日付のある句日記(4)
3月5日
東京都美術館の吉田博展を見る。たいへんなにぎわい。構図や色彩にメビウスとの共通点が感じられるが因果関係のあるやなしや。アメリカで行商行脚した話、GHQにかけあって自宅を守った話など面白すぎる。
旅行けばワーラーナシーに水の春
3月8日
数週間ほど前から出ていたじんましんが胴体全体にひろがり皮膚科へ。すわ帯状疱疹か?とびくびくしながら診察を受けたが違うとのこと。塗り薬と抗ヒスタミン剤を処方さる。
剛速球投げるピッチャーくわふんしやう
3月9日
アライグマの捕獲器を市役所から借り受ける。出没したのはウチの地所ではないのだがなんやかやあってウチに仕掛けることになった。数年前、近所でも二匹捕獲されている。餌は雑食なのでなんでも良いがキャラメルコーンが有効だと聞く。
春禽にキャラメルコーン投げ与ふ
3月11日
東日本大震災から10年。今年のこの日は日比谷で迎えた。講演の最中に14時46分が来る。
個人的には2011年は父が死んだ年だった。(震災とはまったく関係ない)
歳月の感触は、人により、出来事により、年齢にもよるのだなあと最近特に思う。
3月19日
ささやかな花壇の植え替え。ナデシコ、マツバギク、アネモネのたぐいを植える。マツバギクは朝開き夕方花が閉じる。葉は多肉質でぷりぷりしている。
連翹のさやぎて他家の庭ひかる
3月23日
年かさのほうの猫が痩せてきた。餌にさらに食べやすく高栄養のものを加えてみる。まだ寒いのか、ヒーターにかぶりつきで座っている。
老猫の背なの三寒四温なる
3月25日
夕飯はプルコギ。「プルコギ」ということばがどうしてもおぼえられない。あの、チャプチェじゃなくて、タッカルビじゃなくて…となってしまう、いつも。なぜだ。
プルコギはぷるぷるとせよ三月尽
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