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ブランドの発信は「アシスト」を意識しなければならない

『個人アカウントと公式アカウントをどのように使い分けるべきでしょうか』

誰もがメディアやブランドを簡単に立ち上げられるようになったことで、自分のアカウントとブランドの公式アカウントをどう使い分けるか悩む人も増えた。

そもそもどのタイミングで公式アカウントを立ち上げるべきなのか。
自分にフォロワーさえついていれば、公式アカウントは不要なのではないか。
アカウントを2つ運用するには、コンテンツが足りないのではないか。

私もこのテーマに関してははっきりした回答を提示できないまま、ずっと考え続けてきた。

しかしこの2、3年で公式SNSの存在価値が変化を見せている。

それが『CGMの醸成』である。

つまり自分たちの発信によってフォロワーを増やしたり大勢に届けようとするのではなく、顧客がいい口コミを投稿したくなるような土壌をつくることが公式アカウントの存在意義であるという考え方だ。

この背景にはTwitterやInstagramをはじめとするSNSが一般に浸透し、SNSの世界とリアルの世界が融合しはじめているという変化がある。

以前はおいしいものやかわいいものを見つけた時に直接話すかメールで送るしかなかったが、SNSが当たり前になったことでインターネット上で口コミが可視化されるようになったのだ。

こうして誰もが情報を発信できるようになったことで、インターネット上の情報量は爆発的に増えた。

見きれないほど溢れる情報の中から自分たちを見つけてもらうには、『友人』を介するしかない。

そのため、一昔前は友人のようにフランクなアカウント運用が流行していた。今でもその流れを受け継ぐアカウントがいくつかある。
しかし個を強く出すアカウント運用は属人性が高く、受け手の好みによって好き嫌いが別れてしまう。

一度試してみるものの、結局は事務的な運用に戻す流れがこの数年で起きてきた。

では公式アカウントの運用に意味はないのだろうか。

人に『伝えたい』欲が強い私が最近感じているのは、公式アカウントはこれから個の発信をアシストすることが役割になっていくのではないか、ということだ。

特に画像を使いやすいように用意しておくことが、顧客に発信してもらったときの効果を何倍にも変化させる。

たとえば私がnoteでどこかのブランドを紹介しようと思ったとき、一番困るのは記事内で使える画像の少なさだ。

公式HPの画像だと文字が入っているものが多かったり、そもそも保存できないようになっていることも多い。

そこで埋め込みできるSNS投稿がないかとTwitterやInstagramをチェックしにいくものの、日常投稿の中から『これ』と思う写真を探すのは難しく、いい写真を探すのに時間をとられてしまう。

noteで募集している「わたしが応援する会社」コンテストで好きな企業やブランド投稿しようとした際に、同じような問題に直面した人も多いのではないかと思う。

こうした経験から私が思うのは、SNSで使いやすい写真をアップし、わかりやすいところに置いておくことの重要性だ。

そしてそのまとめ先としてnoteを活用するのもよいのではないかと思う。

商品や店舗、使用シーンなど何パターンかの商品写真をnote上にアップし、SNS投稿も埋め込んでおく。
さらにそのnoteに画像使用に際してのルール(出典明記や加工禁止など)を記載しておけば、簡単にメディアキットを作ることができる。

また画像はすべてみんなのフォトギャラリーにアップしておけば、顧客がnoteを書く際のトップ画像に悩むこともない。

ちなみにみんなのフォトギャラリーへのアップは個人的にもよくおすすめしている施策で、すでに認知されているブランドであれば『このアカウントもnoteをやってたんだ!』という発見からフォローにつながることも多いのではないかと思う。

アップする際にはブランド名だけではなく、『ビール』や『タオル』、『お皿』などの一般名称もハッシュタグとしてつけておくと、発見可能性が高まるはずだ。

さらに、クオリティの高い写真はトップ画像に使われる頻度も高いため、使われる回数が増えればそれだけ人の目に触れる機会も増える。
つまりみんフォトにアップしておくだけで勝手に露出回数が増えていくのだ。

このように、今後の企業のSNS発信は自分たちの発信を見てもらうための施策以上に『発信してもらいやすい』土壌を作り、自動的にコンテンツが増えていくことを目指すことが大事になっていく。

いかに顧客が『創り出す』ことを楽しませられるか。
それもまたひとつのブランド体験になっていく。

★noteの記事にする前のネタを、Twitterでつぶやいたりしています。


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