バズる前の準備
毎日なにかしら目にする、「バズった」記事。
しかし、先週ネットで話題になった記事や事件を今すぐに思い出すことは難しいと思います。
「バズる」というのは、情報の消費でしかない。
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先日NewsPicksの総合トップに私の記事が掲載されてから、「すごいねー!バズったねー!」とお声がけいただくことが増えました。
記事単体のPVも桁がひとつ違ったくらいたくさんの人に読んでいただいたのですが、私がそこで注視していたのは「フォロワーの増加数」です。
バズるということは、広告的な視点で見れば単にインプレッション(表示回数)が増えたということでしかありません。
重要なのはコンバージョン(最終成果地点)をクリアすることであり、インプレッションの増加はそのためのひとつの手段です。
どんなに記事単体が話題になっても、書き手である私に興味をもち、フォローして情報を受け取りたいと思ってくれる人が増えなければ、ただただ精神が消耗していくだけです。
では今回NPのトップにでてから3日以内の推移がどうだったかというと、PVに対してのフォロワー増加率は私の予想をはるかに超えていました。
また、フォローしてくださった方の中には、思わず「畏れ多い…!」と言いたくなるような方も。
それはすべて、バズる前に意識して進めてきた準備のおかげだなと改めて思いました。
「バズる」は一瞬、「フォロー」は一生
バズる記事には、だいたいの "型"があります。
特に簡単なのは、同情をひくような身の上話と、時事ネタを使った煽る記事です。
退職エントリなんかも、わりとバズりやすいカテゴリだと思います。
ただ、その記事単体が多くの人に読まれたところで、そのあともその人の記事を読もうと思ってもらえなければ意味がありません。
継続してウォッチしたい、フォローしようと思ってもらうためには、その前の記事の蓄積が重要になってきます。
メディアやブログをはじめるとき、どうしてもはじめから人に読んでもらおうと焦って、渾身の記事を書こうとしがちです。
しかし、せっかくたくさんの人の目に触れても、その前の蓄積がなければフォロワーへ転換してもらうのは難しいもの。
渾身の記事は大事な弾としてとっておき、ある程度自分の記事がたまり、共感してくれるフォロワーが増えてから放つのが一番効果的な弾の使い方です。
これはメディアだけでなくサービスやプロダクトにも言えることで、ネットの発達と共に「認知が上がる=売上が増える」という単純な図式ではなくなってきました。
まずはプロダクトを磨き上げた上で認知度を上げなければ、逆に「みんなご存知、粗悪なプロダクトの代表」という扱いで知られていってしまうことになるのです。
究極的に言えば、インプレッションはお金で買えるもの。
広告にドカンとつぎ込めば、たくさんの人の目に触れることは可能です。
だからこそ、まだ認知度が低く失敗が許されるうちに、中身をブラッシュアップするためのトライ&エラーをしておくべきなのです。
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「バズった」経験なんて、来週には忘れ去らるものです。
一過性のバズを狙うより、今日も明日もずっと自分の記事や発言に「いいね」と言ってくれる人たちを増やしていく方が、よっぽど健全な暮らしにつながるように思います。
「バズる」は一瞬、「フォロー」は一生。
この言葉を胸に、これからもひとつひとつ丁寧に、自分の言葉を伝えていきたいと思います。
追伸:ちなみに、先日バズった記事は実は「狙って」書いたものです。どんな戦略をもって書いたかは、また別の機会に。ふふふ。
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(Photo by tomoko morishige)
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