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メンタリストDaiGo著「人を操る禁断の文章術」

どうも、読書家のヒデです。

Twitterで本の楽しみ方、活かし方や読書術、選書術など本に関しての発信をしています。

さて、今回はメンタリストDaiGoさんのかんき出版さんから2015年に出版された「人を操る禁断の文章術」を紹介させていただきたいと思います。

本書は全ビジネスパーソンや文章を書いている方には必読書と言っても過言ではないと思います。

例えばメールとかプレゼントとか報告書だったりSNSやブログ、文章力が必要になる場面て多いと思うんですよ。

でも、うまく文章がまとめられない、伝えたいことが伝わらないとかってあるじゃないですか。そんな悩みを解決してくれる1冊かなと思います。

本書で書かれているのは、「文章の力で人を動かす」って言う事なんですけど、この「文章の力」とか「人を動かす」ってどういうことかっていうと

例えば、こんな1文があったとするじゃないですか

「想像してみてください。あなたの目の前に目もくらむような美女がいることを」

こうやって書かれてたらみんな自分なりの世界最高の美女を想像しませんか?想像しますよね。例えば髪の長い女性、ショートカットの女性、鼻筋が綺麗な女性とか、あるいは女優さんとか、モデルさんとか、アイドルとか、ハリウッドスターかもしれません。一人一人はイメージしてる女性は違えど自分の中の世界最高の美女っていうの想像するわけじゃないですか。

この想像させるっていうのが凄く大事で、例えばここに写真だったり画像だったり映像でもいいんですけど、そういうのがあると一人ひとり想像しないじゃないですか。この想像させるっていうのが文章の持つ力なんですよ。

人は想像した後に動くって言うふうに本書には書いてあるんですね。じゃあこの人が動く文章って何なのかって言うと、これも本書の中に書かれている例をあげるんですけど、アメリカの大型量販店で紙おむつ売り場の隣に、使い捨てカメラを置いたんですよ。そこの売り場の担当者がある一言をポップで掲示したんですね。その文章を掲示したことでこの使い捨てカメラの売り上げが大幅にアップしたんですよ

そのひとことっていうのが

「今しか見れない姿、残しませんか」という言葉です。

紙おむつ売り場にやってくるお客さんの大半は子供がいる人たちじゃないですか?しかも紙おむつって毎日使う生活用品ですよね。無意識で手に取ってレジに運んで行きますよね。

ところがそんな売り場に「今しか見えない姿残しませんか」って言うコピーと一緒に、使い捨てカメラが並んでたらそれを読んだ瞬間に、ご両親は我が子の今の姿を想像しちゃうわけじゃないですか。

日常の中に紛れてしまった自分の欲求に気づくんですよ。かわいい姿残したいなって言う欲求に。

その欲求が刺激されて使い捨てカメラを手に取ってしまうんで。大事なのは、この文章に一言もカメラを買ってくださいって言う1文が入ってないってことなんですよ。

つまり想像力のスイッチを入れてあげると後は勝手に行動へ移してくれるんですよ。これが人を動かす文章です。

この想像させて人を動かす文章には大前提となる「書かない三原則」というのがあるんですけど、

それは「あれこれ書かない」「きれいに書かない」「自分で書かない」この3つの大原則は文章を書く上で絶対に必要な大原則なので絶対に覚えて欲しいんです。

あれこれ書かない

これは簡単に言うと「あえて文章を短くすることで相手の想像力を借りる」って言う事なんですね。さっきお話しさせてもらった「今しか見えない姿、残しませんか」もそうですよね。

先ほども言った通りオムツを買ってくださいともカメラを買ってくださいとも書かれてないんですよ。ましてや商品の説明すらされてないんですね。でもみんなカメラを買っていくんですよ。

これは人って受け取った情報が足りない時とか少ない時っていうのは想像や予測で判断するって言う習性があるんですね。しかもこの習性っていうのは知識と体験に紐付いているので自分の好ましいことを想像しやすいんです。

つまり読み手が都合の良いように想像しながら読んでるんですよ。論文だったりきちんと説明された長い文章だと相手は想像できないじゃないですか。この余白を作って相手の想像力を借りるっていうのがあれこれ書かないってことです。

きれいに書かない

これは「感情を揺さぶるような文章をかけ」ってことなんですけど、きれいな文章だと人って動かないんですよ。例えば論文とか教科書とか誤字脱字がなくて句読点の使い方も正しい当たり障りのないきれいな文章っていうのは読み手の感情を揺さぶることができないんですね。

要するに人を動かすのは論理ではなくて感情なんですよ。人って感情で動くんです。よく論理的に考えて行動してるとか合理的に考えて行動してるって言うふうに思われがちなんですけど、人って感情で動いてその後に論理をくっつけて自分の行動は正しいって言うふうに自分を納得させるんですよ。

なので書かなきゃいけないのはたとえ表現が稚拙であろうと言葉選びが洗練されてなかろうとも、個人的な思いや背景が盛り込また文章、つまり感情が乗っかっている文章っていうのが読み手の感情を揺さぶる文章なんです。

