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パートナーセールスにおけるメタ認知能力の重要性

皆さんこんばんは。
パートナーセールスの葛西です。

以前、「パートナーセールスで活かせた過去の経験と身につくスキル」や「パートナーセールスを採用する際の必須応募資格」といった、パートナーセールスに必要な能力や身につくスキル、向いてそうな人などについて書かせていただきました。
それに少し付随して、最近パートナーセールスの業務を行う中で「パートナーセールスってメタ認知能力がめちゃくちゃ重要!」と思うことが多々あり、今回はパートナーセールスにおけるメタ認知について書こうと思います。
※あくまで「メタ認知」自体の細かな内容や概念、歴史(提唱者等)、種類などについてはこのnoteでは触れません。パートナーセールスにおいてなぜ「メタ認知」が必要なのかというところにフォーカスを当てて書かせていただきます。


メタ認知とは

参照: https://toyokeizai.net/articles/-/616518

メタ認知とは、自分の認知活動を客観的にとらえて制御すること、つまり、自らの認知(考える・感じる・記憶する・判断するなど)を認知することです。現在自分自身が行っている行動や思考そのものを認知の対象として、自分自身を超越した場所から客観的に認識する能力をメタ認知能力とよびます。

メタ認知能力が身に付いていると、自分自身を冷静に見られるようになり、自分自身の思考や行動を正しく理解することができます。セルフコントロールやセルフモニタリングが容易になることで、高い目標の設定やそれを達成する力、課題解決能力、戦略策定能力などを伸ばすことができます。

ビジネス界だけでなく教育現場でも育成すべき能力として、今まさに注目を集めています。

パートナーセールス=信頼残高の積み上げ営業

以前、「拡販してくれるパートナーの営業担当の見つけ方(後編)」のnoteの最後に、「パートナーセールスとは、ファン作り活動である」と書かせていただきました。では「自社プロダクトのファン」もしくは「自分自身のファン」になっていただくためには、何をする必要があるのでしょうか…?

「自社プロダクトのファン」もしくは「自分自身のファン」になっていただくために必要なことは、1つでも多くの感謝を生み出し、信頼残高を積み上げていくことであると考えています。平たく言えば、いかにパートナーさん側に恩を売れるかです。1つでも多くの感謝が生み出されていなければ、第三者であるパートナーさんは自社のプロダクトを売ってくれません。他にも取り扱っている競合プロダクトが多々ありますし、マージンを高くしたら動くってこともないです。
※実際に、マージンを高くしてみたけど、動いていただけなかったというのは実体験として既に経験済み。

つまりは、パートナーセールスとは信頼残高を積み上げる営業活動の繰り返しであり、どのような形でパートナーさんの事業成長に貢献できるかを考え、実行するポジションであると私は考えています。あくまで自社のプロダクトの拡販はその事業成長を実現するための一商材、一手段でしかありません。自社のプロダクトを超えて、いかにパートナーさんの事業成長にコミットするか、が1番大事であると考えています。

パートナーさんの事業成長に貢献するために何をすべきか、何ができるかを考える上で、メタ認知能力の高さは非常に重要になると私は考えています。

パートナーセールスにおけるメタ認知能力の必要性

上述の通り、「パートナーさんの事業成長に貢献する」という大きなミッションを置く中で、どのように信頼残高を積み上げていくかが非常に肝になってきます。

例えば、パートナーさん側の社長や役員、事業部長、営業マネージャー、営業メンバーなど職位・役割ごとに、課題と捉えているポイントが異なってくるため、信頼残高の積み上げ方・実施する施策(恩売り)が異なってきます。
ですので、それぞれの人の立場や状況を見極め、各職位・役割の方々が「何を考えているのか」「何を課題に感じているのか」「何をしたら喜んでいただけるのか」などをバランスを考えながら動く必要があります。

さらには、自分自身の持っているスキル・能力(得意分野)も限られているでしょう。ですので、自分自身の持っているスキル・能力を俯瞰的に棚卸した上で、自分自身の持っているどんなスキル・能力を使ってパートナーさんの事業成長にどのような形で貢献できるのかを考える必要があります。
また、逆も然りで、どうしても自分自身の持っているスキル・能力では解決できないパートナーさん側の課題なども出てくるでしょう。その場合は誰の力を借りるべきかを考えたりする必要もあります。

