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悲劇の中で生きる私たち

私たちは悲劇の中を生きている。

僕はそう思っている。

僕が来ているTシャツは遠い異国の人が作っている。

その人は劣悪な環境、低すぎる賃金で働いている。環境、賃金の改善を求めて声をあげれば雇用主からひどい暴力を受ける。

工場で働くためには子どもを親類に預けなければならず最愛の我が子に毎朝のおはようも毎晩のおやすみも言えない。

安全性の保証されていない建物で働くことを強いられ倒壊の不安すなわち自分の命がいつ失われるとも分からない不安と共に働かなければならない。

僕が普通の暮らしを送るために知らないうちに犠牲になっている人がいる。実際に僕はそれをつい最近まで知らなかった。

こんなこと悲劇でしかないと思う。こんな悲しいことってありえない。

誰のせいでもない。そんな社会ができあがってしまった、それが途方もなく悲しい。

こんな社会は変えなきゃいけない。声をあげなきゃいけない。でもそれだけじゃない。

悲しいことを悲しいと言う。嘆く。涙を流す。シクシク、メソメソと。いつでも、どこでも、何度でも。

そんなこともとっても大切だと思っている。

最後に、大好きな歌の一節を載せたい。


「汚れた世界に悲しさは響いてない どこかに通り過ぎてくただそれを待つだけ」

Swallowtail Butterfly〜あいのうた〜 より

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