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ECHO/フジファブリック

大好きなフジファブリックの曲達を
語彙力ないながらに、
1曲ずつ思っていることを
投稿していこうと思います。


第59弾は

ECHO

2011年9月21日発売のアルバム
STARに収録され、
後に2019年8月28日発売の
FAB LIST2に収録された曲。

シンプルなコード弾きから始まる曲。
手紙を読むような語りかける歌、
失ってしまった誰かを思いながらも
前に進みだそうとしている曲。

MVでは空から地上を見下ろすような視点で
撮影されていて、
メンバー3人の演奏シーンで出演しています。


曲について

曲が出来た経緯について
過去のインタビューを
下記に紹介させていただきます。

ーー「ECHO」 はとても雰囲気のあるミディアム・バラードですが、これはまさに歌を聴かせるという曲になってますね。【インタビュア】

この曲はギター・ソロも含めて全部一発録りで。 エフェクターを並べて, ソロではファズを踏んで。 これ は ES-335に013のラウンド弦を張って弾いたんですよ。 335はフラットっぽい音も出せるし, ガーンって弾いた時も気持ちいい音が出せるし。 でもチョーキングとかめっちゃしんどくて(笑)。 その無理やりやっている感じが出ていると思います。(山内総一郎)

ーーこのソロはちょっと「レット・イット・ビー」っぽい感じがありますよね?【インタビュア】

ありました!? これは考えてやったというよりは, 歌の延長でその場の勢いで弾いたもので、アウトロも そのまま弾いたんです。 去年の斉藤和義さんのツアー リハ中、自分の誕生日にベースの隅倉(弘至) さんか ら自作のファズをいただいたんですよ。 ダークな音でいいな~って思ってて。 それを使いました。(山内総一郎)

ギターマガジン 2011年10月号より



ーーシンプルな中にも聴き所は満載です。「ECHO」 の直情的なギターソロも印象的でした。【インタビュア】

あの曲はES-335を使ってい ますね。013のゲージを張っていたのでチョーキングもろくに出来なかったんですけど、 だからこそああいう真っ直ぐで感情の乗ったギターソロになったんだと思います。 他の曲はプリプロやリハの段階である程度フレーズは固めるんですけど、このソロは予め何も描かずに挑みま した。 バッキングからソロまで一連の流れでの一発録りなんで、 良く聴けばギターソロ前にエフェクターを踏む音も聴こえると思いますよ(笑)。

Player  No.549 2011年11月号より


「ECHO」の歌は、 実は仮歌です。本チャンを録ったときに、すごく気持ちを込められたなと思ったんですけど、エンジニアの高山さんが、「ゴメン、一回仮歌聴いてもいい?」と言って。仮歌を聴いて、涙が出そうなくらい感動したんだよねと。 それで聴いてみたら、確かに全然良かったんです。今の自分の 最善を出したのに…と思ってショックな部分もありましたけど、嬉しくもあって。 音楽の面白さや深さを改めて感じました。(山内総一郎)

GiGS 2011年11月号より


アルバムという作品を作るときに、自分たちの置かれている状況をちゃんと提示していかなければいけないという。 自分たちの音楽、姿勢、そういうところで芯が欲しいということも思ってましたし。 あと、 “ECHO" という曲を歌ってるときに「これは自分しか歌えないな」 と思えたんですね。 それも大きな要因でした。 そういう曲を作ったのが初めてだったんです。 これは自分が歌わないといけないという曲ができたのは嬉しかったですし、歌わなきゃいけないなという気持ちにさせられた。(山内総一郎)

MARQUEE  Vol.87より

大きな喪失を乗り越えて、それでも前へ向かって歩き出す想いを歌に託した1曲。去年の秋のデモ聴き会でソウ君が持って来たメロディーを、リハーサルスタジオで皆で合わせながら曲として完成させ、その後長い時間をかけて歌詞を練り上げていきました。
「いろいろな受け取り方をされる曲だと思うんですけど、この曲を通して書こうと思ったのは、生きていく中では様々な出会いと別れがあって、それを繰り返しながら進んで行くという。考えても答えはないし、止まっている場合ではない、前へ進んで行くしかないな、という思いをそのままぶつけた曲ですね」とソウ君。フジファブリックのボーカルとして自分が歌う、という意志をはっきりとメンバーとスタッフに伝えたのは、”ECHO”が出来たときに「この曲は自分にしか歌えない」と強く思ったのがきっかけだそう。シンプルに言葉を聞いてもらいたい、という気持ちが大きかったので、アレンジ的にもなるべく一発録りに近い、バンドとしてもストレートな表現を心がけた曲です。

