【受験生必見!】2023年度の東京都立入試・社会を解説してみた(大問6・分野総合)【ナラ社の時間#09】
こんにちは、ならんはです。
ナラ社の時間、2023年度都立社会解説シリーズも最終回となりました。
大問6はラスボスともいえる分野総合です。
そして、とうとう明日は都立の合格発表日💮ということで、早速、ポイントをまとめて解説していきましょう。
みなさんにもいい知らせがやってきますように…🌸
問題・解答は東京新聞HPよりご確認ください。
大問6(分野総合)について
板書は以下のようになります。
左半分はいつも通り問題の解き方について。記述の対策もやる都合上、記述問題のも入っていますが、しばらく大問6から記述が出題されることはありませんね。
ここ5年近くはずっと大問5からではないでしょうか。
ということで、資料の読み取りや思考力を使った問題が中心となります。
大問6は分野総合といっても、必要な単元は限られています。大きく3つにしぼるとしたら、世界地理・公民(国際社会・経済)・歴史(特に近現代史)でしょう。
ただ今年の問3は日本地理でしたね。人口ピラミッド…予想外ではありましたが、注目するポイントさえ確認できればそこまで難しくはなかったかなと思います。
問1(世界地理内容)について
こういった表に説明が載っているタイプの問題は、文章量が多いですから、「知っている情報だけを頼りにして解く」というのが重要になります。
知らないことをウンウン言って考えたり、関係ないところまで読んだりするのは時間がもったいないですから、知ってるキーワードで答えを選んでいき、どうしても難しいものは消去法に頼る、としたほうが効率的でしょう。
ただし、消去法が使えるのは1回まで。ですから、知識があるに越したことはありませんね。これから中3になって模試などを解いていく際に、わからなかったことは必ずメモをして復習。次出てきたら正解できるように知識を蓄えておきましょう。
ア 「植民地時代」、1901年連邦国家成立、東西の州都を結ぶ
→意外とバカにしてはならないのが方角。東西を結んでいるものに絞り込むことができますね。となると、怪しいのはBかD辺りでしょうか。
連邦国家となっているのはオーストラリアの方ですね。
イ 綿花の輸出、外国の支配に不満を持つ人々が起こした反乱
→これは、19世紀に起こったインド大反乱のことですね。
ウ 「二つの大洋をつなぎ」、国際運河、観光資源
→太平洋と大西洋の狭間に位置する中南米の地域ということがわかります。
エ 内戦、銅の輸送、大陸横断鉄道
→大陸を横断するわけですから、オーストラリアでなければこれはアフリカでしょう。
オーストラリアは鉄鉱石や石炭は有名ですが、銅はそこまでですからね。
2択まで絞り込むことができたら、あとは比較してどちらの方が良さそうかという組み合わせを考えるほかありません。鉄道の情報なんて知らない受験生がほとんどですが、その中でどうやって思考して答えを導くのか、ここに訓練の成果が現れるのです。知識の組み合わせとでもいいましょうか。
問2(国際博覧会)について
問1に引き続き、万博に関する情報は多くの受験生がほとんど知らないであろう情報が年表に出ていますね。
特に知っておいた方がいい年代と万博の歴史については一応まとめておきます。
汎用性は正直そこまで高くはないですが…
また、資料Ⅱにもあるように、国際的な会議と環境問題に対する取り組みもまとめておきましょう。
日本も1960年代より本格化した高度経済成長の影響の裏で、環境問題が深刻化していきます。その先駆けとしてヨーロッパを中心に環境問題に直面していきます。
ご存知の通り、環境問題は「地球全体の課題」ですから、世界的な取り決めをしていく必要があるわけです。ある一部の国だけが対策しても意味ないし、逆にある一部の国だけが対策しないことも効果は薄れてしまうということです。
こっちは汎用性高めです。
そこで、問題に移りましょう。まずは国名の確認から。
W カナダ
X ドイツ
Y ベルギー
Z スペイン
複数資料の読み取りのポイントの一つであった、「文章の資料から読む」も忘れずに。
資料Ⅱから、
・リオデジャネイロでの地球サミットの8年後に開催→2000年
・国際河川の東側に位置する森林(シュヴァルツヴァルト)→ドイツ
(・酸性雨→ヨーロッパに多い)
ということがわかります。
※常任理事国の5カ国については、大問1で扱いましたね。忘れてしまった人は、バックナンバーをご確認ください。一番後ろにリンクを載せておきます。
問3(人口ピラミッド)について
今回は珍しく(?)日本地理分野からの出題でした。ただ、人工ピラミッドは公民分野の社会保障などのところでも扱われるので、そういう意味ではどこにでも出てくるグラフでもあります。
まずは文章の資料から見ていきます。
資料Ⅱより、
○「65歳以上の割合が7%を超え、高齢化社会の段階に入っている。」
→つぼ型に移行しつつある時期
○大阪万博の開催
→1970年!
ちなみに、高齢者人口の割合が
7%以上…高齢化社会
14%以上…高齢社会
21%以上…超高齢社会
と呼びます。日本は現在28%くらいになっていますので、超々高齢社会ですね笑
もちろん、そんな言葉はありません。
資料Ⅰのグラフにもどりましょう。
人口が一番多い世代に注目して考えると、日本はだんだん少子高齢社会に向かっていきますから、人口の多い世代がどんどん上へ行っていることが考えられます。
よって、時系列順に並び替えると、イ→ア→ウ→エとなります。これがそれぞれ、1950年→70年→2000年→20年となるわけです。
いかがでしたか?
ナラ社の時間シリーズ都立解説編はこれにてひと段落です。
いよいよ明日は合格発表ですね。
みなさんの努力が報われますように🌸
最後までご覧いただき、ありがとうございました。
さいごにバックナンバーをまとめておきますので、よかったらご覧ください。
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