1を作れば、改善は自然に起きるもの
私が働いているDiagonal Run Tokyoでは、入り口の黒板に出勤スタッフについての情報を書いています。
6月の頭ごろに突然私が思いついてはじめたのですが、1ヶ月も経たずに勝手にどんどん改善されていき、とても感動したのでご紹介したいと思います。
1ヶ月も経たずに、メンバーみずから改善していってくれた黒板の変遷
まず、私が書き始めたときは名前と出勤時間がわかる程度のとてもシンプルなものでした。
よく「女性らしい繊細さが足りない」と言われる私らしい(?)おおざっぱな雰囲気が漂っています…!
▼突如私がはじめたシンプルなスタッフ紹介
そんな雑な黒板を見かねて、スタッフの女子大生がかわいくアレンジしてくれたのが下記の写真です。
なにこの違い…!女子大生すごい…!
▼私の雑なフォーマットを、女子大生が女の子らしい感性でアップデート
ここからさらに、別のメンバーが「今日のひとこと」コーナーを付け足してくれました。
なお私の一言は今のところ毎日野球ネタです。
▼メンバー個人のコメントを書くようになった最新ver!足をとめてみてくれる人が増えました
こうした改善は、すべてメンバーが自発的に考えてやってくれたものです。
私はただ、はじめの「1」を作っただけ。
でも実は、いいものを作るためには60点でもいいから「1」を出すことが大事なのかもしれない、とこの経験を通して学びました。
60点の「1」を作れば、改善は勝手に起きていく
私がDRTで働き始める前から、受付後ろの黒板に出勤スタッフ情報を書く案はでていたそうです。
ただ「どういうかたちでやるか」を話し合って決めるには全員が顔を合わせる機会が少なく、合意形成が難しいためなかなか進んでいなかったという話を後になって聞きました。
そんな中で私が空気を読まずにスタッフ情報を書き始めたので、もともとあれこれやりたいと思っていたスタッフのみんなが、ここぞとばかりに改善をしてくれたという流れだったようです。
何か新しいことをはじめようとするとき、みんな100点を目指して用意しようとしがちです。
しかしほとんどの場合、まずは60点を出してみて、それを改善していく方が圧倒的にスピードがあがります。
もちろん一度決定してしまったら変更が効かないものや、ブランドイメージのような取り返しがつかないものもありますが、まずあり合わせものからはじめて改善していくというやり方自体はすべてに応用がきくものだと思います。
また、実物を目にした方が改善内容が具体的になりやすいという効果もあります。
例えば今回の黒板アレンジも、事前にMTGしてアイデアを出し合っていたら考えがまとまるまで相当時間がかかったと思います。
ベースになる頭の中のイメージがそれぞれのメンバーの中で異なることで、議論が拡散してしまいやすいからです。
特に今後はリモートワークや複業など、必ずしも常に顔をあわせるわけではない働き方も増えていきます。
そんな中でスムーズに意思決定をしていくためには、それぞれが60点でもいいから「1」を創り出し、それを全員でブラッシュアップしていくという流れが必要とされるはずです。
そのためには、批判ではなく「ベター」を提示する姿勢で提案すること。
そして「1」を創る側もその提案を尊重すること。
この2つによって心理的安全性を高める必要があると思います。
「うちは自発的な改善が起きていないな」と感じている方は、そもそも自分が改善の核となる「1」を創っているかどうか、振り返ってみてはいかがでしょうか。
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