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34歳VRChatterの主張。

まず初めに、これはもう『私も17歳の頃に通った道、故に笑うつもりは毛頭ない』という前置き、そして、『それはそれとして私はあなたの意見に賛同しかねる』という逆張りであるので、その点はあらかじめ謝罪したいと思っている。申し訳ない。

筆者を叩くつもりはなく、また、正直なところVRCに限らず、全てのチャット機能(ボイスチャットでもテキストチャットでも)があるゲーム、SNS、今後新たに増えるであろう新たなプラットフォーム全てにおける話として、大人にも子供にも向けた注意喚起としてつらつらと書かせていただこうと思う。論文のように読みやすい文章が書けないのは学の無さとして見逃してくれるとありがたい。

ということでどうもこんばんは。彗月はづき 漣太郎れんたろうです。ほとぼりが冷めたころかな、というのと、大人側のVRChatterの意見があまりにも『今ある青春を享受出来ないデメリットが心配』という方向で色々な人が説得しているので(まあこれも否定はしない)『いや性的云々も含めろよ』というのがこの記事を書く理由としては正直大きい。


グルーミングの被害者。

筆者は『親密になる大人が増えた』『全国に同年代の友達が出来た』と述べている。これについてはメリットかデメリットかでいえば、私はどちらとも言い難い。

なぜなら、親密になる大人というのは、(仮に自分にとって善人に見えても、良識ある大人に見えたとしても)必ずしも善人ではなく、これは性悪説的ではあるが、自身の体験として『悪い事をするためなら年単位でグルーミング(子供あるいは無知な者に対して接近するために行うケア行為のことである)を行う大人』が存在するという事実が、筆者には見えていないように思える。(2年間のグルーミングを行われていて、まるで気付けなかった18歳の自分を眺めながら話している)

当然それは大人同士でもそれぞれ監視し、そうならないようお互いに注意するべきであるが、未成年──子供に対しても、はっきりと伝えなければならない事項である。なぜなら、全国全世界と繋がることが出来る空間である以上、仲のいい大人だけが常にその子供の周囲を警戒していられる訳ではないし、すでに筆者も含め、未成年者へのグルーミングを行なわれていることに気付いていないケースがあるからだ。

相手が子供だと知った善性の大人はまず子供の庇護をしなければならない。それは大人の義務であるべきだし、社会の秩序である。だから、不安や心配、注意喚起の声掛けをする。当然である。これはとても人を貶める発言であることを理解した上で、敢えてこう書かせていただくが、筆者が『んなこたぁ知ってらい!』と言ったところで、筆者が仲良くしているVRChatterの中に人狼が紛れていないとは言い切れないのだ。

グルーミングの加害者。

また、未成年が主体的にJust(バーチャルセックス)するのは現実的ではないという主張も筆者が述べていたので、逆に加害者側になってしまった者の立場としての経験も述べようと思う。私は当然相手に加害するつもりもなければ、グルーミングしてきたつもりもなく、ただ一緒にチャット機能があるアクションゲームを遊んでいた(Skyという、美しい空を飛びまわるゲームである)つもりだったが、結果的にグルーミングになってしまったケースである。

出会いは相手の子が道端で泣いているエモーションを繰り返していたので、何かあったのかとハテナマークを出したり、慰めのためにダンスやクラッカーや投げキッスを繰り返していた。(Skyでは、チャット機能はお互いの同意がなければ解放することができないため)投げキッスエモを投げたところで指差しされたので、会話に応える意思があるものとしてチャットテーブル魔法(これを使うとチャット機能を解放していない場合でも会話が出来るようになる)で聞いたところ、投げキッスエモの取得場所がわからないから教えて欲しいと言っていた。ので、手を引いて連れて行った。ちなみに海外勢だった。

無事に投げキッスエモを手に入れてからおおよそ一年ほど、こちらがログインしているとワープして遊びに来るようになっていた。当初は一緒にプレイしていた友人もいたので各々紹介し、普通に遊んでいた。と思う。途中で相手がまだまだまだ未成年だと知り仰天したものの、とはいえアダルト要素も全くない、ごくごく健全なゲームであるし、会話でうっかりにでもまずい発言があればNGワード設定も存在していたし(誤感知でたまになる)未成年と知ってからは特に気を付けて発言していた事もあり、さほど問題がなかったと思っていた。

が、一年を過ぎた頃に、相手が『電話をしたい』と言い始めた。当然答えるつもりはなかったし、それがどれほど危険なものなのか2時間ほどかけて話した。が、元々メンタル面での弱さを抱えた子であり、『かけてくれないのなら死ぬ』とまで言い始め、電話番号をチャットで垂れ流した状態でログアウトしてしまった。