以上の観点から、パートナーセールスにおいてはメタ認知能力が非常に必要なのではないかと私は考えています。

私自身の実体験として、まずは自分自身の持っているスキル・能力を俯瞰的に見て、自分の提供できる武器を整理しました(長くなるので一部のみ記載)。

  • 現職でのインサイドセールス(BDR・テレアポ)の圧倒的なノウハウ・ナレッジ
    →社長・役員アポを取る秘訣など

  • SFA(特にSalesforce)を活用したデータドリブンな戦略設計やターゲティング

  • 営業の仕組み化・商談フェーズの定義化(Salesforceの初期設定も!)

  • セールスイネーブルメントコンテンツ・ナレッジを豊富に保有
    →訪問前準備シートや組織図営業、ペーシングやSPIN等の営業スキルUP研修など

  • ビジネスモデルオタク

  • 情報感度の高さ
    →資金調達スタートアップのリリースキャッチの早さなど

  • 営業の生産性向上ツールの活用ナレッジ

  • ステークホルダー全員がWin-Win-Winとなる着地点を探す能力(プロジェクトマネジメント能力)

という形で自分のスキル・能力を棚卸ししました。

では、この棚卸ししたスキル・能力を誰に・どのように活かしたかというと、あくまで簡単な一例ですが、下記のような動きをしています。

  • 事業部長:「自身が管掌する事業の成長最大化」というところが最大の関心ごとであると考え、ご自身で考えているであろう事業戦略や生じているであろう仮説課題をぶつけ、当たれば深掘り・外れれば答えをヒアリング、その上で課題解決手段としての顧客ターゲティングや営業研修などの提案を行ったり、エンドの企業様・パートナーさん・自社の三報よしのWin-Win-Winのスキームを構築して提案したりしています。

  • 営業メンバー:「トップセールス」や「自己成長・出世欲(職位や給与)」などタイプによって最大の関心ごとは変わってくるかと思います。なので、まずはDiSCのどの属性かを予想し、その上でどんなことに困っているのかを把握、その解決手段として営業で役に立ちそうな訪問前準備シートを提供したり、バリューチェーンの一覧表をお渡ししたり、時には資金調達したばかりのスタートアップをいち早く共有してアプローチしてもらったりというような提案を繰り返しています。

※DiSCの参照は下記。

このような形で、主観や一方の意見に偏ることなく、全体を見渡し、その現場の中での最善を考えて動いています。

ただし、これはあくまで私が持っているスキル・能力と各職位・役割の方々の追っているもの・関心ごとを理解した上で行なってきた活動です。スキル・能力は人それぞれですので、メタ認知で自分のできること(スキル・能力)を俯瞰して整理した上で、自分に持ってる能力(武器)でどのように役に立てるのかっていうのを考えるのがファーストステップかと思います。

パートナーセールスのこういった営業活動の背景を考えると、パートナーセールスにおいては他のどの職種以上にメタ認知がめちゃくちゃ重要だなーと直近常々と私は考えています。

最後に

メタ認知能力を高めることで、自分の能力・スキルを俯瞰的に見て整理できたり、それぞれの相手の立場や状況を見極めて各職位・役割の方々が「何を考えているのか」「何を課題に感じているのか」「何をしたら喜んでいただけるのか」などをバランスを考えながら動くことができるようになります。

セレブリックス営業総合研究所 職種別営業スキルの調査レポート Vol.1より

先日X(旧Twitter)上で、セレブリックス様の営業スキル調査レポートのパートナー営業について呟きましたが、まさに青色に塗られている「観察力」の能力は特に重要な能力であると考えていて、この「観察力」がまさにメタ認知能力というところに通ずるものがあると思っています。

上述の通り、個人で持っているスキル・能力はバラバラですので、パートナーさんのために貢献できること・実施策は異なってきます。だからこそ、自分自身の持っているスキル・能力を俯瞰的に整理し、パートナーさんのためにどのように貢献できるかを考え、行動し続けるということがこのパートナーセールスというポジションにおいて求められることではないかと考えています。

それではまた次回の更新をお楽しみに!

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