見出し画像

have a good time/フジファブリック

大好きなフジファブリックの曲達を
語彙力ないながらに、
1曲ずつ思っていることを
投稿していこうと思います。

第113弾は

have a good time

2016年12月14日発売のアルバム
STAND!!に収録されている曲。

ピアノから始まるイントロに
小気味よいリズムとは裏腹に
曲が進むにつれて
絶望的な心の叫びが聞こえるような
どんより暗くなったり、
メルヘンチックになったりと
不思議な曲になっています。


曲について

曲が出来た経緯について
過去のインタビューを
下記に紹介させていただきます。

生活ってのは続くもので時には辛い時もあります。独りぼっちだと思っていても周りはちゃんと人は見ているんですよ。そんな主観と客観が入り交じった曲なのでこれ以上落ちる事はない、あとは上がるだけ!って思っていただけたら嬉しいっす。(加藤慎一)

フジファブリック アルバムSTAND!!ライナーノーツより


ーー加藤さん作詞作曲の「have a good time」 もストレンジな世界観が渦巻いている楽曲ですね。【インタビュア】

とんでもない曲ですよね (笑)。それでいながらデモのときから芯がしっかりしていたんです。 何がやりたいのかが分かる、 どんよりと暗いデモでした。 サビで3拍子に切り替わるアレンジもデモの段階から固まっていました。 その3拍子の上でダイちゃんが弾いているピアノも退廃的で奇妙な遊園地感があって。 ダイちゃんは少し怪しげな旋律を作るのが本当に上手いです。(山内総一郎)

ーー鍵盤リフとベースリフ主体の展開ですから、 山内さんは自由にオブリを弾く場面が多いですね。【インタビュア】

この曲をライブで演奏する際は、ハンドマイクで歌うのも有りかなと思っているんです。 その代わりにダイちゃんのピアノをもっと強く出して。 音源としてパッケージするにあたっては、歌詞の恨み辛みを過剰に表現するのはリスナー目線として疲れてしまうと感じていたんですけど、 ライブなら曲中の主人公の悲壮感、 絶望感を情念をたっぷりと込めて歌いたいかなって。(山内総一郎)

ーーラストのサビ前に現れるインパクト抜群のノイズは?【インタビュア】

あれは一応ギターで出しているんですけど、 電子タバコのiQOS(アイコス) を使ってノイズを発生させ、それをピックアップに拾わせてやる方法です。レコーディングではなかなか上手く行かず、プリプロで録れた音を活かしました。(山内総一郎)

Player 2017年1月号より


ーー今回は「have a good time」の作詞と作曲をしてますが、曲順的にもアルバムのヘソみたいな立ち位置の曲になってますね。【インタビュア】

それはまさに「変な曲作ろう」って山内くんが言ってた時に出来た曲で、〈これは入れよう〉みたいな話になって。 最近僕らが作るアルバムで、こういう感じの曲ってあんまり出してなかったんで、そういうのを出せたのは良かったと思います。(加藤慎一)

ーー歌詞も曲調も不穏なムードが漂ってますけど。【インタビュア】

そうですね。 どちらかというと暗い感じで。(加藤慎一)

ーーあえてこういうのを狙った感じなのか、それとも自然と出て来たものなのか。【インタビュア】

これはけっこうスッと出てきましたね。曲を作りながら歌詞も一緒に書いてったんですけど、原型とほぼ変わってないし。(加藤慎一)

ーー基本後ろ向きですよね、歌詞が働くだけじゃなくて〈働くだけなんて〉とか。【インタビュア】

まぁ別に働きたくないし......(加藤慎一)

ーーえええ!!【インタビュア】

…って思う時もあるじゃないですか(笑)。(加藤慎一)

ーーうまく逃げたな(笑)。【インタビュア】

だから、〈この先いいことばかりじゃないよね〉っていう歌です。 将来の不安っていうか、良くないことが待ち受けてるかもしれない。それに対する備えというか慰めというか。そうじゃないともしそういう事態になった時、ものすごく自分が落ち込んでしまいそうな気がするので。(加藤慎一)

ーー今のうち先回りして歌にしておいたと。それだけ将来の不安は切実だと。【インタビュア】

だから......曲も詞もスっと出てきたんじゃないですかね。(加藤慎一)

ーーそういうことを考えざるをえない歳頃ではありますね。【インタビュア】

一応最後は〈迎えゆくよ〉ってポジティブに書いてますけど、 最初はここ〈落ちてゆく〉だったんですよ。〈暗く深く沈んでいく〉だっけな? で、それはちょっと暗過ぎるっていう意見があって、直しました。(加藤慎一)

