立論「人口流出対策や観光対策をはじめとしたまちづくり政策について」 ——京都市長選立候補者討論会第2戦 (JC) Part5-1

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コーディネーター
それでは3つ目のテーマに移りたいと思います。
こちらはまちづくり政策「人口流出対策や観光対策を初めとした街づくり政策について」の回答を、それでは村山祥栄さんからよろしくお願いいたします。

立論:村山祥栄「京都だから働きたい街化計画と市民にもっと優しい街化計画」

若者の人口流出の原因は2つ。働く場所がないことと住む場所がないこと

まずは街づくり、人口減少、観光政策でございます。
まずですね京都が若い人たちが流出する原因は2つなんですね。
1つは働く場所がないというのと、住むところがないっていう、この2つです。

現在オフィス不足率は政令市最低。新たな産業用地を作り企業誘致する。京都駅南口は国内企業誘致、大原野は物流センターとか工場の拠点、小倉駅は京都ブランドを生かして海外企業誘致

働きたい場所がないのは、結局産業用地を作るに確保する場所が、今、ないということが最大の問題になってます。
従いまして、日本の中でオフィスの不足率は、日本で政令市では最低でございます。
そういう意味で私は京都駅の南、そして小倉池周辺そして大原野、沓掛と、こういうエリアに新たな産業用地を作り出して、そこに企業誘致をやる、京都南口に関し八条口に関しては日本の国内企業を誘致する。大原野は物流センターとか工場の拠点にする。
そして唯一駅チカで大型の産業用地で残されている小倉駅につきましては、どちらかというと海外の最先端企業なんかを誘致するエリアにしたいと。
なぜならば京都というブランド力があれば、国内企業のみならず海外の企業の誘致もできると。
そういう意味で、海外の企業をどんどんと集めて、所得も高いですからそういう企業を集めていくということと、

京都に住んだら奨学金の返済不要な支援を、既に有る府だけでなく市もやる

合わせて京都で住んだら奨学金の返済もしなくて済むよ、という奨学金の返還支援を既に府でもやっていただいてますが、市もしっかりとやって、京都に住めば、いい企業で行きたい会社に働けて、なおかつ奨学金も免除、返済免除になっていくと、
こういう働きたいまちづくりをしっかりとやることがまず1つ。

子育て支援の徹底で若者を呼び込む。門川市政の御所南の成功例を周辺部に整備する

そしてもう1つは30代の若い人たちが住みたい街、京都と。選んでいただけるような街づくりをしていかなければいけない。
そのためには先ほど申し上げていたような子育て支援を徹底的にやるということに合わせて、いい教育をやればやっぱり人は集まってくる。
これは門川市政で行われた御所南がまさにいい例でございます。
いい教育をやれば人はやってくるだから、そういういい教育を周辺部を中心に整備をしていく。これが肝です。

洛中中心主義だったこの16年を改める。不動産価格が安定した周辺部の内、アクセスが良い地域には子供の施設や学校を整備。不便な洛西ニュータウンは新しい新型路面電車BRTを導入。

この16年っていうのは洛中中心主義で街中に経営資源が全部集中をしてきた16年でありました。それに引き換え周辺部というのはどちらかという疲弊をして、人が減り、でも一方で不動産価格は比較的安定をしています。
そういう意味で、比較的アクセスが良くて不動産価格が安定してる地域に集中して、例えば子供の施設なんかもそういうところに誘致をするし、学校なんかもそういうエリアを集中的に整備をしていく。

そして山科のように便利なところはいいですが、一部不便で今非常に難問になっている洛西ニュータウンなんかについては、50年前地下鉄がやってくるという約束をしたんでございますから、地下鉄は無理ですけれども桂川駅から洛西口、洛西ニュー、そして中の循環路線という新しい新型路面電車BRTという仕組みを導入してですね、そこに交通アクセスの問題もしっかりと解消して、ここ住めるなと住みたいなと思っていただける街を作りたいと思います。以上ですありがとうございます。

コーディネーター
では続きまして松井さんお願いします。

立論:松井孝治「若者の定着・就業・創業支援・市民生活の観光の両立に向けた公共交通改革」

松井孝治
はい、私もですねこれは、若者の人口流出って本当に京都は危機的に考えなければいけないと思っていまして。

京都駅南側北側五条六条、崇仁、竹田駅。景観も守るべきものは守るべきだが、もう一度都市計画を見直して開発すべき

まず第1は今村山さんおっしゃったこと割と賛同なんですけれど、やっぱり京都駅の南側あるいは京都駅の北側もですね、これ民間開発ですが、五条六条あたりの開発を、民間の企業家の方がやられてます。
それから例えば崇仁は市立芸術大学が来て大きな街づくりの転機を迎えてます。
さらに言うとですねえ、竹田駅周辺っていうのは例えば京セラさんがあるわけですけど、やっぱりまだまだ都市開発としてはキャパシティあると思うんです。
そういう意味ではもう1回ですね都市計画を見直して、私、景観守るべき点は守る、その立場ですけれど、やっぱり開発というものをして京都の経済を手入れするってことが必要だと思います。

