

・金銭的リターンや事業価値が得られない

 →そもそも「正しい顧客」なのか?販売戦略を見直す必要がある

・実装が遅れたり完全に止まっている

 →製品開発のプロセスを見直す必要がある

・ヘビーユーザーがいなくなる

 →ハイタッチ・ロータッチ・テックタッチを使い分けてヘビーユーザーを増やす

・製品定着率が低い

 →「正しい顧客」なのか?オンボーディングに失敗しているかも。カスタマーサクセスプロセスに問題がある?

・別のソリューションを利用している会社に買収された

 →どうしようもないチャーン

・製品の機能が足りない

 →顧客の声を取り入れるフィードバックループが機能していない?開発能力不足?

 →顧客に製品とその価値について将来的なビジョンを伝える

・顧客のトップが変わる

 →トップへのアプローチ

・品質の低さや性能の問題に影響されている

 →サポートによって課題が解決に向かっていることを伝える

 →サービス全体の品質向上

・製品が自社にとって適切な解決策ではないことがわかった 

 →導入段階で失敗している?販売戦略を見直す

 →製品を顧客に理解してもらうアプローチ

・人的要因

 →カスタマーサクセス・営業担当の変更

それぞれの問題に対して、どのように取り組むかを簡潔に記載しました。

チャーンには防げるものとそうでないものがあります。

例えば、買収によってチャーンになる場合などはどうしようもありません。

防げる部分を防ぐことが重要です。

3.顧客が期待しているのは大成功である

顧客は製品に対してお金を払っているわけではないことを覚えておきましょう。

重要なことはソリューションであり、最終的な結果です。

そして、顧客を成功に導くためにはまず「成功」を定義する必要があります。

製品を導入する際に顧客と一緒に「成功」を決めてそれを報告してもらいましょう。

そうすることで、ベンダーは常に顧客を成功に導くスタートラインに立つことができます。

4.絶えずカスタマーヘルスを把握・管理する

カスタマーヘルスとは直訳すると顧客の健康状態です。

健康状態とは製品によって異なります。製品の使用率やカスタマーサポートへ問い合わせ数かもしれません。

これを注視する理由は顧客の将来の行動を把握するためです。例えば、将来の行動とはチャーンやアップセルなどです。

下記に指標を記載しましたが、抽象的なものです。

製品ごとに具体的な指標は異なっているので、それを具体的な数値に落とし込むことが重要です。

そして、具体的な指標を元にカスタマーヘルススコアを上げるために行動しましょう。

【カスタマーヘルスの把握するために測るべき指標】

・製品定着率

 →定着率を定義する。サービスによって指標は異なるはず。ログイン数?特定の機能の使用率?

・カスタマーサポート

 →適度に使用している顧客は健全。問い合わせが異常に多い顧客は不満を抱えている可能性あり

・調査結果

 →調査方法は様々ある。NPSやサポート満足度など

・マーケティングへの関与度

 →イベントの参加率、メルマガの開封率、登壇など

・コミュニティへの参加度

 →オンライン・オフラインコミュニティへの参加度。LTへの登壇率など

・契約金額の増減

・自立度

 →サポートにあまり問い合わせがないが、利用率が高い

5.ロイヤリティの構築に、個人間の関係は必要ない

ロイヤリティを構築するために営業と担当者の繋がりなどの個人間の関係は必要ありません。

ロイヤリティを構築するための体系的なプログラムを作ることでそれを達成できます。

【ロイヤリティ構築プログラムの例】

①自社の事業にあった指標で顧客をセグメント化する(企業規模や業界など)

②セグメントごとに顧客カバレッジモデルを決める(ハイタッチ、ロータッチ、テックタッチ)

③対象モデルごとに顧客とのやり取りの指針を作る(具体的な手段)