ーーだからこの曲って、今まで加藤さん書いてきた変な曲とは違った印象があって。さっき「自分の色よりもバンド」って言いましたけど、これは自分の色が濃いですよね。加藤さん自身が望んでそうしたわけじゃないにしても、そうなってる。【インタビュア】

……スッと書けちゃったことは、そうかもしれないですね。(加藤慎一)

音楽と人 2017年1月号より

ーーオリエンタルな雰囲気の「炎の舞」やパーカッシブな歌中と幻想的なサビの対比を活かした 「have a good time」など、良質かつ個性的なナンバーが顔を揃えていますね。【インタビュア】

「have a good time」 は、 “もう働くだけなんて嫌だな”というようなことを歌っていて、 サビで心の叫びが大きくなりすぎてしまうという流れになっていて。“もう嫌だ! ” というところで6/8拍子になって広がっているのは、明らかに人として崩壊してしまっている感じを出したかったからなんです。 だから、 サビはフレーズとかもできる限りクロマチック・フレーズを使って、不安定な雰囲気を出すようにしました。(山内総一郎)

ーーやりますね。サビのビート・チェンジは、加藤さんのデモからあったのでしょうか?【インタビュア】

ありました。 ただ、デモのときはわりとそのまま行ける感じになっていたけど、振り切った方が良いだろうということになったんですよね。 それで、思い切りメリハリを付けたし、サビと他のパートは別録りしました。歌中とかはピアノとエレキギター、ベース、ドラムで淡々と録るんですけど、サビのドラ ムはバラして大太鼓とか合わせシンバルを使っています。そういうことをするのが好きなんですよ。 「have a good time」はかなり挑戦的な曲で、録っているときもメチャメチャ楽しかった。 1曲の中に、いろんな色がある曲になりましたね。(山内総一郎)

GiGS 2017年2月号より


――で、5曲目の「have a good  time」は加藤さんの作詞作曲で、僕はタイトルを見ただけで、これは絶対に加藤さんの曲だろうと思ったら見事に的中(笑)。【インタビュア】

サスガは編集長!(金澤ダイスケ)

ありがとうございます。(加藤慎一)

これはホントに加藤さんらしい曲ですねとよく言われますね。(山内総一郎)

ーーうんうん。ピアノレゲエな感じの裏打ちで始まり、加藤さんの曲としては今までにないテイストだなあと思いつつも、歌に入ると、どこかのほほんとしたメロディが流れて、やっぱり加藤さん節だなあと(笑)。ちなみに曲のモチーフはどういうものだったの?【インタビュア】

モチーフですか? それは“働きたくない”です(笑)。(加藤慎一)

ハハハ(笑)。(山内総一郎&金澤ダイスケ)

ーーそういう歌だよね?(笑)“もう嫌なんだ/泥水を/泳がされてるような”と。【インタビュア】

はい(笑)。そういう気分がパッと出てきて、その気持ちのままに書きました。(加藤慎一)

ーーあ、そう(笑)【インタビュア】

でも、最終的には前に進んでいるので、実は超ポジティブソングです!(加藤慎一)

ーーあ、なるほど(笑)。まあ、確かに、必ず明日はやってくるし、 どんな状態でも僕らは未来に向かって進んでいるわけでね。【インタビュア】

そうです。そういう希望の曲です! ちなみに最初はもっと違った、わりと悲惨なタイトルだったんですけど。「タイトルくらいは明るくしたら?」という話になりまして。(加藤慎一)

タイトルが明るいほうが、この曲の皮肉っぽい表現がわかりやすいかなと。(山内総一郎)

で、何がいいかなと考えて、「have a good time」だなと。(加藤慎一)

ーーどこか80年代っぽいよね。“ところで”とは書かずに“BY THE WAY”みたいな(笑)。【インタビュア】

でも、最初に聴いた時は ・・・確か今年(16年)の頭のデモ聴き会でこの曲が出てきて。年始やし、アルバムに向けて本腰を入れようという状態でのデモ聴き会でもあったので。ある種メンバーの今年の意気込みとか、意思確認をする場でもあったんですよ。そう いう中で加藤さんのこの曲を聴いた時に「おいおい、どうした!?」 とビックリして(笑)。(山内総一郎)

ーーまぁ、そうなるよね(笑)。【インタビュア】

「曲はめちゃくちゃカッコいいんやけど、この歌詞って何?」 みたいな。(山内総一郎)

