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17時間差を生きはじめるだいすきな君たちのこと。

3月3日、Travis Japanのインスタライブは仕事で観られなかった。
その時間、ツイッターも見ていなかった。
まさかこんなに重大な発表をすると思っていなかった。
22時過ぎというあまりなじみのない時間にFCから届いたメールに違和感を覚えて、スタッフルームに駆け込む。
『Travis Japanよりメッセージが云々』に背筋がすっと寒くなるような、胸のまんなかあたりにもやっとしたものが通り抜けるような感覚におそわれて、急いでひらいた。ジャニーズからこういうメールが届くとき、たいてい緊急性を要する、あるいはろくなことがない。ついにデビュー決まったか!?という期待と、まさか誰か、もしくは全員で退所では…という恐怖で半々だった。
動画で語られたのは、3月から渡米するということ。それは修行を目的とした留学であること、期限がないこと。その事実と、7人それぞれのメッセージを手元で流しながら、なぜ今なのかという疑問と、それぞれの表情から邪推してしまった感情がぐるぐると渦巻いていて、まったく腑に落ちないままツイッターをひらいて、情報を補完していく。それでもやっぱりなぜ今なのかという疑問はぬぐえなかった。
3年くらいトラジャのことを推している。むかしからすこし控えめなかんじのするグループ(他担のころのイメージ)で、メンバーの退所を繰り返しながら、2017年に松倉海斗と松田元太というJr.最強のシンメ(これについては他担のころから変わらないイメージ)を迎えて活動を続ける、実はとても強靭なグループである。それでいて本人たちはキュートでハッピーでピースフル(ほんとかわいい)
オタクの贔屓目かもしれないけれど、ここ1~2年ほどで存在感は増してきていたと思う。スノストがデビューしてJr.でいちばんお兄さんになって、そうこうしているうちになにわ男子もデビューした。それでも主演舞台を持ったりYouTubeに+81というダンスチャンネルを立ち上げたり、アイドル誌だけでなくファッション誌やカルチャー誌にもグループや単独で載るようになったり、ドラマやバラエティ出演、果ては映画の主演にまで個々の活動が広がり、歌番組に呼ばれたりもした。今年のJr.大賞で元太くんが大念願の1位を獲って、メンバー全員上位に送り込んで、もうね、ほんとね、わたしは、オタクの勝手な思い込みかもしれないけれど、ようやく結実するんじゃないかと、デビューが目前に来ていると信じてやまなかった。
12/30のジャニーズ総出のライブにJr.からトラジャだけ出られたこともそういうことだと考えていたし、いろいろ整っているようにしか思えなかった。
でもちがった。
正直な、正直なことを言っちゃうと、やっぱりすべてをポジティブには受け取れないですこれは。
ほんとうにほんとうに最初からぜんぶじぶんたちで望んだの??
わたしがすでにフィルターをかけてしまっているから、そう見えるだけかもしれないけれど、動画の表情や言葉の端々から滲むものから、空気感から、夢や希望にあふれまくっている選択だとはどうしても受け取れなかった。インスタライブのアーカイブ残らなかったから、いっそのことトラジャ担の集団幻覚だったほうがましだった。
ほんとはよくないことだけど、どうしても気になって探してインライ観て、うみが真ん中でしゃかりきに仕切っているの、空元気に見えてしかたなかった。うみは、どっちかっていうと、うしろでちょっと気だるげに、かと思ったらときどきいきなりテンションおばけになって「タッハー」って笑い出すくらいのほうが安心するんだ、うみ担としては。
おとなになったね、うみちゃん。きっとオタクが不安にならないように、めちゃめちゃ元気にたくさんしゃべってくれたのかな、いや、しらんけど。もしかしたら本人はほんとうにワクワクしていてテンションがあがっているのが正しい解なのかもしれない。これはわたしのなかでの中村海人というひとのイメージ、見え方、感じ方でしかないから。
もちろんうみだけじゃなくて、7人とも先行きの不安やとまどいと同時に、決意や覚悟、楽しみな気持ちやさらに大きくなりたい、夢を叶えたいという気持ちもあるのだと思う。それはあとでとらまるを読んで痛いほどわかった。
だけど、こつこつと積み上げてきた努力が示す知名度上昇や仕事の拡がりという事象そのものを一切捨てて、「すてきな景色を見るため」とか「もっと大きくなるため」とか「なにかを成し遂げるまで」とか観念的なことを言っているの、ほんと理解するのにすこし時間ちょうだいとしか言えないしごめんいつまでたってもさいごまで理解できないかもしれない。
いや、これはもう事実でしかないので、受け止めるしかないのはわかっている。結局のところ、推しの人生にたいしてオタクはなんの干渉もできない。本人、あるいは大人の事情によって決定されることがらに対して、ただ受動的でしかいられない。でも。
トラジャががんばっていたこと、これはもちろんあるんだけど、トラジャ担もけっこうがんばっていたと思う。ポジションに対して、ただ文句言っているだけじゃなくて、Jr.大賞のこともだし、雑誌に感想やお礼送ってつぎの掲載に繋げたり、つべの案件商品枯らしたり、グッズの売り上げのように事務所内で完結することだけじゃなくて、方々にトラジャへの熱を派生させていたと思っている。足りなかったのかな…事務所にはデビューに直結させるにはまだ足りないと思われていたのかな…副社長の言うファンの納得ってなんだろう。今まさにこのときデビューこそがいちばん納得の案件じゃない?
トラジャの武器であるダンスに言語はいらないから、いつか世界を目指してほしいと願っていた。本人たちも世界を見ていたはずだ。だけど、ここでか、なんでだ、って言葉がため息とともに吐き出されるだけ、今はずっと。ダンスそのものや表現を極めるために行くのに、その成長の過程が如実に反映されるであろう+81チャンネルをいったん手放すのに関しては心の底から解せない。あれはトラジャの武器だって感じていたのもオタクの勝手な思い込みだったのかな…
でも本人たちがTravis Japanとしてどうしても行きたい、さらに成長したい、スキルあげたいって望んで決めたことなら、がんばってね、いや、いっしょにがんばろうって背中を押すっていうより、並走するしかないか。
デビューとひとくちに言うけれど、時代的にオリコンからは解放されるべきだとつねに感じるし、なにも音源はCDに限らない。いつでもどこでも発信することができるし、ガラパゴス化したカルチャーの中で生きることだけがすべてではない。ジャニオタをずっとやっていることで、どうしても「ジャニーズのデビュー」とそれに付随する活動のイメージの中で考えてしまう。が、そもそも杓子定規のように順番にドラマに出て、バラエティに出ることが(しかもジャニーズ以外のアイドルも若手俳優も飽和状態な群雄割拠の時代に!)かならずしもプラスと呼べるのだろうか?本人たちが望むならその方面での活躍も応援するけれど、トラジャはパフォーマンス面だけで勝負したっていいんじゃないかと思えてならなかった時期もある。だとしたらこれは悪い話ではないのかもしれないし、もしかしたらトラジャももっとべつの次元を意識しはじめていたのかもしれない。
ただ、デビューすらいまだ確約できないと言うのなら、ひとの人生を、ファンの感情をどう捉え、考えているのかということを副社長などに聞いてみたい。
しかしこの「挑戦する」「現状を変化させようとする」という決断自体はめちゃくちゃかっこいいと思っている。やはりわたしの推しはただ者ではなかったと思う。この決断が未来に100となるのかゼロとなるのかはわからない、ここにベットすることができた7人はやっぱりやばい奴らだった。わたしはそういうひとがすき。すごく力をもらえるから。わたしもなにかひとつでも一歩でも進化していくために挑まなきゃと正される気がするから。進化と変容こそが生きることだ。
このあいだ、フィギュアスケート選手の羽生結弦くんが「僕だけが特別じゃなくて大なり小なりみんな挑戦している、それが生きるということ」って話をしていて、その言葉に救われてうわーんってなったんだけど、でもなんとなく日常にただ押し流されているだけだなと感じる瞬間もある。だから、そうやって彼らが挑むことをとおして、わたしも生き方を見つめたり、あらためてがんばることができたりするから、推しの存在ってやっぱり果てしなく尊い。
ただ、日本からいなくなるということは、コンサートや舞台がなくなるということである。今はYoutubeやインスタがあるから、繋がっているのかもしれない。だけど、世界が様変わりしてしまったこの2年、一生言っているし、すこしまえの記事でも

