任天堂が提供する遊び体験の質の高さは、スイッチを触ってみないと分からなかった

妻から頼まれてニンテンドースイッチをようやく購入しました。未だに品薄の状態なので購入「できました」と表現するのが正しいかもしれません。家電量販店に立ち寄ったときに運良く「在庫有り」の張り紙を見つけたため、その場で購入しました。

私がゲーム機を触るのは大学の頃にwiiを購入して以来です。wiiUは触ったことがないので、2世代ぶりの任天堂ゲーム機となりました。ニンテンドースイッチを触ってみたところ、新しいゲーム体験に驚きました。据え置きゲーム機でありながら本体だけでも遊べるというのは思った以上に快適です。操作機器は自由度が高く、それでなお直感的です。気軽にプレーを開始でき、気軽に中断できる仕組みにも感動しました。wiiやwiiUで初めて実装された体験がより洗練された印象です。

ギガジンに未開封のスーパーマリオブラザーズ3が約1600万円(15万6千ドル)で落札されたという記事が掲載されていました。単一のゲームソフトの落札額としては過去最高だそうです。誰もが夢中になって遊んだと言われるスーパーマリオブラザーズ3が未開封で保管されていたのは確かに希少性を感じます。

希少性でいえば今年の3月に未発売のまま姿を消した「任天堂プレイステーション」もオークションに出されていました。相当な金額で落札されるのではと一部で話題となっていましたが、結果は予想を下回る約3800万円でした。思ったより安かったとはいえ、マンションの1室を買える程の値がついたのは驚きです。

マリオシリーズとファミコンは35年前に国境をまたいで人気となりました。その人気は技術の進歩と共に脈々と受け継がれています。ニンテンドースイッチはコロナ禍で製造と出荷が遅延した一方で巣篭もり需要が起きてしまい、中古品の値段が高騰する事態へと陥っていました。未だに大きな需要を喚起し、人々を夢中にさせる遊びを提供し続ける任天堂は日本人として誇らしく思います。

日本はソフトウエア産業が弱いと言われています。確かにSNS等のウェブサービスはアメリカや中国や韓国のそれらに圧倒されており、日本初で世界を圧巻しているサービスは耳にしません。しかしながら、よく考えれば日本には任天堂があります。任天堂のゲーム機の強みは日本が得意とされているハード面ではなく、コンテンツとソフトウエアです。システムエンジニアの身分でありながら日本のソフトウエア産業については悲觀していましたが、日本からでもソフトウエアを武器にして世界で戦っている企業があるのだと気付かされました。

ニンテンドースイッチの魅力と強みは実際に触ってみなければ気が付きませんでした。最近はニンテンドースイッチで楽しく遊びながら、提供されている体験の質の高さを感じ、何となくの勇気をもらっています。そして多くの人を魅了するには何かしら理由があるというのも改めて実感しました。流行の後追いも悪くありません。

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