掛けるわけにはいかないので途方に暮れ、その子が本当に死んでしまったらどうしようかと悩んだが、数日中にログインしていたのを見つけたので慌てて合流し、とりあえず海外だから電話が出来ない、というのも伝えた上で、せめてTwitterみたいな『いざとなったら逃げられる捨てアカウント』を利用するよう話したところ、不満げながらもDiscordの交換に至った。

交換した上で、再び説教をした。とても嫌がっていた。(ネットリテラシーぐらいは学校でも口うるさくいわれてるし大丈夫だよ、とのことだったが、その子は実際このような行動に至ってしまったのだ)その気持ちもわかるが、あえて説教をした。これ以降連絡が取れなくなっても仕方ない前提でした。

まずはゲームの中では優しくても豹変する人がいること。ゲームの中ではとってもかっこいいアバターだったり、アイコンがお姉さんだったり、話している内容が女性的であったり、それこそ声が女であっても、それが本当の姿とは限らないこと。私が日本在住と称していても実際にはあなたの隣の家のおじさんかもしれないこと。仮に女同士であっても加害することは可能であること。当然私がやろうと思った場合も、会って加害することが出来ること。言葉に規制があるゲーム内ならともかく、個人間のやり取りを行えるDiscordでは、オンライン上であっても加害は可能であること(性的な写真の送り付けや要求、言葉での暴力などなど)。これ以降は絶対に同じことをしてはいけない事。今回電話番号を送った事と、Discordを交換したことは必ず親に伝え、私の素性を話す支度をするので、ご挨拶をさせて欲しい事などを伝えた。(ネグレクトはなく、極めて良好な親子関係であることを事前に聞いている)

が、その子のご両親(恐らくは私と同年代か少し上くらいだろう)のネットリテラシーがあまり高くなく、チャットログで私の様子を知っているから電話及び顔写真を渡す許可を出してしまって、そしてまるでそれが貴重な異文化コミュニケーションであり、子供の心身の生育に好ましいことであるかのように教育していたようなのだ。長々しくなってしまったが、これが筆者の述べている『全国に友達が出来る(同年代ではないが、好ましい友人という意味で)』の実情だ。

その子は私のことをとても好ましい友人であると認識しているし、実際にそのようなことが続き、さすがに毎日のコミュニケーションは難しかったので少しずつ距離を置いていたが、段々と『返信が来ないと不安で眠れない』『嫌われるような事した?』『死んでないよね?』といった内容に変化していき、精神を病んでいった様子が見てとれた。興味を引くために顔写真を何枚も送り、家族の写真も送るようになり、自分の家からの景色(自家用車のナンバーも含まれている)や、定期的に出かける別荘だかなんだかの詳細な地図や、地元の写真を送るようになって来たので、やむを得ずなるべくゆっくりと連絡を断つことにした。

(Discordに課金をしていないためアイコン変更のために年始に一度だけ浮上し、『長期の入院中だから返信が出来ない(精神病についての話を振られた時に同様の症状があったため共感をしてしまったのも無意識のグルーミングになってしまったようで、その事を相手の子は知っている)けど身体は元気で、なんなら看護師がついているからいつでも健康的だよ。知らせることが出来なかったけど、あなたのことが嫌いで離れたわけじゃないよ。私の事は心配しないで自分の生活を楽しんでね。』と送ってからは少し落ち着いたようだ)このケースでは性的な関係ではなかったためJustではないが、未成年が主体となってしまうケースとしてこういう自体は割とままあるものである。

(ちなみにだが、別件でこれまた未成年で、こちらが女であることが知られたときに突然「女がベルトを外してオレのズボンを下ろしたらちんぽがギターになっていて、それを掻き鳴らして射精するメタルな夢を見たぜ!」と言ってきた子供もいた。子供が性欲に従って加害行為を行わないというのは決して事実ではない)

もう本当にこれは大人としてかなりの反省点である。グルーミングをしているつもりが全くなくても、未成年(とは限らないが)が盲目的に大人を信仰してしまい、いわゆるガチ恋、いわゆる信者、いわゆるお砂糖、いわゆるJustといった関係に陥る事があるというのを加害者側として知るとは思わなかった。(いや、ガチ恋自体はMMORPGやら水商売の客とかではいたが……どちらももっと若い頃の話で、相手が大人だった)

なので、未成年にはよくよく気を付けるように伝えるし、大人同士でも自制が出来ていないような人間がいればなるべく止めに入るし、未成年に注意するのも、その声を周りに聞かせる事で周りの大人に牽制をする意味がある。そういう状態であるので、大人同士でも子供に対しても注意するというのは、もはや大人としての義務である。

これを『排他的な扱いをされている』と思うのは大きな間違いであるし、むしろ子供が安全に遊ぶための段取りといっても過言ではない。口うるさいな、嫌だな、と思う気持ちは承知の上だが、無意味に見下している訳ではないのだ。