でも、日常で生まれる一瞬の気持ちを切り取るくらいの感じで書いたので。例えば、朝起きて会社に行きたくないなあとか、少し憂鬱になる瞬間とか、あるじゃないですか。(加藤慎一)

ーーあるよね。 ブルーな感覚だよね。【インタビュア】

そう。それを拾い上げて形にした感じなので。だから常にそう思っているのではなくて。そう感じつつも最終的には前に進むという、つまりポジティブソングです!(加藤慎一)

ーーなるほど!(笑) 加藤さん節が大炸裂しています!(笑)【インタビュア】

Talking Rock! 2017年2月号より

加藤さん節が炸裂している曲作りの模様が
インタビューに書かれていますね✨

歌詞は最初は暗い終わり方だった所を
前に進めるように書き換え、
フジファブリックとしても
こういう位置づけの曲を
避けていたけれど、
新たな一面として挑戦した。

働いている大人ほろ苦さを
タイトルでは明るくしてる所も
こだわりが見えますね✨


歌詞について

ここからは個人的な歌詞解釈になります。
上記の歌詞リンクを見ながら、
温かい目で見ていただけると幸いです。


1番の歌詞解釈


憂鬱な朝、今日も仕事だ…
目覚めてから嫌なことが浮かび上がり、
そしてすぐに消えていく。
今日は残業だなと予感を抱き、
ため息が漏れる。
何をしてもスカッとしないわけだ。

だけど、実際に会社に来て
状況によっては事態が変わる可能性もある。
もしかしたら自分の頑張り次第で
定時に上がれるかもしれない。
そうなったらやる気が湧いてくる。
気分屋だと笑われても、気にしない。

働くのは大事だけど、
働くだけで自分を消費するのは…

もう嫌なんだ!
泥水の中で泳がされているような毎日に。
でも今の場所じゃ変わらない。
変わることができない。
落ち込むだけ落ち込んだら諦めて、
溢れそうな涙を抑え行こう。


2番の歌詞解釈


もう限界…
今日は最低限のことを済まして、
強制的に部屋に閉じこもった。
人としてモラルがないのは
分かってるけど、
今日は時間を忘れて過ごしたい。

働くことは大事だけど、
働くだけで自分を消費するのは…辛い。

自分の身一人だからと言って
いくらでも仕事を
辞めれるわけじゃない。
日々、沢山頑張ってたら、
悲しみも辛さも
乗り越えられると信じていたのに。
でも、それはないだろ…!!
もう自分がやってきたものが
すべて崩されて何を信じたらいいのか、
どの道を歩いているのかも分からない。
でも、ここがどこなのか見つけるために
溢れそうな涙を抑えて行くよ。

・・・

…みたいな感じでしょうか。
真面目に仕事やってきて、
仕事で人に期待しすぎて
裏切られた人ほど、
この歌詞は染みるんじゃないでしょうか(笑)
あとただ働きたくないと思ってる人にも
刺さるかもしれません(笑)


個人的な話

初めてこの曲聴いた時に
3人体制になってから珍しく
人格崩壊している曲だなと
衝撃だった印象でしたが、
発売当初はあんまり
ピンと来てなかったんです。

だけどここ最近、
個人的にも仕事で嫌なことがある時に
この曲の絶望感にひしひしと
共感することもありました(笑)

自分が今まで培ってきたことを
ことごとく壊されて、
更に自信をなくし、
どこを歩いてるのか
分からない状態になった時に
この曲が心に染み渡りすぎて、
一緒に「もう嫌なんだ!」と
歌ってしまいたくなるほどでした😭

ただ、この曲はアルバム発売後の
2017年のツアーのみしか披露されず、
映像化されていません。

私は子供がお腹にいてる時だったので、
ツアーには行けず…😂

またいつかライブで
聴けたらなぁと願う曲です✨


いかがだったでしょうか✨
have a good time
紹介させていただきました!!

これ読んで伝わらなくとも、
曲を聴いてくださって
フジファブリックの良さを
楽しんでいただけたら、
とても嬉しいです✨

また次も気まぐれで
一曲ずつ紹介と思ったことを
投稿したいと思います✨


#フジファブリック #フジファブリック志村正彦 #フジファブリック山内総一郎 #フジファブリック金澤ダイスケ #フジファブリック加藤慎一 #音楽 #音楽レビュー #スキしてみて #アルバム曲 #STAND #働くのが嫌な歌

この記事が参加している募集

こんな記事でもよろしければ、サポートお願いします! いただいたサポートは感謝の気持ちで使わせていただきます!