アルバム STAR ライナーノーツより


この曲は2010年の秋頃に作り始め、
一発録りに近いサウンドで、
歌も仮歌が採用された曲。
思いもよらない採用に戸惑っている様子が
インタビューにもありますね。

そして山内さんが
フジファブリックのボーカルとして
歌うことを決意するための
起爆剤になった曲でもあります。


歌詞について

今回は歌詞についての
過去のインタビューも
下記に紹介させていただきます。

ーー「ECHO」はアルバムの最初のクライマックスという感じの一曲ですが、 今ありったけの想いをのせて君に君に捧ぐようと歌う、この歌詞は山内さんと加藤さんの共作ですね。【インタビュア】

最初に加藤さんが書いてみたのが去年で、表現として残っている部分も少しありますけど、そのころはまだこういう内容の歌詞ではなかったんですよね。 当時の歌詞だと、自分たちが立ち止まってしまいそうなニュアンスも感じられたんで。それで書き直してもらって・・・(山内総一郎)

曲調に合わせていくという方向だったんですけど、最終的にはこういう曲だから、山内くんの内面から出てくるものを盛り込んでいった方がいいなと思っ て、それで山内くんから言葉をもらって2人で書いていきました。(加藤慎一)

CD&DLでーた 2011年 No.9  9月〜10月号より


ーー“ECHO ” の《それからの調子はどんな?》《ありったけの想いをのせて君に君に捧ぐよ》っていう言葉は、「前に進んでいくフジファブリック」だけではなくて、 もっと大きな視点で、今の日本の大変な状況ごと前に転がそうとするメッセージになってる曲ですよね。【インタビュア】

やっぱり震災のこともありますし…それをダイレクトに言葉にしようとはそこまで意識はしてないんですけど、やっぱり自分たちの活動とかぶってきたりもするし。 表現したいこと、言いたいことと・・・・・・ 変な言い方かもしれないけど、いろいろ訊いてみたいなと思うこととかそういうものを素直に曲にするっていうのが、自分たちに必要なことの大きなもののひとつじゃないかなって。正直に、自分たちのそのままを出すっていう。(山内総一郎)

H 2011年10月号より


ーー収録曲でいうと、特に “ECHO”が明確なメッセージソングになっていて。これは 志村さんに捧げている曲にも聞こえるんですけれども、どうしてこういう曲を書こうと思ったんですか?【インタビュア】

山内「そういうふうに思われるだろうなと思うんですけど、人間、出会って別れて、 たぶんこの先もそういうふうに続いていくものだと思うんですけど。それを近い言葉で表現したいと思って作ったんですよね。 だから、彼のことも含まれてるところは正直あるんですけど、でも彼のことだけではないです。聴いてもらえる人には・・・・・・ほんとは自由に聴いてもらいたいんですけど、 それだけじゃないよっていう。自分が言いたいことを口に出して今言うつもりはあんまないんですけど。歌詞の「どこまで行っても続いて行くものなんだ」とか、「答えがないな」っていうのは普遍的なことだなとは思っていたのでそれを曲にできて良かったなっていうのはすごく思いますね。(山内総一郎)

ROCKIN'ON JAPAN 2011年10月号より


ーー当然歌詞によっては 志村君に向けた気持ちもあったりするわけだよね。【インタビュア】

そうですね。まあもちろん その気持ちだけに向かって書いたわけでもなくて、例えば「ECHO」は出会いと別れの曲で、いろんな人の気持ちに普遍的に繋がるものだとも思うし、そういう気持ちで音楽として鳴らしていったという感じですね。(山内総一郎)

Talking Rock! 2011年10月号


ーー特にストレートなのは「ECHO」。これ、総く んと加藤さんの歌詞だけど、客観的にどうです
か?【インタビュア】

客観的に見て・・・・・・まぁ生々しいですよね。でもこれは志村くんのことに限定しないで、すごく幅広いことを唄ってるつもりなんですけど。(山内総一郎)

ーーこれ、どうしたって志村に向けて唄ってるよう

に取れるよね。【インタビュア】

そう捉えられるだろうなぁとは思ってたし、実際にライヴでやってみて〈やっぱりそうなんだなって。でも、ピンポイントで彼のことを唄ってるわけじゃなくて。自分の今までの出会いと別れを曲にしたいと思って書いたので。(山内総一郎)

音楽と人 2011年10月号より

この曲の歌詞は
加藤さんと山内さんの
共作になっています。

加藤さんが書いた歌詞から
山内さんの歌いたいことも
盛り込んで完成させたとのこと。

当時のインタビュアの誰もが、
曲を出すタイミング的に
志村さんのことを歌っていると
口を揃えて言っていますが、
山内さんはあくまでもそれだけでなく、
出会いと別れをテーマに普遍的な歌詞を
目指してを書いたと仰っています。


しかし……。


結成してから年月が経つごとに、
ECHOの歌詞についての
流れが変わります。

ーーボーカルという担当が増えて、苦労が多かったと思います。【インタビュア】

めちゃくちゃ辛かったですね。 特に自分で歌う曲の歌詞を考えるっていう作業。 最初はやっぱり志村くんのことを歌いたいなって思って曲を作り始めたんですけど、やっぱりメロディからできちゃうんですよね。 まあそれも全然良いんでしょうけど、 メロ ディから言葉が見つからないんですよ。それが辛かったです。(山内総一郎)