VRChatに未成年が参加するメリット。

が、全くないとは思わない。私自身はVRC初心者も初心者である。(PCスペックが足りないのだ……)が、インターネット黎明期から、個人HP、2ch、モバゲー、GREE、mixi、ラグナロクオンライン、チョコットランド、レッドストーン、ニコニコ、Twitter、Discordとあらゆるバーチャルコミュニティを渡り歩いてきたし、何ならどのサイトとは言わないが中の人もやって来た上で、私の心の支えは家族よりもオンライン上の方が間違いなく多かった。心の傷もそれなりにあるが、今現在暮らしている環境(精神治療、失業給付、自立支援医療、年金免除、解毒などなど)はまずインターネット上での友人からのアドバイスがほとんどであったし、なんなら今の私の身の上を保証してくれているのはモバゲーの友人である。

子供(もうなんていうか25歳ぐらいまでは子供の枠で考えているよおれぁ)の世界というのはとても狭い。家族、学校の友人、近所の人くらいだ。会社員になったとて、学校の友人が会社の友人になるくらいか。通勤途中のよっぽど通な居酒屋でなぜか親しくなった謎の青年とか、バーのマスターとか、そういった人間と交流でもしない限り、あるいは趣味が旅行とかそんなでもない限り、世界はとても狭いものである。

こーんなもん
(当然実在する地図ではない。ただのイメージだ)

この閉塞的な世界の中で、自分の理解者で、自分のかけがえの無い友人だったり、たとえば自分の特性や障害や病気、成育環境、趣味や特技が同じ人間なんて見つけようものがない。それは私が官能小説を書いている事を誰にも言えず、BLを嗜んでいる事どころか、スーファミのゲームすらほとんど共通して知っている友人はなく、魔女の秘法やタロットカードの遊びも皆理解せず、孤立し、割といじめられっ子で、貧乏だからイオンにも行けなくて、中学生の間もお砂場遊びか一人でゲームボーイするぐらいしかなかったのでとても理解する。

高校二年になってようやくケータイ(なんとガラケーだぞ)を持ち、モバゲーを始めて、共通する趣味の人間が存在することに気付いたのだ。ポップンミュージックにハマっている友人もいなかったが結構な大手ジャンルだったし、ベルセルクでガッツがロシーヌねえちゃんを殺した時の心情を語り合ったり、FF7でセフィロスが「クックック黒マテリア」といってちょっと吹き出してしまったこととか、ビッグブリッジの死闘がめちゃくちゃいい曲である事とか、そんなことすら語れない世界にいたのを、オンライン上で語り合うことが出来た時の、世界が広がったあの感覚はあまりにも大きな転換点だった。

狭い狭いメモ帳に収まる世界の中で、出会う事なんて億が一あるかないか、程度の世界が突然拓けた感覚である。周りの同い年の子供たちが、やれ近所のイオンのクレアーズだのボーリング場だのといってパリパリピッピな遊びばかりを楽しんでいて、その世界しかないと思っていたのだ。

そしてこの転換点の中で、最も衝撃的だったのは、『親に毎日殴られるのは当たり前ではない』という事である。私の家は虐待が激しい家庭だったのだが、普通は95点で往復ビンタをされることもなければ、親のタバコが何かの拍子でへしゃげたときに、仮にそれが完全な冤罪であっても、イタズラをしたことを自白するまでひたすら殴られ続けるというのは普通じゃないということを知った。だってこれまでは「殴られたからにはお前が悪いのだろう」の世界にいたのだから、そうなんだろうなぁ、と思っていたのだ。グーパンじゃなくてビンタだったし、血も出なかったし、しつけなんだろうなぁ、と思っていた。

また、売春を親に唆され、それに至ってしまった時、別に思ったよりも苦しいことじゃなかったと話した際、当時からすでに大人だったギルドマスターから「それは今あなたの心が麻痺している状態なの」と言い聞かされ、とにかくショックに対応するための準備と心構え、ギルドという相談の場がある事を親身に話してくれた。パワハラに悩まされていた時の失業給付などについても、基本的にはオンライン上の友人達に教えてもらったものである。

そういった意味で世界を広げ、助けを求める事は確かに有意義であるし、メモ帳一枚の世界では叶わないことだ。このメモ帳の中の誰かに言ったときに、たとえばそれが親に逆らう子供だと判断した誰かがチクったり、良かれと思って親に注意した誰かによってなにか親の逆鱗に触れてしまえば、虐待はもっとエスカレートしていたかもしれない。しなくても、「あなたのことを思ってやっているんだよ」「お母様も心配しているのよ」と言われ続けてきた事は、私にとっては絶望的だった。それはつまり私が間違っていて、私が悪くて、私は殴られるべきであるという答えだからだ。虐待児の扱いなんてそんなもんである。

親密になった大人って?