生の実感はなにものにも代えがたい。ひとの放つ、生きている熱量は凄まじいのである。演者のポテンシャルと熱、感情が、ファンの期待感と愛、情熱がぶつかり合った果てに、ひととひとが、音楽あるいは表現が、会場が、炎上する瞬間の体験は一度知ってしまうと劇薬で、もうそこに飲まれてしまうのは明白ではあるけれど、それでも明日へ、明後日へ、もしかしたら一年後のライブの日までさえ、前進させる力を持つ。
(中略)
オンラインでも誌面でも、眺めているだけで「すき」は生まれてはあふれだす。だけど恋愛で言えば、それはLINEしたり電話したりしているだけに似ている。ひとによるということを重々承知しつつ言うが、やはり「すき」という感情を紡ぎつづけるには、おたがいに生きている瞬間を五感で認識できる時間がわりと大事なんじゃないかと思う。むかしKAT-TUNの亀梨くんが「ライブはセックス」って言っていたのだけれど、感覚してはそういう捉え方に近いのかもしれない。
オンラインの便利さや合理性、可能性に染まりつつ、同時にわたしは人間の肉体そのものをかぎりなく信頼していて、生が伝播することで揺れる無言の空気や空間にも語るべきものがあり、五感を伝ってこそ感じられるものもあると思っている。

ってことを書いている人間なので、現場なくなってしまうの正直かなりきつい、というか生きがいのなさ…
いや、でも、つぎにトラジャが見せてくれる光景は、永遠に忘れられないような、一生涯に渡って強烈に効きつづける劇薬中の劇薬になるかもしれない。それほどに強い存在になって帰ってくることを信じて言うね。
いってらっしゃい。
そしてどうか、誰かの夢のためじゃなく、自分たちの夢のために生きてください。

【追伸】みんな健やかに。シェアハウスでは平和にね(とくにうみ笑)LA Vlog待ってます!!
それとトラヴィスパパとなにか仕事できたらいいね!!

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