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新刊『異常心理犯罪捜査官・氷膳莉花 怪物のささやき』が発売されました

 ――阿良谷静(あらや・しずか)。
 この名前を知らない人間は警察にはいないだろう。それぐらいの有名人だ。
 ただし、いい意味ではなく悪い意味で、だけれど。


 こんにちは、久住四季(くずみしき)です。

 新刊『異常心理犯罪捜査官・氷膳莉花 怪物のささやき』(メディアワークス文庫)が10/24より全国で順次発売となりました。

氷膳莉花


 東京都江東区を中心に、二十代から三十代の女性を標的にした連続殺人事件が発生する。遺体は胃や小腸、大腸、肝臓や腎臓、子宮といった臓器を抜き取られた異常なものだった。

 警察の捜査の甲斐もなく、二ヶ月が経っても被害者の身元特定にすら至らない。捜査支援分析センター(SSBC)ではプロファイリングを試みるも、犯人特定に繋がる成果はやはり得られず、世間では非難が渦巻いていた。

 本件で初めて特別捜査本部入りした警視庁江東署刑事課の新人女性刑事、氷膳莉花(ひぜんりか)は、本部の指揮を執る本庁捜査一課管理官、皆川篤(みながわあつむ)と旧知の間柄だった。莉花は皆川から、事態を打開するためのある指示を受ける。それは収監中の未決死刑囚、阿良谷静(あらやしずか)と秘密裏に接見してこい、というものだった。

 阿良谷はかつて将来を嘱望された犯罪心理学者だったが、猟奇犯罪のサンプルを自ら収集するべくいくつもの事件に関与し、逮捕されていた。「阿良谷は自身が関与した事件についてすべて自供しておらず、その未公表のサンプルを基にしたプロファイリングなら、今回の事件の犯人像も分析できるかもしれない」という感触を、皆川は持っていた。だから阿良谷と直接渡り合い、情報を引き出してこい、と莉花に言う。

 部外者、それも死刑囚に捜査情報を漏洩させることに、莉花はおおいに躊躇うものの、猟奇犯逮捕のため、そしてもう一つある理由のために、その違法捜査に手を染める決断をする……。


 犯罪心理学者の手足となって新人女性刑事が動くバディミステリであり、捜査員が巨大な組織の中で立ち回る警察小説でもあります。

 はたして犯人の正体は? 事件の真相は? 違法捜査に手を染め、死刑囚の犯罪心理学者と関わりを持った莉花の行く末は?

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氷膳莉花・書籍情報


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