自分で書かない

おいおいもはや自分でも書かないのかってなりそうですが、これは簡単に言うと「答えは自分の中にはない」っていうことがですね。

どういうことかって言うと、文章って自分で考えるんじゃないんですよ。書くべきことっていうのは相手の心の中にあるんですね。当然ですがラブレターにも提案書でも報告書でもビジネスメールでもSNSでもブログでもそこには必ず読み手がいるんですよ。

でも多くの人は自分が読ませたい文章を書いてしまってこの読み手の事についてあんまり意識しない人が多いんですね。悲しいんですけど、読み手は書き手が思うほど文章としっかり向き合ってくれるわけじゃないんですよ。

だからこそ自分の中にある言葉ではなくて相手の心の中にある悩みを解決するような言葉を見つけ出さなきゃいけないんです。

例えば30代後半の人に向けて書くのであれば、どんな悩みがあるんだろう、結婚なのか、子供の誕生なのか、はじめてのマイホームなのか、相手の心を読み解いて刺さる言葉を見つけ出すんですよ。

要するに相手の心を揺さぶる文章っていうのは自分の中ではなくて相手の心の中にあるって言うことですこれが自分で書かないって言う事です。

この三原則をふまえた上で本書では7つのトリガーと5つのテクニックが紹介されてるんですねその中から私がこれは大事だなぁと思うものを2つずつ紹介したいと思います。

みんな一緒

例えばこんな文章を見たらどう思いますか「あれ、まだスマ歩じゃないんですか」とか「すでに100万人の方が体験済みですよ」だったり「同期の〇〇さんはもう始めていますよ」だったり、このみんな一緒と言うキーワードは人の行動を駆り立てるのに強力なトリガーになるんですよ。

例えばなんでそれを選んだんですかって聞いたときに「みんながそうしている」からとか「みんなが持っているから」って言う人いるじゃないですか。これってみんながそうしているから私もそうしたって言うことじゃないですか。このみんな一緒っていうのは心理学用語で社会的証明って言うんですけど、簡単に言うと「みんながしている事は正しい」って思ってしまうんですね。

人って決定に迷ったときとか未知の状況に陥ったときとかって周りの人たちを見てそれとおんなじ行動を取ろうとするんですよ。例えば身近な例で挙げると会議とかコンパで本当は意見したいとか思い切って気になる子の隣に座りたいとかって思うことあるじゃないですか。でも、ついつい他の人の顔色を伺って周りに合わせちゃう経験ってありませんか。

この日常的な空気を読むって言う行動もみんな一緒と言う力が働いてるんですよ。なのでこれを応用して文章を考えると読み手に響くメッセージになるんですよ。

認められたい

人っていろんな欲求があるじゃないですか。性欲、睡眠欲、食欲はいろんな欲求がある中で人が抱える1番強い欲求っていうのが承認欲求なんですよ。人って他の人から認められたいって思ってるじゃないですか。褒められたり評価されるのって嬉しいじゃないですか。

なので文章の中に相手を認める言い回しを入れることで相手の心をグッと掴むことができるんですよ。例えばあなたのおかげで変わりましたとか憧れますとかこんなの初めてですとか頼りになりますとか影響受けました。

こういったフレーズは相手の認められたいって言う承認欲求を満たして強力なトリガーになるんですよこれは会社でも使えるのでぜひ使ってもらいたいです。

話しかけるように書く

第二の原則きれいに書かないで相手の感情を揺さぶる文章を書きましょうって言いましたが、相手の感情を揺さぶる文章っていうのは、要するにこの話しかけるように書くって言う事なんですよ。

じゃぁ話しかけるように書くってどういうことかって言うと会話を文章化するって言う事なんですね。人って文章より会話の方が内容を覚えやすいんですよ。だから会話を文章化するだけで説得力っていうのが上がるんですね。

でも会話を文章化するって難しそうって思う人もいると思うんですよ安心してください簡単にやる方法があります。ポイントは自分がこう言ったら相手はこう反応するだろうなぁと想像することです。

つまり読み手の疑問や反応を取り込んで書くことです。具体的には一人二役で会話してそれを難しく考えずに文章にして、それをまとめれば会話を文章化するのは簡単にできるんですよ。

練習方法としては人気ドラマの会話のシーンを文章に書き起こしてトレーニングすることです。このトレーニングをすると会話するように書く力っていうのは一気に向上するのでぜひ試してみて下さい。

上げて、下げて、また上げる

これは文章にメリハリをつけて感動を作るためのテクニックです。書き出しをポジティブ、つまり最初にメリットを持ってきて、途中で一旦谷間ネガティブな情報デメリットを入れるんですね。そして最後にそのデメリットを上回るようなメリットを提示することで感情の起伏が大きくなって相手の感動が高まるんです。

実は大ヒットしている映画や小説のストーリー展開って、大体が上げて、下げて、また上げるって言う構造になってるんですね。この上げて、下げて、また上げるって言うストーリー展開をすることで文章が持つ力っていうのはもっと強くなるんですよ。

なのでぜひ文章を書くときに取り入れてもらえればと思います。でもあくまで上げて、下げて、また上げるっていうのは自分の感情ではなく、相手の感情に対してなのでここだけ注意してください。

本書では他にもたくさんのトリガーやテクニックが載っているので気になる方はぜひ本書を手に取ってみてください。

今回は以上です

それでは素敵な1日を

読書家のヒデでした


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