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コミュニティと企業の関わり方

年明けに『仕事依頼』のページを新しく作った。

これまでプロフィールと仕事依頼を一緒にしていたのだけど、仕事を受けていないと思われることも多いので改めて『仕事を依頼していただく場合の情報』をまとめておこうと考えたからだ。

今回仕事依頼を書くにあたって、以前のフォーマットから大きく変えたのは私個人への仕事だけではなく運営するコミュニティベースの関わり方を提案するようにした点だ。

変わらず個人としての仕事も受けているけれど、今年はもっとコミュニティドリブンでの関わりを増やしたいと思っているからだ。

プロフィールにもまとめているとおり、私はいくつか自分自身でコミュニティを運営している。

代表的なコミュニティが消費文化総研であり、

もうひとつがEnglishChallengeだ。

そのほかにも野球関連でもちょこちょこ動いていたり、クローズドなタイプのコミュニティにも興味がある。

コンテンツを通して伝えたいことがあるということは伝えたい先の相手がいるということであり、それはすなわちコミュニティの形成を意味する。

線を意識して囲うだけがコミュニティではないのだ。

そんな思いのもとコミュニティづくりに関わりはじめて3年ほど経った今、コミュニティの体験価値を上げるためにももっと企業と関わっていきたい、と考えるようになった。

きっかけのひとつは、IKEUCHI ORGANICさんの店舗にコミュニティメンバーと伺い、店舗見学をさせていただいたこと。

もっと前には、EVERY DENIMの島田さんを通してデニム製造の現場も見せていただいた。

店舗や工場を解説付きでアテンドしてもらうにはある程度の規模の人数が必要なので、こうした活動はコミュニティならではのものだと強く感じている。

さらにIKEUCHIさんの店舗見学の際には、終わったあとにSlack上で感想をチャット形式でシェアし、それをコンテンツにまとめたりもした(それが前述のnote)。

見て聞いてインプットしたものをもとに各自が考え、話すことで具体から抽象に昇華させていき、他の人のまなびにもなるようなコンテンツに仕上げる。

そんな一連の流れが、このコミュニティの中でもっとできていくのではないかと思っている。

なので、一番ライトな関わり方として店舗や工場などの見学受け入れ先を募集したいと考えている。

<仕事依頼より抜粋>
私がnoteを使って運用しているコミュニティ『消費文化総研』では、定期的に店舗を訪れてお話を伺い、そこから得たまなびを共有する取り組みを実施しています。
またコミュニティ内で共有したまなびは有料コンテンツとして私のマガジンで発信もしています。
見学させていただける店舗や工場などは随時募集していますので、ぜひお気軽に最所のTwitter宛にDMをいただけると嬉しいです。

さらにもうひとつのきっかけが、とある書籍の出版前レビューを依頼していただいたこと。

結果的に私も含めて10人ほどでレビューしたのだけど、どのコメントもとても真摯で専門知識に溢れており、著者も編集者もとても喜んでくれた。
メンバーは私のコミュニティに入ろうと思うくらいなので、古典や思想書の類にも拒絶反応を起こさずに読める人が多いし、フィードバックの言葉もきちんと選んで伝えられる大人な人が多いのは私も新たな発見だった。

まずはコミュニティメンバーのまなびにつながりそうなレビューや商品からはじめつつ、ゆくゆくは参加してくれたメンバーに金銭面でも還元できるような仕組みも作っていけたらと思っている。

企業との連携は英語学習コミュニティであるEnglishChallengeの方でも力をいれていく予定で、すでにいくつか企業とのコラボが決定している。

コミュニティをベースにして外に世界を広げていくというあり方は、今後もっと増えていくといいなと思う。

ただ勘違いしてほしくないのは、これを安易にコミュニティビジネスの型として使いまわさないでほしいということだ。

ビジネス視点で見ればメンバーからの会費に加えて、企業からも何かしらのお金をもらえれば効率的に見えるかもしれない。
しかしコミュニティ運営において売上を最大化させようとするとバランスが崩れ、そもそもコミュニティ自体がうまくいかなくなってしまうことが多い。

企業との関係構築は『儲けるため』ではなく『コミュニティの価値を最大化させるため』に主眼が置かれるべきだし、そのバランスを保ち続けるのがオーナーの役割だと私は思う。

私自身、『私』という価値はこのコミュニティによって支えられているところもあると昨年1年で強く感じたからこそ、目先の稼ぎよりも中長期的に見て参加してくれているみんなにとって価値があること──消費文化総研の場合はそれぞれの学びが深まること──に力を割いていきたいと考えている。

儲かる/儲からないを超えた新たな関係を、企業とコミュニティの間で結んでいけるのか。
これは成熟や知性をテーマとする私にとって、ひとつの壮大な実験でもある。

★noteの記事にする前のネタを、Twitterでつぶやいたりしています。


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