ーーそれは「ECHO」ですか?【インタビュア】

そうですそうです。(山内総一郎)

ーー結果的には素晴らしい曲になりましたよね。【インタビュア】

ありがとうございます。 俺の中でも 「ECHO」は3人になったフジファブリックのスタートを象徴している気がしますし、この曲はどうしても作らないではいられないって感じだったんで、 思い出深い曲です。(山内総一郎)

Guitar Magazine Special Series
フジファブリック山内総一郎より


ーーここまで赤裸々に彼のことを唄うのって初めてじゃないですか?【インタビュア】

志村くんのことを唄ったのは〈ECHO〉が最初ですね。3人体制で僕がフロントマン、という形でフジファブリックが再始動することになって、その時も自分の思いを包み隠さず書かないとって思ってできた曲が〈ECHO〉だったんです。で、また今回もソロでやるってなった時、やっぱり自分が唄いたいのは志村くんのことだったんで。(山内総一郎)

音楽と人 2022年4月号より


この曲(ECHO)ができたことで、自分の中で大きな覚悟が生まれました。志村君への思いを歌った曲で、時間が経ってもずっと歌い続けていきたいと思える楽曲になりました。そしてこの曲が、バンドを続けていくための原動力になっていると思います。僕らにとって大事なBLOOD SONGです。(山内総一郎)

MUSIC BLOODより

フジファブリックが
結成15周年を過ぎて数年経った頃、
ECHOは志村さんへの思いを歌った曲だと
インタビューやTVで
話すようになったのです。

どんな変化なのか分からないですが、
年月が経つにつれて歌い続けたい
理由としてやはり作った当初から
志村さんのことを
思っていたからなのでしょうか。

インタビューの記事を読んだ時に
聴く人によってはガラリと解釈が
変わるのではないでしょうか?



個人的な話(※毒舌入ります)

私にとってフジファブリックの曲は
どの曲も大好きなのですが、
未だに好きになれない曲があり、
それがECHOでした。

初めて聴いたときに正直、
下記の歌詞に涙を誘われました。

君はここにいないよ

ECHO 歌詞より

だけど気持ちに整理ができてない人からしたら、
これはストレートに辛いフレーズ。
悲しみに打ちひしがれてしまう方の
涙に誘われる=お涙頂戴みたいな。
このフレーズが現実を突きつけられるみたいで
好きじゃなかった。

そして私からしたら3人体制になって
すぐに出したアルバムでこの曲を出されたら
志村さんのことにしか聴こえないわけで。

だけど当初の雑誌には
“誰にでもある出会いと別れ”を
歌ってると言われると「?」になるわけで。

曲の解釈に正解はありませんが、
曖昧になるなら、
2011年のタイミングで出さなかった方が
良かったんじゃないかと思う気持ちが
強くこびりついていました。

そして時が経ち、
山内さん自身がパーソナルな部分を
さらけ出す辺りでこの曲のことを
志村さんへの思いの曲だと
言った時には「やっぱりな」というのと
そう言えるようになるタイミングで
出した方が良かったんじゃ・・・
という気持ちになって、
今現在に至ります。

あくまでも個人的な話が
毒舌ですいません(笑)

ちなみにフジファブリックでは
大切な人との別れで
普遍的に歌われている曲はもう一つあって、
手紙という曲があります。
過去にも紹介させていただきましたが、
山内さん自身はこの曲もECHOと同じような感じで
曲を書いたと言っていますが、
ECHOよりストレートすぎず、
普遍的な曲なのでこちらの方が聴きやすいかなと
個人的に思います。

さらに、2022年の3月に
山内さんはソロアルバムを出しました。
その中のリード曲として先行配信された曲。

この曲もなかなかストレートで・・・
もう本人も発売前から
その曲だと公認しています。
個人的にこの曲が出たことによって、
ECHOの残念感が少しだけ薄れたような気がします。

潔く彼のことを歌うなら
これくらい書けばいいのにと
思っていたのかもしれません(笑)
ただ、ストレートすぎないのが
フジファブリックの良いところでもあるので、
そこを加味しながらECHOを書いたところ、
聴く人(私)によっては
失敗の曲になったのかも(笑)

最後まで毒舌ですいません・・・

フジファブリックがこの曲を作ったことで
新たに前へ進むことができたというのは
間違いないのだから、
それは今となっては良かったと思っています。


いかがだったでしょうか✨
ECHOを紹介させていただきました。

これ読んで伝わらなくとも、
曲を聴いてくださって
フジファブリックの良さを
楽しんでいただけたら、
とても嬉しいです✨

また次も気まぐれで
一曲ずつ紹介と思ったことを
投稿したいと思います✨



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