前述した通り、私は未成年の時にオンライン上(あるいはそのオフ会で)加害された側であり、加害した側でもある。筆者はそれなりに物事を考えることが出来るのであろうし、オフ会に参加しているかどうかは知らないが、VRChatterに限らず、オンライン上の関係性において、子供がオフ会に参加するというのは珍しいことではない。周りの大人がきちんと配慮した上で、酒を飲ませないようにして、門限以内に返すようにして、という大人としての姿は散見される。というか、私もそのような対応をしてもらったし、未成年の頃に(売春という形以外の完全な大人の友人と)初めてオフ会をした時には、周りの大人に親にきちんと電話までしてもらった。

ぶっちゃけてしまえば、買春するような人間のモラルなんてクソ喰らえなので、そんな場では酒もガンガン飲まされていた訳だし、上からも下からも勝手に注がれるような事があった。(急性アルコール中毒にも陥りかけた事がある)何を今更そんなァ、酒ぐらい飲めるヨォ、と思っていたのだが、真っ当な大人はきちんとそれを止めた。(この時は成人年齢まで数ヶ月くらいだっただろうか)

これはどちらも未成年の私と、大人の人間の話である。当然買春してきた大人のモラル云々がクソなのは置いておくが、そんな買春してきた大人の2割ほどは『元々は健全なメル友(通じるかこれ)』である。好きなゲームの話をしたり、どうでもいい日常会話をしたり、オンラインゲームで遊んだりしていたのだ。その末に『お兄ちゃん』と呼んでいた相手が親しくなるにつれて遠距離恋愛になり、『○○さん』になり、相手が飛行機代を出すという形で日帰りで遠征をし、見知らぬ土地で、見知らぬ山奥のホテルで、処女を失い、「妊娠したらお嫁さんは高校生だなぁ♡」と言われた。(当然、学生生活があるので妊娠なんてするのは絶対に避けたかったからゴムを付けるように泣いて懇願したわけだが、「萎える」「礼儀を知らない」「二度とゴムを付けてとか言うな」と叱られた)

幸い妊娠することはなかったが、これを機に私の性は奔放になったし(今思えばこれはトラウマの再演遊びだったかもしれない)他の友人(だと思って信頼していた人)に相談した時に、それまでゲームやマンガの話を穏やかに聞いてくれていた人が、次々と豹変していった。もうセックスの話しかしなくなったのだ。ああ、全員そのために仲良く一年も二年も話していたんだなぁ、と理解したのはこの時である。

念のため言っておくが、これは別にいわゆる出会い系サイトでの話ではない。いや、出会い系サイトとして活用もされていたサイトではあるが、表向きは『メル友掲示板』で、女性同士やグループでの会話もできたし、そんなことがあって以降、男性アカウントとして入り友人を作っていたが、その友人でさえ女であることがバレると扱ってきた。

単に私がバカだった、と言ってしまえばそれまでだが、そういうグルーミングの手口は年単位で仕込んでくるし、これは女の子に限った話ではなく、たとえば男の子であったとしても起こりうる手口である。今仲良くしている人が人狼かもしれない、という認識が筆者にはあまりにも足りていないので、不安になる。ので、周りの大人が必死に注意喚起をしている訳であって、決して未成年者である筆者を排斥しようという意図ではない、と私は思うのだが、そういう事を筆者や筆者の周りのVRChatter、筆者のnoteを読んだ人々はきちんと認識できているのだろうか?

以上は(未成年者であった)34歳精神病患者である大人の私が考えること、体験したことである。一意見として目に入ればいいな、と思う。

ちなみにそれ以外の事は全然詳しくないし調べてないから知らんけど、V睡してたら頭部が変形したとかはあるらしい(前にTwitterで流れてきた記憶)から気を付けてね。あと学校生活云々を大事にしろって言われてもそれがしんどかったりするから来る人もいるかもしんないのになんじゃろね。じゃあねん。

※2024/01/26 3:43追記
あとこれ書き忘れたんだけど、Just (バーチャルセックス)、実質的には確かにオナニーなんだけど、これも性暴力としてトラウマに残る事あるし、Twitterでも散々用語として流れてきているからそれがバーチャルセックスを意味する事も理解出来てしまうし(実際VRCに入る前から単語の意味は知っていた)、性的眼差しで見られるっていうのはある日突然私生活を蝕むぐらいには劇物であるので、『実害がない』訳ではないんだよなぁ……とか思いながら眺めている。その辺りも含めての「大丈夫?」があるよ!

次回予告。

特にない。金欠なのでほしい物リスト公開するかも。

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