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ポリティカルアイロニー

「だからさあ、政治に興味ないなんて無責任なんだよ!子供の未来を考えたらあなたが入れた1票が未来を決めるんだよ!そんなことだから今の間違った政治は投票した国民のせいだなんて言われるのよ!」

僕はさっきから居酒屋で隣合わせたメガネ女子に政治に興味がないことを責められている

たまたま隣の席に居合わせた僕らは最初は趣味の話で盛り上がっていたが、今回の選挙にはあまり興味がないとポロっとしゃべっただけで無責任だと言い始めた

「そんなことだからねえ、女性の社会進出は進まないし、家事に男性は協力しないのよ!だから社会は変わらないのよ!」

僕は黙って聞きながら「そんなことは一言も言ってないんだけどなあ」と心の中でつぶやいた。やはり酒の席で政治の話はすべきではないなあ。

「だいたいねえ、あなたが投票にいかないから、名前だけが有名なタレント議員が受かったりするのよ!ねえ聞いてんの?」

僕は一口梅酒を飲むとゆっくりと話した

「ねえ 君が何を怒っているのかわからないけど僕は今回の投票も不在者投票で参加しているし、そのタレント議員が高校生の医療を無償化することに賛同したから投票したのだし、普段政治の議論や話をしないからと言って無責任というわけではないし、そもそも誰に投票するかは自由だし、棄権する自由もある、政治に興味持つ持たないも強制できるものではないよね」

「ごめんなさい。。。」

「まあ 飲もうよ、そして君が政治のどんなことに興味を持っているのか、僕の1票で世界を変えられるのか教えてほしいな」

そして僕らは次の日まで政治の話で飲み明かした。

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