見出し画像

【ワークショップレポ】地域のシニアにこそ、担ってほしい仕事がある~R60-SETAGAYA- で出会う、自分らしい仕事~

現在、世田谷区で実施中!「シニアの働く」と「地域の事業者」をつなぐ情報プラットホームを作るモデル事業「R60-SETAGAYA-」。
シニアの幅広い就労ニーズと、地域事業者の業務ニーズをつなぎ、新しい地域の仕事や働き方を生み出すために、シニアと地域事業者が直接対話するワークショップを継続的に実施しています。
 ーー R60-SETAGAYA-ならではの仕事とは?
 ーー 自分らしい仕事とは?
今回は、10月末に実施した第4回目の様子をお届けします。
2事業者と、5名の登録者が参加してくれた今回。参加人数はいつもよりも少なめでしたが、その分おひとりおひとりの話をじっくりと聞く時間が取れ、ますます活発な意見交換が行われました。

(第1回の様子はこちら)

(第2回の様子はこちら)

(第3回の様子はこちら)

株式会社more
ー新たな感動を、ともに生み出したいー

画像1

このイベントでは、事業者がそれぞれ自分たちの案件について説明をし、その内容を元に、利用者と直接グループトークを行います。

more 渡辺さんから:
世田谷の西側を中心に展開している介護事業所です。介護サービスは大きく施設と在宅にわかれますが、在宅系の施設を運営しています。moreの社名の由来は“もっと”。より良いものを目指し、挑戦し続けるという意味が込められており、moreにかかわるたくさんの方に「感動を提供すること」を理念にあげて取り組んでいます。利用者の方は一人ひとり異なった背景を持ち、コミュニケーションの仕方やアプローチもさまざまです。R60-SETAGAYA-は、「多様な人がかかわる」ことを大切にしているという点に共感し、参加を決めました。
現在募集中の案件は、特技ボランティアのように、コロナの影響で実施できていないものに関しては、タイミングを見ながら実施できればと思っています。スタッフの利用する電動自転車のメンテナンス業務には積極的な申込をいただいておらず、「どんな点がハードルになっているのか」「ハードルが高い点は何か」が気になっているので、アドバイスが欲しいです。

ワークショップで紹介した案件
・【用賀・瀬田・千歳船橋・成城】訪問介護やデイサービスの足となる電動自転車や車。スタッフがいつでも出動できるよう、万全の状態に保ってくれるバックヤードでのサポート役を募集!
・新たに生まれた時間をよりよい施設運営のために。日常業務で頻繁に使うExcel・Word等で業務効率化を図るアドバイスを求む!
・ 【特技ボランティア】あなたの得意なこと、好きなことをmoreの利用者さんとシェアしていただけませんか?世代の近い方との触れ合いや交流が利用者さんに安らぎの時を与えてくれます。人を笑顔にする活動です。

【グループワークで出てきた利用者の声】
・「1日に○時間いてほしい」などの時間が決まったものではなく、単発であればできそう。スタッフが使う電動自転車のメンテナンスも、タイヤの空気入れやバッテリー量のチェックといった簡単なものでよければできる。
・近所ならば通えそう。仕事に入る前に体験ができるといい。
・「事前研修あり」「マニュアルあり」というように、細かい説明があることがわかると、応募のハードルが下がると思う。
・細かく仕事を切り出してもらうと、いろいろな業務があって「楽しそう!」と興味がわく。

小熊建設株式会社
ー人生100年時代、シニアにこそ来てほしいー

小熊建設

小熊建設 小熊さんから:
個人宅のリフォームはもちろん、福祉施設、学校の改修工事など世田谷区内の工事に取り組んできました。半世紀以上、地域循環型経済を目指して仕事をし、災害時においてもお客様から必要とされる会社を志しています。
建設業は固い仕事というイメージがあるかもしれませんが、住まいも未来へつながっているもの。人生100年時代と言われる中で、自分たちに出来ることは何かと考えていました。
今回募集しているドローンを使った空撮業務は、確かに若い人の興味・関心を得られるかもしれません。にもかかわらず、「R60-SETAGAYA-」を通して募集を行ったのは、R60-SETAGAYA-世代の方々に、ドローンのような新しい技術を敬遠するのではなく、ライフスタイルに取り入れていただくことで、さらに前向きな気持ちを持っていただきたい。そして、世田谷に長く住んでいるシニアだからこそ、安心できる地域コミュニティを守っていけると考えたからです。

ワークショップで紹介した案件
・【ドローン体験会】屋根の状況を確認するためにドローンを使った空撮業務を実施しています。軽量ドローンは免許不要、操作も覚えれば簡単!まずは体験会へ。

【グループワークで出てきた利用者の声】
・自宅にも「屋根の修理をしませんか」という連絡がたくさんくるけれど、よく知らない業者なので頼むのを躊躇していた。自分でドローンを操作して、屋根の様子が見られるというのはとてもいい試みだと思う。
・現場の巡回はとても重要業務だと思うので、ただ見て回るのではなく、どういうポイントで見るのか、何軒見るのか等、マニュアルの整備が必要ではないかと感じた。
・現場を回る大切さと、その大変さはよくわかる。今は、メモを取るのではなく写真を撮るなど、いらない苦労をなくしていることがわかり、新しい働き方を見つけた気分。
・本来の業務だと敷居が高いが、バックヤードだと経験していたことのある業務もあり、ありがたい。
・ドローンなどの話を聞いて、「自分も新たな挑戦がしたい!」と思えたのが嬉しかった。

シニアの力で、地域がより活気づく

画像3

グループワークの中では、募集案件への具体的なアドバイスやご提案だけでなく、参加者同士がお互いの得意なことや、力を入れている活動などを会話の中で知り、「機会があれば、ぜひご一緒に…」と、今後のつながりが期待される場面もありました。

R60-SETAGAYA-で使用しているウェブプラットフォーム(GBER)を開発した、東京大学先端科学技術研究センター 檜山 敦先生もグループワークに参加し、
「こういった場を通して、事業者から求人案件について、直接具体的な話を聞くこと。そして、その上で潜在的な働き手である利用者のみなさんに、実際に働くにあたっての不安や知りたいことなどを率直にご意見いただくこと。その積み重ねが、この先の働き方をよりよいものにしていくのだなと感じます。参加者同士が議論の中で繋がる機会があったのも良かったですね。R60-SETAGAYA-の主目的は『事業者と利用者のマッチング』ですが、その目的を達成する過程において生まれるつながりや発見が、地域の中でさまざまな形で活性化していくこともあるのだと感じました。お互いがお互いをサポートして、さらに地域を盛り上げることができればいいですね」と笑顔で語られました。

仕事を通して生まれる、地域との新たなつながり。R60-SETAGAYA-によって、地域がより生き生きと活気づく未来を思い描きながら、引き続き、本事業のよりよい形をみなさんと模索していきます。

---------------------------------------------------------------
Facebook、Twitterからも情報を発信しています!
【Facebook】https://www.facebook.com/GberSetagaya
【Twitter】https://twitter.com/GberSetagaya
---------------------------------------------------------------
お問い合わせは以下へご連絡ください。

(世田谷区事業者の方)

(世田谷区民の方)

働くをRe:DESIGNする
R60-SETAGAYA-
世田谷版GBER運営オフィス(運営:非営利型株式会社Polaris)

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?