④顧客とやり取りする頻度を決める

⑤強固なロイヤリティコミュニティを構築して顧客同士を結びつける

⑥顧客のフィードバックを作る

5.5.ハイタッチ・ロータッチ・テックタッチとは

ピラミッド

カスタマーサクセス担当が顧客にアプローチする方法は3つあります。

それぞれハイタッチ・ロータッチ・テックタッチです。LTVによってカスタマーサクセスの方法は異なるので覚えておきましょう。

簡単に説明すると、ハイタッチはLTVの高い顧客を手厚くサポートし、成功に導くことです。

ロータッチはLTVがそこまで高くない顧客をあまり手をかけずに成功に導くことです。

テックタッチはテクノロジーの力を使って、顧客を成功に導くことです。

【ハイタッチの例】

・型があるオンボーディングプロセス

・ベンダー内の部署間引き継ぎ

・毎月の現状確認の打ち合わせ

・幹部のビジネスレビュー

・現場視察

・定期ヘルスチェック

・更新日前の連絡

【ロータッチの例】

・電話やメールでの対応

・トレーニングプログラムの設置

・ワークショップやイベントの開催

【テックタッチの例】

・ウェビナー

・ポッドキャスト

・SNSなどのオンラインコミュニティ

・ユーザーグループ

・カスタマーサミット

・メールの配信

6.本当に拡張可能な差別化要因は製品だけである

どれだけ高レベルなカスタマーサクセス活動していても、製品の品質が低ければ何も意味はありません。

顧客のリテンションや満足度を高めるためにはよく練られた製品と最高レベルのカスタマーエクスペリエンスとの組み合わせが鍵になります。

これらの前提を元に、カスタマーサクセスマネージャー(以降CSM)が取り組むべき課題は下記の通り様々あります。

これを簡単に一つの言葉で表すならば、「フィードバックループを回すこと」です。

顧客の意見を取り入れて、それを製品に活かすことが重要ということです。

【カスタマーサクセス担当が取り組むべき課題】

・製品定着率を高めて価値を引き出す

・顧客のライフサイクルやサポート機能に関する課題への対処などによって不満の原因を取り除く

・自社製品が同分野で最高の製品であるようにすること

・フィードバックが確実に製品部門など全ての部署に行き渡るようにすること

・顧客の意見を取り入れるフィードバックループを決めること(PAC・COPの導入)

・顧客が捉えている市場や技術の傾向、起こり得る影響を考慮する

・戦略レベルで機能面の優先づけをしやすくする

6.5.PACとCOP

「6.本当に拡張可能な差別化要因は製品だけである」でPACとCOPをフィードバックループを回すための手段として紹介しています。

この章ではこれらを具体的に説明します。

PACとは製品諮問機関(Product Advisory Council)のことです。

顧客がこの場所でフィードバックすると製品の方向性に影響を与えることができます。

COPとは実践コミュニティ(Community of Practice)です。

PACは製品部門が主となるのに対して、COPは「製品に関する事業プロセス、ビジネス手法、課題をテーマとした意見交換の場」であり、「様々な事業分野の相手とつながる協働フォーラム」です。

これらの手段を用いて、顧客参加型プログラムを回し、顧客のフィードバックを全社に浸透させていくことで「本当に拡張可能な差別化要因」である製品を洗練されたものにしていくべきです。

7.タイムトゥバリューの向上に取り組む

タイムトゥバリューとは「顧客が価値を感じるまでにかかった時間」のことです。

この時間が短ければ短いほど初回更新率が高くなります。

そのため、カスタマーサクセス担当はこれに全力で取り組む必要があります。

では具体的にどのように取り組めば良いのでしょうか。下記に例を記載しました。

【タイムトゥバリューを向上させる取り組み】

・顧客と協力して具体的な成功の指標を固める

 →なるべく数値で測れる成功が良い

・早い段階での価値達成に向けて何度も取り組む

・期待値が危機的になっていればすぐに行動する

 →製品使用率やカスタマーサポートへの問い合わせ数などから判断する

・営業プロセスの段階で顧客と成功の指標を固めるべき

 →他の顧客は成功を測る際にどのような指標を使うことが多いかを示すと良い

8.顧客の指標を深く理解する

後述の【カスタマーサクセスに関する顧客情報】を元に、顧客をセグメント別に分析することで顧客の指標を深く理解することができます。

【チャーンとリテンションを定義・計測・理解するステップ】

・計測方法とCMRRの要素を定める

 →CMRRとは「1年契約等の長期契約で将来確約されている、見かけ上のMRR」のこと。なるべく細かくチャーンとリテンションを計測するべき

・計測期間と頻度を定める

 →顧客側の関与度合いを下げない程度の期間

・CMRRの予想値とチャーンの種類を決める

 →顧客ごとにCMRRの予想値を算出すべき

・チャーンの疑いがある状態とチャーン間近の状態とを区別する方法を決める

 →定量的なデータ分析基盤を作る、公平な第三者機関を活用する

・会社の上層部がチャーンとリテンションの基準となる定義と報告方法を固める

9.ハードデータの指標でカスタマーサクセスを進める

顧客に成功をもたらすためには社内でカスタマーサクセス活動の成果を認めてもらう必要があります。

そのため、カスタマーサクセス活動の成果を定量的な指標で示しましょう。

とはいってもいきなり厳密に指標とプロセスを固めてカスタマーサクセス活動を社内に浸透させるのは難しいと思います。

下記に普及の流れの一例です。

【カスタマーサクセス活動の社内での普及の流れ】

①カスタマーサクセス活動は個人に委ねられ、プロセスが重要視されない

②必要なプロセスが定義され、成功を繰り返されるようになる

③プロセスが標準化されて組織の標準プロセスとして一元化される 

④各項目を計測する

・顧客とユーザーの行動

 ーNPS

 ーログイン数とログアウト数

 ー特定の製品機能、プラットフォームの利用状況

・CSMの活動

 ー顧客とのやり取りにおける種類ごとの頻度(QBR、メルマガ、電話)