大学を生かし、京都を日本のシリコンバレーにする。伝統技術を生かし新しい産業化をしていく。経産省職員の経験を生かし、国と連動した思い切ったベンチャー支援する

せっかく京都大学やあるいは同志社立命産大龍谷いろんな大学があるわけですから、私は京都を日本のシリコンバレーのようなまちにしていって、そして村山さんと同じ意見だけれどどんどん京都の企業にも就職していくと同時に、新しい企業京大発ベンチャーで堀場製作所できたじゃないですか。
清水焼の技術を元に京セラができたじゃないですか。
あるいは、いろんな機織りの技術を元に新しい企業はできてるじゃないですか。
そういう風に古いいにしえを尊んで、新しい産業化をしていく、これに力を入れるべきだと思います。
いろんな、ベンチャー・スタートアップ支援ありますけど、ちょっとメニューが細かすぎて、私は経済産業省の職員の経験がありますから、もっと国と連動して思い切ったベンチャー支援をやるべきだと思います。

オーバーツーリズム解消のため、法律改正して市バス料金を市民・観光客で別個にする

それからオーバーツーリズムについて一言申し上げれば、やっぱり住民の方々から「観光客来ていらん」ていう声が出てくると僕はすごい残念です。
やっぱり住民の足というのをしっかり守っていく。そのために私はこれ国の法律改正も必要なんですが、観光客には例えば市バスで言うと400円ぐらい出してもらって、住民は150円ぐらいの値段にする。
バスは混みますよ、だけどそれが住民にとって若干でも還元されるような制度を作っていく。
それは国の、言ってみれば特区みたいな法律改正が必要かもしれません。
そして新たなイノベーションでそのカードリーダーとか紐付けとかそういう仕組みも必要ですが、そういう京都らしい京都モデルで市民の足を作っていく。

経済のパイを広げる積極的な都市経営が求められている

あるいは街づくり、それから先ほどから出ている例えば公営住宅のリノベーション、これ民間活力でですね、やってる事例もあります。
そういうものをどんどん前に進めて、知恵で、若者あるいはベンチャー支援、京都の経済のパイを広げていく、その積極的な都市経営が今1番求められてるんじゃないかと思います。以上です。

コーディネーター
ありがとうございます。では続きまして福山さんお願いします。

立論:福山和人「暮らし、観光、景観、自治」

人口流出問題については質問2の子育て世代支援を参照

はい、街づくりの問題ですけれど、先ほど人口流出問題について申し上げると、質問2で子育て世代の支援ということで申し上げたことが、そのまま私の政策として当てはまるかなという風に思います。

観光のために暮らし犠牲は本末転倒

観光の問題ですけれど、やはり観光はまず市民の暮らしあっての観光ですから、観光のために市民生活が犠牲になるというのは本末転倒やという風に思います。
その意味で言いますと、やはり、市民の皆様の暮らしやなりわいをしっかりいかに応援していくかということが極めて重要です。

京都の伝統産業は金沢と比べても助成がなく、職人が食うや食わずの生活を強いられる。企業誘致より今有るは99.7%の中小企業の支援がまず大事

例えばあの京都市は伝統産業っていうのが74もあります。東京は42、金沢は26、もう全国一、伝統産業が集積をしてるのが京都でございます。
その伝統産業に従事をしておられる例えば染めの職人さん、私の依頼者の方でもいらっしゃいますけれど、50年選手の大ベテランでもうこの人しか持ってない技術を持っておられるような方が、1ヶ月の収入が10万いかへん、食うや食わずの生活をしてはる。
こんな状況の元では本当に京都の伝統産業っていうのはもう成り立っていかないという風に思います。

先だって鹿児島城の修復というのがありましたけれどあそこには京都の職人さんが行ってますし、また首里城、火災で焼けた首里城の修復も、京都の職人さんがやってはる。
全国の伝統文化財を維持していく仕事を京都の職人さんが担っておらえるわけでございまして、
ですのでこれをきちんと維持発展をさせていこうと思えば、例えば金沢なんかは1人の職人さんを育てるのに1ヶ月12万円最大3年間432万円を真水で支援するわけです。
京都市がやってんのは2年間で合計40万。金沢の助成額の1/10しかやってない。
これで、ほんまに伝統産業をやっていけるのか、そういう風なことを切り替えていく必要があると思います。

先ほどから、企業誘致のお話がございました。
私も別に企業誘致は否定しませんけれど、やっぱり今ある企業さんをどのように支援をしていくのかいうことがまず大事ではないのかという風に思います。
京都の経済は99.7%が中小企業の皆さんで成り立っておりますので、先ほど例に挙げた伝統産業の方々を含めてですね、
きちんとそういう産業を支援をして、そしてそこに地元の人たちが若い人たちが就職をできるというようなまちにしていくというのがまちの持続可能性を保障いたします。

景観は今著しく崩れていっており、どう守るかが極めて重要

それから景観の問題について言いますと、この間、新景観政策を京都市は見直して、建物の高さ規制を緩和をする、というようなことをやっておるわけですけれど、
現実に今すでに田の字地域で規制がかかってるところでも2階建てのマッチ屋の、その南北西を三方を、10回建てぐらいのホテルが取り囲む、というような状況になっていて、まちの景観っていうのはもう著しく崩れていっておるわけでございまして、これをどう守っていくのかというのは極めて大事です。
開発と保全のバランスが必要だというのはその通りなんだけれど、この景観条例そのものが開発と保全のバランスを取った結果なのだということは、強調しておきたい、このように思います。

コーディネーター
はいありがとうございます。
では続きまして二之湯さんお願いします。

立論:二之湯真士「公共交通の大改革で若い人が住みやすい地域を広げる、LRT次世代型路面電車導入」

二之湯真士

住宅が高いから若者が流出する。住宅が安い周辺部は交通が不便だから整備する。

はい、ここにあります通り、まず公共交通の大改革。これは人口流出対策にも観光対策にも共通する課題だと思います。

やはりあの今の若い人が流出してしまうっていうのは、まず住宅が高いと。
安いところも求めやすいところもあるけれども不便だというところがありますので、やはり特に京都市の周辺部の交通、ここを便利にするってことが大事だろうと。

先ほど私、LRTの話、しましたけれども、京都市ももうせっかく2008年に導入調査をして黒字路線もたくさん見つかってると。
それやるのもそうですが、周辺部に関しては、私は例えば1つ提案してるのは、清水あたりからずっと市立芸大後まで五条通り、LRTまたは高度バスシステムを導入をすると。
観光客ですね、東山の観光客、まず五条通まで出て行っていただいて、あの辺りの混雑を緩和する。
そしてこの洛西とこの田の字地域を結ぶ、このLRTは京阪・地下鉄・JRこれも繋がりますのでね、そういうことをする。
周辺部の公共交通便利にするっていうことが、今の京都である企業で得られる収入と住宅価格が釣り合う地域が住みやすくなると、そういうことだと思います。

ボストンを参考に、大学の力を生かした雇用創出

さらに新しい声も作っていかなければならない。これやはり京都の大学の力を生かすべきだろうと。
私も自分のYouTubeで公開しております。例えば京大病院にベンチャー支援室ってのありましてね。
そこに筑波からわざわざ来られた方が京都もったいないですねと、ボストンの真似したら絶対良くなりますよと
ボストンは10年間で700億円投資をして、あそこも大学のまちですから、オフィス作った。そしてセントラルラボ、いろんな研究から企業・事業にするためのいろんな過程の実験をする施設を作った。そして金融支援をした。10年で700億円投資でそこから生まれた。企業が調達した資金が2兆円を超えた。30倍の効果があった。雇用は6000人生まれた。
こういうことは京都でできますよと、京都の力を生かした雇用創出っていうのは企業誘致もありますけども、京都の力を生かしていくということだと思います。

宿泊税・古都税・公共交通の観光客価格で財源を集め、国際水準のインフラを整備しオーバーツーリズムを解消する。観光の恩恵が伝統産業に行き渡るよう観光産業化を支援する。

観光対策ですけれども、もちろん市民生活が最優先です。
だから観光客からはやはり先ほど宿泊税も言いましたし、いわゆる古都税のようなことも言いました。そして私は公共交通はLRTも含めた公共交通市民割引パスを発行して観光客と市民の価格を変えるべきだとは思っております。
こういうことで、まず観光客からたくさんお金をいただいた上で、国際ブランドに見合った、要は国際的な水準のですね、インフラを整備するということで、極地的に見られるいわゆるオーバーツーリズムの現象をですね、解消してですね、住民市民生活と観光客の共を図っていくべきだと。

あと、観光公害になるそういう言葉も出るというのは、観光の恩恵が市民生活多くの市民に生き渡らないということなんで、例えば伝統産業・伝統芸能等々がですね、なんとか観光産業化できるような支援を京都はしていくべきだろうという風に思っております。

コーディネーター
ありがとうございます。

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