 ー対応した問い合わせの数

 ーリスク識別の瞬時性

 ーリスク低減活動の有効性

・事業の成果

 ー総リテンション

 ー純リテンション

 ー収益増加率

 ー顧客リテンション率

 ー顧客満足度

 ーNPS

10.トップダウンかつ全社レベルで取り組む

カスタマーサクセスは部署ではなく、全社で取り組むべき理念です。

例えば、新規開拓営業の方も適した顧客に製品を売るという形でカスタマーサクセスに貢献することになります。  

ではまずどこから始めるべきなのでしょうか。

下記にカスタマーサクセスを会社に浸透させる流れを記載しています。

【カスタマーサクセスを全社に浸透させる方法】

①成功を定義すること

②成功に関して足並みを揃える

③カスタマーサクセス部門の話に耳を傾ける

④カスタマーサクセスを優先する

⑤カスタマーサクセス部門に権限を与える

⑥カスタマーサクセスを計測する

⑦カスタマーサクセスを報告する

⑧カスタマーサクセスに褒賞を与える

【それぞれの部署で行うべきカスタマーサクセス活動】

・製品

→自社ソリューションを使う顧客にとって、本当に目標達成を支援する機能はどれか

・営業

→自社ソリューションが合いそうな顧客はどちらか

・マーケティング

→自社がもたらす成功や価値に本当に合っているメッセージは何か

・財務
 →顧客にとっての成功と価値を本当に反映している指標はどれか

【カスタマーサクセスに関する顧客情報】

顧客を成功に導くためには顧客の情報を詳細に分析する必要があります。

例えば、自社のサービスは医療業界に強いのか?中小企業の成功に寄与しているのか?などです。

・顧客層に関する情報(業界・所在地・企業規模など)

・自社の顧客になってからの期間

・購入した製品とその時期

・購入した製品ごとの支払額

・送付済みの請求書全件(時期・内容・金額・期間)

・受領済みの支払い全件

・サービス電話/サポート電話の全件(時期・理由・重大度・対応時間・解決までの期間)

・送付したEメールの全件に対する結果(開封率・不達率・配信停止率・クリック率)

・参加、登録したイベント/ウェビナーの全件

・送付したダイレクトメール全て全て

・ウェブサイトへの訪問数と流入経路

・サポートポータルへの訪問数とポータル内での行動内容

・開催したトレーニング講座の全件(セミナー形式/オンデマンド形式)

・調査全件に対する送付数、受領数、顧客の反応

・製品の利用方法(聞き取り/オンライン経由)

・当初の契約金額

・現在の契約金額

・契約の増加率

・更新完了数、オプトアウトされなかった件数

・製品内で顧客が取ったあらゆる行動(ページ閲覧数、クリック数、レポート確認数など)

【まとめ】
長くなってしまいましたが皆様にカスタマーサクセスの重要性が伝わったでしょうか。

最後にまとめとして、カスタマーサクセス活動で大事な10項目を記載いたします。

【顧客成功のための10の原則】

・正しい顧客に販売すること

・顧客とベンダーは何もしなければ離れる

・顧客が期待しているのは大成功である

・絶えずカスタマーヘルスを把握・管理する

・ロイヤリティの構築に、個人間の関係は必要ない

・本当に拡張可能な差別化要因は製品だけである

・タイムトゥバリューの向上に取り組もう

・顧客の指標を深く理解する

・ハードデータの指標でカスタマーサクセスを進める

・トップダウンかつ全社レベルで取り組む


【感想】

私はカスタマーサクセスに関する本を読むのはこの本が初めてですが、カスタマーサクセスの必要性とどのように実行すれば良いのかがまとまった非常に良い本だと思います。

ビジネス書や自己啓発本にありがちな概念だけ書いてあって具体性がない本ではなく、社内にカスタマーサクセスを浸透させる方法など様々な会社の事例をもとに記載されており、説得力があります。

カスタマーサクセスに関わる方だけでなく、ビジネスに関わる全ての方に読んでいただきたい良書です。


【参考資料】

ferret「顧客ロイヤルティを知って利益を得よう!最低限知っておきたい5つのポイント

B-log「本当に拡張可能な差別化要因は製品だけだ :カスタマーサクセス10の原則⑥

Magi Hour Blog「カスタマーサクセス・JTBD・Time-to-Value

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